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古日記 2004年2月(後半)


風邪と労働篇。



 ぼくは、そう言った。
 じゃあもう話さない、と彼女はつぶやいた。
 ふう。
 ぼくは、頭の中でため息をつく。
 彼女が、ほんとうに何も話さなくなったので、それからのぼくは、
どうでもいいようなことをバカみたいにしゃべりまくった。
 彼女の横顔を見ながら、ぼくはしゃべり続けている。なにを
そんなにしゃべっているのか、自分でよくわからなかった。
 どうしたんだろう。どうしてあんなことを言ってしまったんだろう。
 ときおり、風が強くなる。

(北野勇作「昔、火星のあった場所」(p125))

FEB.29.2004(SUN)

 昨日の精神的な疲労が脳と背中に来てベッドから起きあがれず。何もかもが馬鹿 々々しく思える。一体僕は何をやっているのか。小雨の中を街に出て、美術科の 作品展を見たり、紀伊国屋で本探したり、吉田書店で挨拶したり。奥さんに「大人 っぽくなったわね……というより老けたわね」とか言われて満足。15,6の頃から 通い続けていればこそ(とはいえ最近は二月に一度顔を出す程度だが)。書架を 見るに、近頃益々稀覯本主体の店になってきている様だ。

・見回せば、徳島駅前は大がかりな再開発が始まろうとしている様子。 名店街ビルは取り壊されるという。かつてあのビルに「アダムと島書房」があった ことも、その上にゲーセンがあった事も、忘れ去られるのか。角のハレルヤ(菓子屋) の「本日閉店」の文字に、ついフラフラとシュークリーム10個といちご大福を買って しまう。でも考えたらハレルヤなんて県下至る所にある訳で、とかいう話をN川先生に した所、先生曰く「貴様はまだまだ世の中というものが分かっていない」云々。当の 先生は健康増進の為にバッティングセンターで100球打ち込んだ後、自宅から駅前 まで歩いてきたという(車で行くような距離だ)。その後居酒屋で昼間からビール を呷っていたとやら。健康そのものだ。近いうちの飲みを約す、って約束ばっかり してて実行に移してないけどな。この約束は別に果たす必要はないのだ。

・漸く今週のの白い巨塔を見てからU-ki総統の感想を読んで満足。なんかもうこれが ないと一週間終わりません。いや、マジで面白いよ>白い巨塔。いやー、東先生のこと 一瞬いい人だと思っちゃった自分の人の良さに呆れる。財前の言うことの方が正しい。 建前で生きてるオヤジなんだよ……財前がなんか弱ってるくさいのでやや心配。あと 里見先生がどんどん悪者に見えてきました。きれい事ばっかいってんじゃねえ的な。 汚れてますか拙者。あと次回は佐々木蔵之介が滅茶苦茶かっこよさそう。何か若者 っぽいし!ああ!轟天寺様ァァー。柳原は切ない。でもその道を選んだのは柳原君 本人だからな。まあ、人生大事にしろよ。って人のこと言えないけどさ。

・チェックついでにBSマンガ夜話見た分だけメモ。

・二日目「小さなお茶会」: 僕がこの作品に対して感じている(或いは「語り」をやりたがる)箇所はもう全部 過去に語り尽くされたという、その結果から座談が始まっていて、初手からやられた 感じ。このマンガが如何に凄い作品なのか!とかそういうのは一切無し。凄いのは 当たり前、みんなそれはわかってるんだよ、みたいな所から始まる。僕はこの作品を 揃えるのに何年もかけたので、殆ど「幻の作品」みたいな気で居たけど……いや、 他人がこの作品を語るのを初めて見聞きした気がして、なんか凄く不思議な感じ。 あ、再販もされるらしいですよ。で、各人の語りに、ああ、そうなんだよなあ、と 頷く。もう殊更に「語る」(解説する)必要はないのだ。「大人」なら。結婚して 夫婦を成し、子供を育ててる様な大人がこの作品を読む時、多分ここに書かれている ことは全て事実として受け入れる(読み解ける)だろうという「予感」はある。この 作品の描いていることは結局現実に対応可能な、実際の「関係」なのだ、「ノウハウ になりうる」と夏目先生が言っていたが、つまりそういう。”経験”した身には、 ここで語られる諸処の事柄は決して”難しい”ことではないのだ。誰でもがメタファ の向こうに、作品が導く”己が人生の持つ深み”を知ることができる。岡田氏や 大月氏(や拙者)は未体験たる人生への予告としてそれらを読み、夏目氏は現実の 読み解きとして読んだ、という事だと思う。然し僕ももう30になろうってのに、 その辺未体験とかどうなんだ、とかそういうツッコミは鏡に向かって百万回やったんで 許して下さい>世間様。いや、でも久々の再読で、以前とは結構感触が変わってて 驚いたのよ。だからこの先また読感が変わる予感はある。

・四日目「ブルーシティー」:トンデモSFをどう語るのかと思ったら、割と素直に 語っていて、でもやっぱり「語り」にはなりきっていない。昨日のを見逃したので 何とも言えないけど、今回は全体的にコアの無い、すれ違いの会話をして居るような 物足りなさがある。いや楽しいからええんやけどな。「おお、そう来るか!」 みたいな切り口、最近無いねえ。……というのは、多分視聴者たる自分が彼等の 「切り口」に慣れてしまったからだろう。コーカクやファイブスターの時の 岡田節にはしびれたものだけど。その分山本会長のズレっぷりはなかなか新鮮で 良かった。そうそう、普通”SFの人”ってのはこんな感じなんだよな。

・未見の三日目の衝撃は凄かったらしくて、翌日のAmazonのランキング、1位2位を 「自虐の詩」が占めていた。どんな内容だったのだ>三日目……気になりすぎる。 然しやっぱりこの番組好きだ。なんかわからんがやたら元気が出る。いやまあ 「この歳になって」マンガ読んでる自分を肯定したいだけなんだろうけどさ。 なんか少女漫画夜話もやるとか?楽しみだ。

本IBM、PC環境を持ち運べる超小型端末「PC Core System」。このゴツい 雰囲気、どっかで見たと思ったらシロマサのドミニオンコンフリクト篇で使ってた レボード(レポートパッドみたいの)を思い出したのだった。あれはタッチパネル ついてたけど、このスタイルの進化系としてタブレットPC化は見える。

・デイリーポータルZより ミルメークラインナップ。いろいろあるな……粉末のやつ溶けなくてねえ。 かといって、チューブタイプは味気なかった記憶がある。通は給食の度にミルメーク をため込み、ある時まとめて投入して濃い味を楽しむのだ。


FEB.28.2004(SAT)

 引きこもり。書庫掘り返しの最終段階。最奥部のアニメージュに手をつける。 平積みにして2m位の塔が3本できた。赤チャの頃のメージュとか読み返すと、 懐かしさで目眩が。近くて遠い時代。バスケには行かず、ビデオのチェックなど。

・プリンプリン。ランカーは故郷に理想都市「プリンプリン&ランカータウン」を 建設中。ランカータウンなんか知ったこっちゃないプリンプリンはトントンに会い たい一心であっさりネッシー号に。あっケレケレ人!吉里吉里人ってはやったの かしら……一行はそのまま速攻タンガラトントンへ。「この色はエメラルドグリーン といいます。」トントンは王子様なのか……「どこへ行くんだトントン!」「トイレ ですよきっと」なんかトントン、充電してる!?地下鉄が動くだけで大喜びの連中。 「あんまり子供の行くような所ではなさそうですねえ」利用者が年寄りばかりだと 停車駅は税務署とか国会議事堂とか火葬場とかになっちゃう、のか。007ヘンナキブン の横顔は心臓に悪い。トントン、プリンプリン観覧車に連れ込んで「結婚しよう!」 とか言ってるし。観覧車揺れてるし!いいのか!(違う)「トントン、あなたは ……誰なんですか?」

・あとうる星も。「春遠からじ!さびしがり屋の妖精物語!!」見るのは何年ぶり だろう。これだ、この感じ。80年代趣味……BGMの使い方、空気感の出し方が非常に ツボに入る。滅茶苦茶甘くてかわいくていい。最早ラムちゃんは都合の良い女の子で しかないが。ドアを開けた瞬間のドッキリ感(ラムちゃん普段の格好なんだけど) とか見所は多い。作画も抑えめの表情に感情を込めていて、印象深い。作画監督、
この記事 によると伊達真紅郎は林隆文?そうなのか…。/「夢の中へ!ダーリン争奪 バトルロイヤル」冒頭、夢の実を生成するシークエンスでのラムちゃんの可愛さは 異常だ。かわいすぎて胸が詰まる。モミアゲんとこの毛が腕に重なってる絵の キュートさは何というか……たまらん。保健室、低い陽光が生み出す長い影、に統一 された背景美術に見応えがある。ウェディングドレス姿のラムちゃんもいい。 ハンマーの下を覗く仕草とか楽しそうだ。夢の中のあたると戦うシーンのアセリ顔 ラムもかわいい。電撃で自滅したラムを拾っていく所、原作通りだけど、好きだ。 全体的に枚数かかってて、可愛くて、いい。作画監督は 加藤鏡子。ああ、「謎の巨大ケーキ」もこの人だったのか。確かにこの回も 可愛かったんだよなあ、ラムが。/「またもや三人娘!ダーリン誘惑大作戦!!」 特に見るところナシ。/「駆けめぐるコタツ猫!何が何でも暖まる」物語展開の 強引さはとまれ、炬燵語での対話シーンはちょっと見がいあり。/「竜之介の父・ 純情す!妻は面影の中に!!」ランちゃんかわいいなあ、位。


FEB.27.2004(FRI)

 仕事して帰ってきて寝た。


FEB.26.2004(THU)

 仕事して帰ってきて寝た。


FEB.25.2004(WED)

 仕事して帰ってきて寝た。


FEB.24.2004(TUE)

 仕事して帰ってきて寝た。


FEB.23.2004(MON)雨後晴

 咳が止まらない。頭痛もする。昨日恢復したと思っていたのは幻覚だったか。 兎に角耐えるだけの一日。帰ったら、寝るだけ。BSマンガ夜話も見ず。明日早速 「小さなお茶会」らしい。当初は最終日という予告ではなかったか。FAX送りたい けど、とても描けません、あの毛並は。


FEB.22.2004(SUN)晴後大風

 暖かい、というより暑い。22度とかある……久々に布団をはねのけて目覚める朝。 体中の筋肉がビキビキになっている。デカレンジャーなど見つつストレッチの真似事。 デカはデカロボがデカな動きをしていて非常に楽しい。然し男性至上的つーか力任せ に無理矢理合体、みたいな状況でのピンクらによる容認台詞はどうなんだろう。あと デカなのに死刑執行って。ジバン並。聞き込み張り込み逮捕劇とかもあるのかなあ。 ライダーは相変わらず。滑舌が良くなっていくのは哀しいが。病院が出てくると 直ぐに「白い巨塔」的な不安感にかられるパブロフドッグな拙者。プリキュアは 面白いんだか面白く無いんだか、いやキャラは良いけど面白くない、という辛い所。 結局脚本か。でじこはスキーとかしてる。某ちびあかり萌えな人は喜んだろうか。 等の朝のノルマをこなしてからブラブラと出かける。風は熱気と湿気をはらんで吹く。 結局いつものパソ屋家電屋を覗いて、チューナカードを見たりHDDレコーダを見たり して時間を無為に過ごす。外はいつの間にか大雨。本屋で「ゲイツちゃん」他を 購入し、帰宅して読みつつ昼寝。日暮れ頃目覚めてボンヤリ。机上の模様替えを したりネコの絵を描いたりしていたら休日は終わるのだった。


FEB.21.2004(SAT)暖・曇

 暖かい。春のようだ。自転車に乗って近所をぶらつく。知らない家が出来ていたり、 昔の友人宅が丸ごと無くなっていたり、へー、とか思いつつ、グルグルと走り回る。 小学校のあたりは昔と全然変わっていない様で、でも少しだけ変わっていたりして。 日が暮れてからバスケ。全然シュートが入らない。全く駄目。川内温泉行って、 帰って寝たのだった。


FEB.20.2004(FRI)

 日付が変わるまで仕事。帰ってきてぼそぼそと色塗り。夜明け頃力尽きて眠る。


FEB.19.2004(THU)

 鼻水止まらず。仕事して帰ってきてりょうへいさんの テスト祭りに泣く。見とけとりあえず。魂抜けるわ。

FeliCa携帯とか アドホックネットワーク微妙に実用とかモバイル関連は相変わらず元気でいい。 PCとsyncしてスケジュールを持ち出せる(macなんかはもう 携帯電話機と同期してるみたい)様になったら、いよいよPDAは要らなくなる。 ホントはPDAのあの操作性に携帯電話機能がついた、っていうのが(個人的には)理想 なんだけど。やっぱタッチパネル操作って直感的で気持ちいいんで……


FEB.18.2004(WED)

 世間では景気が上向いているというニュース。マジか!イイナー。景気悪い 拙者は今日も風邪となかよく一日を過ごしました。ウググ。

・プリンプリンだけ見て寝た。るーるーるーカ・ス・ジ・ル・ッ。谷底は猿の国の 女王話で引っ張るのかと思ったらいきなり帰ってくる連中。このいい加減なノリが 如何にもこの作品だ。猿の女王ガランさんの服装はエロすぎます。アブラカタブラ オープンセサミ大魔術団団長もエロいしな……ヘドロの姉御の恰好が地味に見える 今日この頃だ。

・だ☆めーづよりテムザックの巡回警備ロボ T63 アルテミス。(その PDF )胸部に防犯用カラーボールの発射機構搭載。対人攻撃ロボ!それはそれとして エレガント且つ凛々しいデザインに萌える。声は榊原良子であって欲しい。

・sleepingrabbitより The Cousin of Bruce Lee。格好いいです。歓声もいい。イーヤッハァ系。


FEB.17.2004(TUE)

 ノドガイタイ。水を飲むのも辛い。頭がぼーっとして、一日中変な汗をかき つづける。頭痛はないが、倦怠感と喉の痛みに苦しむ。22時過ぎまで頑張ったが、 ダウン。帰ってきて風呂を浴びて布団に入り、目を瞑る。生きている、ただ それだけだ。鼻が詰まるだけでここまで知能が低下するものか。

・いまさらクレギオン感想追加。読み返しも せずに書いてるのでグダグダ。


FEB.16.2004(MON)

 マジ風邪ひいたくさい。全身ピリピリ感。そして脳ボンヤリ感。そんな中今日も 自分の仕事の遅さを呪いつつ深夜までサービスサービス。ヘロヘロになって帰って 来て焼きそばパン喰らいつつ酒飲んで爆笑問題の番組に出ていた藤川桂介の楽しそう な語りを聞いてからプリンプリン見て寝た。もうプリンプリン見るだけで他に何も 出来ません。ネチアーナ伯爵夫人からの巨大なチョコレートを前に、プリンプリン から届けられたのだと信じて疑わないミスター怪人ランカーの、その愛故の盲目さ に泣く。ネチアーナ伯爵夫人もいつのまにかランカーにマジ惚れしている有様。 ヘドロと恋のさや当て!そのころランカーは弟のランミーと抱き合ったりしているの だった。ヘドロの嘘泣き演技がツボに入って転がり回る。たまらん。然し変な 乗り物が出てきたら後先考えずに取りあえず乗り込む性格はどうにかしろ> プリンプリン一味。漸く放映月日がおいついたと見るや、今後は一日一回放送 に落ち着くという。時間あわせの為の1日2話だったのか。

・ガンダムエースのあきまんマンガの良さを語る言葉が今自分のボキャブラリー には無いことを悔しく思う。あれはいいものだ……


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