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古日記 2006年4月(前半)
春の欝と玄箱復活篇。
どこへ行こうと、旅行それ自身には大した意味はないはずだが、
ただ切符も、黄色い革の鞄も、すべて準備してあるということが
人にどれほど安心を与えるかしれないのだ
(テグジュペリ「南方郵便機」)
■
APR.15.2006(SAT)雨
部屋の掃除などしつつ引きこもる。意を決して
FSSの新刊を読み始めるも、前後が全くわからないので前巻から読み直す。
読み終わった頃には日が暮れていた。なんかラキシスが人外すぎる。いいのか。
しかし久々にどっっぷりとマンガに浸った。たまにはね。
・発作的に近所のホームセンターでプランターと土を購入。パセリを植えてみる。
一株100円。育てよ。あとこれも発作的にコーヒーミル(手回しの)を買ってみた。
早速引いてみたけど……めんどくせえー!これはめんどくさい。電動ミルの方が
256倍は良い……まあせめてあと100杯位このミルで碾いてからにするか。
・メフィストの諸星大二郎「蜘蛛の糸は必ず切れる」が悪夢的傑作。この
地獄描写たるや。おどろおどろしさと気持ち悪さ、力強さ、疾走感は
尋常ではない。神をも、いや仏をも恐れぬ。次こそは。
・BLACK LAGOON:日本のリーマンの武器はアルコール代謝能力だけか。片渕須直
監督作品としてどうなのか。磯部勉アニメとして見続ける可能性はある。
・フロッグマンショウ:エルビスの墓とか見ながら寝てしまう。桶狭間だ!
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APR.14.2006(FRI)曇
仕事して帰ってきて玄箱のwoodyをSarge化。前回ハングしたのはこのタイミング
だった。なんかその手のサイト見てると/etc/apt/sources.listのstableをtestingに、
とか書いてあるけど、これで実施すると見つからないっぽい。Sargeはもうtesting
じゃなくなってるみたいなので、と、ハングしたときは勝手にURLいじってやって
みたんだけど、これがマズかったみたいなのだ。更に調べたら、
鬼切というサイトで
「/etc/apt/sources.listのwoodyと記述されている部分をstableに変更」という記述
あり。やってみたらなんか超アッサリsargeにできた。あとはdebian系のサイトを
見ながらsambaとかapacheとか入れてとりあえず動かしてみて満足。
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APR.13.2006(THU)曇
仕事して帰ってきて玄箱のHDDクリアして再度debian入れてapt-get update
/upgradeして寝た。あとHDDレコーダがパンクしているので見ずにどんどん消す。
いっそフォーマットしてしまいたいが、HDDの頭の方に残っている関西ローカルの
番組を消せなくて、かといってDVDに焼く気もなくて、なんかそれがために
フォーマットできない。そういう妙なこだわり。
・朝イカデビル総統からメール。曰く「
青アドで
太陽の簒奪者が始まるから録音せよせよせよ(残響音含む)」了解しました。
・所謂「ネッ広」。Webはもっと広大な筈。もっと「太い」筈なのだ。どうも最近、
このネットとディスプレイとの間にある”線”の”細さ”を感じて仕方がない。
光回線だから十分に太いといえば太いんだけど、その中に流れてる情報が。浸りたい。
もっとネットにどっぷりと。マトリックスほどいかなくてもいい、カーター・
ツィマーマンまでいかなくていい。サイバーデッキ、オノ・センダイでダイブする
あの世界でいい。もっと、こう、「浸かりたい」感じ。今のWebは正直薄くて寒い。
ネットゲームとかだとまた違うのかも知れないな。或いはWinnyとか。データの
やりとりとかで(膨大なデータを上げ下げして)ネットを使い出すと、また違った
側面が見えるのかも。今の自分の使い方(ただテキストを読んだりムービーを見たり
ネットショッピングしたりするだけ)には少々飽きが来てるんだ、ってこと。
ネットの向こうに別の街があって、そこで暮らすようなのがやりたい。やっぱ今だと
ネットゲームになるんだろうか……現実的な理想は「ヴィーナス・シティ」かなあ、
いまだに。やっぱり。
・要するに今やりたいことがさしてない、って事が原因の様な気もするな。ただ
ボンヤリと消費したいだけ。ならテレビでも見とれってことかのう。新番組は
もう見たいけど見るだけの集中力がなくて……
■
APR.12.2006(WED)雨
仕事して帰ってきて寝た。昨年末からこっち、ずっと抱えてきた仕事が漸く一段落
を迎えそうな今日この頃。そのためにも今は死ぬ気で走らないと。まあ、それを
終えればまた次の巨大な山が待っている訳だけど。ホンダラ節だ。ひとつやーま
こっしゃ。
・春になると何となく読みに行く
KLAZED DAZE。この文章の上向き加減にいつも力づけられる。地に足のついた
「大人」の思考。繊細さを失わない、しかししたたかな目線。最初にこの人の存在を
知ったのはパソ通の転載CGで。一目で惚れ込んで、どうもニフの住人だった
みたいなので、当時知り合いで唯一ニフティの住人だった巫研所長に頼み込んで
画像を捜して貰ったものだった。後にかなり”業界”で活躍していた人らしいことは
知ったけど、それ以降はこの日記のみ。それも止まって久しい。今も多分どこかで
活躍されているんだろうけど、ああ、また新しい文章が読んでみたい。今どんな
ことを考えて、どんな仲間と、どんなことをされているのか。ご存じの方、
こっそり、教えてください。
■
APR.11.2006(TUE)雨
仕事して雨の中傘を忘れて濡れながら帰ってきて風呂に入って寝た。
奥さんは明日から南の島へバカンスに。準備を手伝いたいけど眠気に負けた。
すまぬ。
・アキヤマニアの
僕の考えるブログ文章術を読んでもやもやと色々思う。所謂「ブログ」も
やってないし、アクセスログ拾っても殆ど誰も来てないしで、なんつーか
今の自分は完全に忘れ去られた位置をキープしてると思うんだけど、それでも、
昔は書けた様な事が書けない。いつどこから過去ログを覗きに来られるか
わからない。個人がそのときその場に居合わせたことを特定できるような記事を
(やや誇張して)語ることが、凄く危険になってきている感じ。既にマスコミ等で
公になっているもの、公にしていい、と本人並びに周辺人が認めたものしか語れない
それは、一体「日記」だろうか。
・じゃあSNSに移住して気軽にやろうかっていうと、さて果たして。やってみれば
案外出来るかも知れん、という気はする。別段何らかの理由があって続けている
日記でもないし。
・
ボトルシップ・トルーパーズ完全版読了。いい。この感触はまごう事なきBA。
あの頃の憧れを、悔しさを、忘れまい。コニパレの放課後。憧れるべき世界は、まだ
あの向こうにある。
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APR.10.2006(MON)曇
仕事して帰ってきて寝た。
・
らいか・デイズ1読了。ギャー!と叫んで何度か本を投げ出す事数回。胸キュン
すぎる。竹田の一挙手一投足が!が!が!!殺す気か!!!ていうか死ぬ!ギャー!
……いや、これはいいものだ。善良なマンガ。主人公のらいかちゃんは一見あり得ない
「出来る子」具合なんだけど、キャラクターとして見ると、ああ、いたよなー、
こういう子、という感じ。そのバランスがいい。シンプルな外見だけど優等生、クール
な女子に憧れた経験がある男子(元男子)は是非一読されたい。色々思い出すぜ。
いやもう。中学時代にさー。居たのよ。そういう感じの女子が。本人は地味なんだけど
何かしっかり立ち位置があって、存在が”明瞭”な感じ。そいつと友達である、と
言うことが誇らしかった、そういう感じの。ああー。あの美術室で過ごした時間。
あの教室での何気ない会話……!2巻は竹田が活躍するらしい。恐ろしくて読めない
……けど、恐ろしく読みたい。ウグー。
・昨日の世界遺産がイタリアだった。コロッセオやパンテオンを空から眺めるやつ。
やっぱスゲー。パンテオン格好良すぎる。ハタ、と思い立ってgooglemapで捜すと
ありました。真上から見るとちょっと地味ね……これから旅行に行くときは
事前にそこをgooglemapで眺めておくといいかもしれん……
・西田シャトナーの完全新作にして遠坂プロデュースの舞台、
「巨獣」ってのをやってたらしい。知らず。超悔しい。本気でくやしい。血涙を
流す。あらすじを見ただけで「……これ絶対面白いわコンチクショウ!」と思わされる。
あかん……アンテナ錆びきっとる……ああああ。悔しさで眠れず。寝るけど。
・次は大阪、その次は名古屋か……ああ、千載一遇のチャンスだったのかも……
ホンマに悔しい。アンテナ振り向けるの怠けたらあかん。
■
APR.09.2006(SUN)曇
やや寒い。昼まで
鉄腕バーディ
12巻と
夢幻紳士 逢魔篇を読んで過ごす。バーディ面白い。いやホンマ。面白いけど、
面白いだけに、こう、もっと見せて!と思ってしまう。作品世界観光したい。
もっともっと「世界」に浸りたい。その辺の欲求はしかし
FSS新刊でこのあと十二分に満たされる予定なのでよしとするか。あと
プルートウの3巻も。巻末の夏目の目が一番面白かったり。
・あとはひたすら花を植えたり世話したりしまくってました。森で。
今日はガーデニングコンテストの最終日なので。最近通勤途中に花を見ると引っこ抜いて
植え替えたくなる衝動に駆られます。
・HDDレコーダが録画しまくってるアニメ新番組を。最初の3分位見ては試聴可否の決定
を下して回る。その中でfrogmanshowは
ついつい一度も早送りすることなくじっくり見てしまった。なんつーか、「鷹の爪」
かなりツボ。これ好きだ。間の良さが実に味わい深い。北野勇作的な切なさが……
ちがうか。あと「プリンセス・プリンセス」もなにげにじっくり見てしまった。見応え
あるわー、作画。中嶋絵はいい。でも今週最も面白かったのはクリーミーマミ。
俊夫、思い出さないで!これ何回目か知らんけど見る度に「密度高けええええ!!」と
全身の穴という穴から七色の煙を吹き出しつつ転がり回ってしまう。奇跡の様な回だ。
・
“世界一美しい”女性型ロボット「FT」発表。うわなにこの胸のときめき。
キュンキュンする。正直もうなんか凄いエロスを感じる訳ですよ。等身の絶妙さも
あって。動いてるの見るとフラフラしてる感じがあるけど、とりあえず造形だけで
ご飯三杯は行けます。萌え、ってのはこれのことだよ、と。このラインに萌えずして
何に萌えようと。凄いぜ。
■
APR.08.2006(SAT)曇
掃除したり洗濯したりな土曜日。昼前に千石電商より玄箱用電源であるところの
SPEC7251が届く。早速組み込んで電源……投入できた。動いてるよ。やれやれ。
ソレでは早速Debian化……はもうできちゃってたのか。Apacheもsmbも動いとるよ。
ふーん。とか思っていろいろやってたらハングした。どの「いろいろ」が引き金
なのか不明。またHDD飛ばす所から始めるか……それがまた楽しい。運用には興味
ないのよ……結局。午後になって某どらんく氏と神保町で待ち合わせ。
「神田神保町」って繋げて考えてしまうけど、実は「神田駅」と「神保町駅」は
滅茶苦茶遠いのであった。まちがいた。何とか合流してフラフラ歩く。この辺にある
学校に通っていた奥さんは勝手知ったる何とやらで、すいすいと歩いていく。ビレッジ
バンガードで立ち読みしたり、マンガ(
井上三太「TOKYO DRIVE 1」)買ったりしてから
さぼうるで
ココアなぞ啜りつつだらだらと過ごす。ココアは濃くて美味い。カレーでも食うか、
とかいいつつ店を出て、でもたどり着いたのは沖縄居酒屋。泡盛を飲みつつさらに
だらだらと過ごしてみる。古き良き時代を共に生きた人と久々に会って、話すことと
言えば「あー、あの頃は良かったなあ、無茶やって楽しかったなあ。またああいうの
やりてえなあ、出来ないだろうなあ」云々、ということにならざるを得ない。
奥さんはこの際わりと置いてけぼりで。すまん。濃密なパソ通時代を思い出しつつ。
さらにもう一軒いってから漸くお開き。おつきあいありがとうございました。
・ここ見てたら
Z-3080が\7,350!
欲しぇー!あ、いや、
ippoさんが色々面白いことされてるのは前々から覗いてた&影響を受けてたん
ですが、デジカメ経由のは現実的にはちと厳しいって話を聞くので……一応CCD
ウェブカム持ってるんで、試してみようかなー、とは思いつつ。
・大和町のまほろちゃん復活の報を聴き、なんとなく久々に
ニューオプトなサイトを
覗いてみたけど相変わらず良い感じだった。
■
APR.07.2006(FRI)無為
仕事して帰ってきて寝た。
・絵を描くと言うこと。美大出の絵描き系の人のサイトを時々こっそり見ている。
最近また新作が出ていて、それがとても良かった。非まんが絵なんだけど、その
意味する所が饒舌かつ上品で、見ていると心が生活より一段高いところに行ける感じ。
掲示板とかをみていると、絵描き仲間が批評し合ったりしていて、うらやましい。
自分には描けないし、自分には批評できない。その”アカデミック”な空気に憧れる。
美しく絵を描くということ。その文法を知っていると言うこと。羨ましい。
■
APR.06.2006(THU)不毛
仕事して帰ってきて寝た。
・
ドキュメント北朝鮮の面白さは異常。見応えありまくり。
こういうのがあるとNHKには受信料払っても惜しくないと思える。
■
APR.05.2006(WED)忘却
仕事して帰ってきて寝た。
・春めいてきて、なんか、つらい。なんか。なんか里心がついてあかん。
気がつくと心が徳島の街をフラフラしている。マルナカとか。アピカとか。
キョーエイとか。ケーズデンキとか。CALLとか。チャーリーとか。そごうとか。
吉田書店とか。南ブツとか。城山とか。大学とか。会社の周りとか。家の周りとか。
田んぼとか。海とか。風とか。星とか。犬とか。猫とか。金魚とか。家族とか。
・仕事で(とてもつまらないことで)煮詰まってるってのもあるんだろう。
逃げ出したいだけなのかもしれない。でも、ああ、どうしても今免許センターの
近くの桜並木を見たい。桜が咲いて無くていい。春めいた風をあそこで感じたい。
あの場所で。あのドブ川っぺりで。
・深夜の主婦の店で買い物したい。津田の体育館にバスケに行って、帰りに銭湯にも
行きたい。寂れてるなあー、とか言いながら東新町をぶらぶらしたい。AGスクエアで
ゲームしたい。「うお座」で豚バラ串食べたい。カンパチ食べたい。「こころ」で
ふぐ食べたい。県南にドライブしたい。発電所近くの「癒しの本屋」で癒されたい。
和田島ニュータウンに缶ジュースと17アイス買いに行きたい。アワーリカーに酒
買いに行きたい。北の脇でぼんやりしたい。小松島港でぼんやり佇んでみたい。
文化の森の図書館で読みかけの全集の続きを借りたい。55号線を走りたい。
・でも、せっかく東京にいるのだ、とも思う。東京も見ておかなくては。歩いて
おかなくては。今できることをしなくては。いや、今は、仕事、か。
■
APR.04.2006(TUE)不明
仕事して帰ってきて寝た。
・春なのに田植えをしないのは何だか申し訳ないというか、やらないと
いけないことをサボっている気がしてならない。籾蒔きを手伝わない春。
むずむずする。
■
APR.03.2006(MON)無明
仕事して帰ってきて寝た。
・妙な焦りと悲しさが自分の中から消えない。怖い。寂しい。恐い。切ない。
春は嫌なものだ。春めいてきたというだけで、この不安。あああ。
■
APR.02.2006(SUN)曇後雨
朝クリーニングに出しに行ってからライフの本屋でSFM立ち読み。スーパーの
本屋なのにSFマガジンが並んでるなんて流石は東京だ。橋本晋イラストが
かわいらしい。この顎のラインとか見るとかがみあきらを思い出す。帰宅して
エウレカセブン見たりマイメロ見たり。エウレカはもうどうにもこうにも。
なんつーか、うーん。でもまあ、この”本来の”ターゲット達はまた
違う感想を持ったかもしらんし。作画祭りは作画祭りだったけど、それは
また別の話。正直「なんで?」「どうやって?」「それでいいの?」の
連続みたいな。説明不足、というよりは、もう投げ出してるんじゃないかと。
正直僕にとってのラストはあのホランドの”最後のリフ”だったかなー。
あそこで終わってる。それで満足。マイメロはママの言葉の暴力が冴え渡る回。
番組の繋ぎをここまでテキトーにやれてしまうだけの自信がこのアニメには
ある、ということか。
・曇り空の中川向かいの親水公園で足こぎボートに乗る。30分100円。狭くて
死む。でも足こぎボート早いな……こないだ手こぎに乗ったときはまっすぐ
進まなかったしな……雨が降り出したので退散。夜まで引きこもる。
夜、雨が上がったのでコンビニ経由で近所のファミレスへ。コーヒーとかは
美味しいので行けるかとおもったけど、やっぱり基本は冷食解凍/レトルト
なのか、ちょっと切ないお味。ちゃんとしたもの食べるには、ちゃんとした
店に行ってちゃんとお金払わないとダメ、って事よな。
・コンビニで「まんがライフセレクション むんこスペシャル」を買ってしまう。
立ち読みしてたらハマった……なんか超かわいいですよメメ子ちゃん。
ヤバいですよ。いやマジで。恋しちゃう……!この作者の単行本買って
みようかしら……
・夜、DVDで
「茶の味」を見る。あっ、そのホクロは、マイちゃん!
・
ストリーム・コラムの花道は、夏目漱石の孫で漫画コラムニストの夏目房之介さん
。メモ。
■
APR.01.2006(SAT)雨・強風
桜が風雨に耐えている。土曜日だけど今日も朝から出勤だ。いろいろヤバいのだ。
煮詰まって帰宅。奥さんに「今日のAVANTIどうやった?そろそろ取手さんと南さんが」
と聞いたら「あの二人破談になったよ」「えー!」「嘘だけど」騙された。
奥さんと夜桜を見に温い街を自転車でフラつく。近所にセイユーやツタヤがある
のを発見。ここでレンタルするのもいいな……目指す、Webで見つけた近所の
「お花見スポット」はしかし結構ショボく。というか、「花より団子」的な、宴会
OK空間としての「お花見スポット」なワケね。花が格別凄いとかではなかった。
でもずらりとゴザをしいてバーベキューやら鍋やらをワーっと楽しんでる様は流石に
東京の花見。密度が違う。公園で普通にたき火とかしてて、うーん。
・閉店間際の古本屋(
たなべ書店で
「
ぴっぴら帳 (完結編)」を購入。クスクス笑いながら読む。
p53の、金だらいが頭にぶつかって「ガアーン」は比喩表現なのか否か、とか。
この辺の温度がいかにもこうの作品。
「
さんさん録」に比べると何というか、まだ読者としての自分と作品世界の
間に結構距離を感じるんだけど、それはそれで味わい深い。
・夜、Youtubeで
スチャダラとかオザケンとかフリッパーズとかのMTVを見て、呻く。
1990年代前半。この光。このタッチ。フィルムによる擬古的な映像とは別に、その
醸し出すセンスの、なんといったらいいのか、瑞々しさ。とろけるよなファンキーさ。
大学の頃、本当にヒキコモリまくっていた僕は、彼らの「世界」に目を開かれた
”気になった”ものだ。日が暮れてから動き出す、その車の中で聞いていたMDの頭
には「
あいのうた」に続いて
ブギー・バックが。そして
「
犬は吠えるが」を全編。その
MDを聴きながら、あてもなくガソリンを消費して、遠くのコンビニで缶コーヒーを
飲んで。一体毎日毎日何をしていたろう。あの頃、僕は何を目的に生きてたろうか。
あの頃の自分と今の自分は確かにつながっているんだけど、でもあまりに違っている
様にも思う。知識経験としてはあの頃のものがまだこびりついているけど、キャラと
ハートがおおきく違っている。毎日もっとイライラして、毎日もっと欝で、毎日
もっと腹が減っていて、毎日もっと焦っていた。もう21になっちまった!だめだ!
もうだめだ!何もかも手遅れだ!そんな風だったよ。春が来るのが毎年恐くて
仕方なかった。部屋の中から出ないまま、”外”で時間が過ぎていくのが、恐くて
恐くてどうしようもなかった。自分は何にでもなれる、と思いながら、何にも
なれないこともわかっていた。自分の無力さと相対するのが恐かった。
・今?今は、自分の無力さと向き合って、怖気を震うというマゾヒスティックな
感覚を覚えてしまったから……(あかんがな
tamajun■gmail.com(■をアットマークに読み替えてください)