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古日記 2002年7月(後半)


川島誠とエピソード2とシュレックとタイガー篇。



 少したってから、蟻ならぬ、タイスがやってきた。
蟻はもういないと言うと、その若い刑事は無言で食卓の椅子に
腰を下ろし、紙袋から蟻殺しではなくビールを出して飲み始めた。
 肴を作れ、とおれは言った。

(神林長平「ライトジーンの遺産」p97)

JUL.31.2002(WED)

 仕事して本屋で立ち読みして帰ってレニングラードカウボーイズゴーアメリカ途中 まで見て寝た。味わい深すぎる。

・某氏から大量のブツが届く。氏はこれからアジア旅行だそうだ。お元気で。タイとか ベトナムとか行ってみてー。独りで行くのも辛いから、ゲゲボツアーみたいのやってる 人達を捜すのが良いのかしら。

・「初期のいましろたかし」(ハーツ&マインズ+ザ・ライトスタッフ合本)を買おう と思って立ち読みして、死にそうになって諦めた。これは、読めんわ。痛みの余り、 吐き気さえ。地道である事を恐れ、夢を見る。逃げ道の無い、終わらない「青春」の 恐怖。怖すぎる。


JUL.30.2002(TUE)

 仕事して帰ってきてカウリスマキ映画予約して寝た。

・敢えて先延ばしにしていた楽しみが、最早クリアするだけの苦痛な目標に変わって いて、またやっちまった的。やりたい事はやりたい時にやろう。あー。結局何にも ならない。宮部みゆき調に言うなら、”べた凪の人生”送ってます。

・エグザクソン5、やっと買えた。そら16歳なら恥ずかしくないよな。各方面で 語られている様に、どうもイマイチ今巻は状況説明に終始しすぎ、という感じ。 次を待つしか無いか。/ラブやん1も漸く。ひでえ漫画。でも根っこに救いが あるっつーか、愛があるよな……独特の。とまれ「現実の」小学生に萌えられるだけ カズフサの方がマシといえよう。ダメ方面に行動的だし。俺なんか…… (惨めすぎるからやめろ28歳男)


JUL.29.2002(MON)

 帰りに主婦店で買ったものを改めて見ると、めんつゆ、インスタント袋麺、 カップ麺、スパゲッティの明太子ソース、ラーメン茶漬け。無意識が余程麺を 食いたがっていた様だ。

・面倒な話を聞かされて面倒。2年も経ってから「実は……」とか言われても。 最早今の拙者(ダメ人間)には関係無いよ。とか言いつつ、それでも「はー」とか 溜息も出る。蚊帳の外、に自分で出た癖に未練だな。この2年、蚊帳の外に出た僕は 何をしてたかというと、何もしてなかった訳で。因みに今は杉浦ヒナコセンセーの 対談集を読んでますが。枯れていく一方だ。

・濱マイク:鳥肌がフツーのサイコさんだった。フツーの?

次世代スクーター「Segway HT」を軍事利用。「重装備の兵士が前線に移動 する時など」イカス。バランサーユニット以外は軍事仕様になるんだろうな。 ジンジャーユニットに乗った重装兵が激走する戦場……スゴイ絵。

戦闘妖精・雪風解析マニュアル買わないと。

・成る程 DAI-HONYA販促かも。ああ成る程、と手を打った。カバーかけおじょうずね? いや、このタイミングでダイホンヤだと見抜く眼力。流石。

・例の妙に笑いを誘う 改造ミラーマンから小松島の某玩具屋の前の雨ざらしマンを話題にしようと 思ったところ フバで既に語られていて世の中狭ーと思った。アレって元々ガシャポンか 何かの自販機なんですよね確か。僕が物心付いた頃からああしてある。やーでもフバ のドキュメントがあると生きる力が出るわ。

・センチの赤い画面ネタで、アイカミカゼが「これは赤じゃないか」「みんな 赤じゃないか」とかいうmadを既に誰か。

トラヴィ4感想追加。おおむね。


JUL.28.2002(SUN)

 昼前起き出して洗車。こないだ海辺に二日程停めてたんで、車全体に塩と砂が びっしり付いて凄い事に。あと窓をちょっとだけ開けてたので、車内も砂だらけ。 がーっと一気にやってしまう。スキリー。南の方に出かけて、100均ショップで もそもそっと買い物を。図書館で本を返して借りて、別の買い物して、帰ってきて、 「シュレック」見て、ビール飲んで、本読んで、ワイン飲んで、寝る。孤独すぎる。 ゲラゲラゲラゲラゲラゲラ。

・シュレックは良くできてはいたが(ギャグがちゃんと機能していた)、つくづく 「美女と野獣」オチは難しいと思った。

・スホーイが墜ちててビックリ。死者も多い。最高の機体に対する過度な信頼が 多くの死を招いた……というだけの事でもないのか。

戦え!アナウンサー5巻の感想追加。


JUL.27.2002(SAT)

 ぼーとしてたら一日終わった。プール行きたいなー。暑くて。夜バスケ。汗が 吹き出る。体重3キロ減ったよ水だけで。実際3試合目で吐きそうになった。やり すぎ>自分。でも他の連中は明日対外試合だし、某氏なんかは明日マラソンだと いうし、まだまだ。風呂屋に行って、無人販売所で蓮根買って、コンビニで割り子 そば買って(うずらの卵は割りにくい)、M隊員宅のプロジェクターで∀ガンダム 劇場版I・地球光、を鑑賞。改めてそのイカれた世界設定と美麗なキャラにより 構成された異世界っぷりに驚く。よくまとめたよな……いや、映画として、じゃ なく、アニメとして。こんなワケワカンナイ設定でも、見ていて「ああ、そうだ、 人間ってそうだよな!」とか頷きながら見えてしまう、それこそは富野イズムと いうことか。人と人との関係というのは、言葉で語られるものではなく……とか いろいろ。ロマンアルバムとかプラモ雑誌とかガンダムエースとか見つつ駄喋り、 「月光蝶」と「シュレック」と「かまいたちの夜2」を借りて帰ったら、もう夜が 明けかけていた。

・バスケに出かける途中、小学校のグラウンドで環になって盆踊り、という光景を 見た。なんかこんな世界が身近にあったのかー、という妙な衝撃。阿波踊りとは 違う、「村祭り」的な光景が……なんか、夏だ。

・smapとかいうドリンクが有ったので飲んだ。どっかで飲んだなーこれ、とか 思ったけど、あー、そうか、ドクペっぽい味。

・ああ、そう、今月も買い損ねるところだったメージュを漸く購入。富野に訊け! は今月は結構大人しめ?


JUL.26.2002(FRI)

 ルパンファーストコンタクト面白えー。「俺的赤ジャケルパン」を夢オチスタイル で。赤ルパンのいい加減さが良く出てて良かったよー。ただやっぱ声優が全体的に 老いてる感じ。特に納屋さんの呂律のまわらなさが気になった。クリカンが一番イイ 演技に思えるのは、やっぱ若さか。

ビートのディシプリン感想を追加。


JUL.25.2002(THU)

 やってますか?

明智小五郎対怪人二十面相キャストが妙に気になる。

PPG劇場版レビュ


JUL.24.2002(WED)

マーサ・スチュアートを救え。以前母の日に、Amazonのオススメだったので この人の本を贈ったら、母親はこの人の事知ってて、主婦のカリスマは伊達じゃ ない、とか思った。

たがみよしひさインタビュー。なんか「らしい」顔だ……。軽シンかー。先月 久々に「狼」読み返してて、そのまま軽シンに移行しそうな勢いだったんだけど、 そうかー、続編かー。って「なあばす」もあったしな。

・プラネテスの星雲賞受賞、について色々言われてる見たい。「完結した作品に 票を」てのは、こと漫画にはあんまり向いてない気がしてて。なんか「ご苦労様 賞」みたいな感じが拭えない。どうも投票者の「熱」と、実際の「賞」との間に 時間が開きすぎてて、「今頃……」感が強くなる感じ。メージュのアニメグラン プリとか、結局投票時に人気が有った作品が賞取るしさ。それがリアルだと思う。 つーか所詮「宴会の余興」ですわ(「ヤマトも取った」以来の座りの良い説明 台詞だと)。とまれ、個人的には、今回この作品ほど「星雲賞」に相応しい 作品は無かったと思う。他のどのジャンルの作品に比べても。

・例えば、グイン・サーガが完結したとき、星雲賞を取るかどうか、っていうか。 取らなかったら面白い。

・完結待ってたら「代紋TAKE2」はいつまでも星雲賞取れませんよ。


JUL.23.2002(TUE)

 冷凍してあった餃子を焼き直してビールと一緒に。片栗粉入れすぎた。 しかしこうも毎日ビールが美味いと困りますね。買ったまま見てなかった 「エイリアン9」のDVDを勢いでチェック。成る程良く出来ている。ただ、 僕の中での富沢熱がちょっと(かなり)冷めて来てて、やっぱ作品と出会う タイミングって重要だなー、と思えるのだった。

・遊びてー。だって夏なんですよ。独り遠くの花火を見ながら飲むビールが 美味かろー筈もない。いや美味いんだけど、でも、虚しい。

振られた腹いせに鳥350羽とか。「腹いせにカナリア350羽を 元恋人の部屋に放し、困らせる」カナリア……

マイケルジャクソンはAIBOを11匹飼ってるらしい

「1本いっとく」の外国人タレント逮捕。このニュース、妙に波紋を 呼んでいるというか……それだけ彼の素性が気になっていた人が多いと言う ことか。いや、僕も結構前から「この人誰なんだろ?」と思いながら見てた クチで。「独特の容姿」とはまさに。不思議な人だ……

「宇宙ロマン展」が開催。この一枚目の写真の左の帽子の人ってやっぱ 出没!の人でしょうか。

エクセル9感想黒蘭3感想を追加。超テケトー。


JUL.22.2002(MON)

 こんなはずではなかったに!アスレチックランドゲーム!それはさておき、 相変わらず仕事して帰って寝るだけの日々を送っておりますが。全身怠いしー。 夜のコンビニ前なんかに目立ってワカモノが増えてきて、あー夏休みなんやな、 と思う今日この頃。みんな学生時代夏休みって何してました?僕は部屋でビデオ 見てました。あと本読んでた。……マジで何してたんだろうとか思うと。 考えないことにしよう。考えても凹むだけだ。

アニオタニュース 読んでて「猫の恩返し」は見に行った方が良さそうだ、と思えた。特にギブリーズ。 気になる……

「ラブリー百科事典 極東フェアリーテイルズ1」 の感想を追加。昔の言い方をするなら、「デフォ買い」の一冊。


JUL.21.2002(SUN)

 「他人の幸福を見物するのはムチャクチャストレスが溜まる!!」(Dr.モローの リッチな生活)。そんな一日。チョコレートは有難く。ヌガーっぽい。夜中発作的に 某BOOKOFFまで出かけ、パラッパのCDとか買って帰る。僕だって好きでこんな毎日を 生きてる訳じゃないよ。いや、好きでやってんのかな。「800」の感想をつらつら 読んでいて、 U-ki総統の「フィリピンでゴーゴーバー以外快楽のない工場立ち上げとかに いって修行しろ」に妙に打ちのめされてみる。実際、不健全というか、不潔だよな。 キモチワルイ……と言えば、先のBOOKOFFでえばのLDが一枚100円で、うわー どうしようかなーとか思ったけど「おとこのたたかい」の巻だけ抜かれていて、 買う気が一気に失せた。僕もそれだけ買おう、と思ったのだから、皆似たような事を 考えてるらしい。ARMSとか立ち読みして休日も終わる。

・7/29のとべ!くじらのピーク(BS2)はチェックしていきたい。前回の放映時に 録画し損ねた恨みもある。森本・うつのみや節を存分に味わおう。

・最近の あび子日記が滅法面白い。70年代生まれのオタクは氏のドキュメントを読んで、 自分の中で既に眠りに就きつつある「オタク心」をなでさすってやるべきでは 無いだろうか。

・何故28にもなってアニメを見るのか、「見なければならない」と感じるのか、 その辺を説明することは、難しい……というか、自分でもよく分からない。その手の 情報が会話のアイテムだった中高校生の頃ならいざ知らず、「それ」でメシを食ってる 訳でもなく、でも日々漫画本とアニメに埋もれて、休日はビデオチェックや感想書き に費やして……何故か、ってそりゃ、逃避してんだよな。人生から。

ようこそMZ-700の世界へ このムービーのスペハリホント?MZ-700でここまで?ネタでなく?


JUL.20.2002(SAT)

 大阪は新世界をブラブラ。熱気と臭気と雰囲気ですっかり脳が煮える。おっさん 達はこの熱気の中、真っ昼間からどて焼きを食い、串カツを食い、一升瓶を傾けて いる。映画館でかかっているのは「直撃!地獄拳」だったり、ここは何時の日本 なのか。そのまま天王寺に回って、一心寺シアターで「タイガー」観劇。感想 はまたいずれ。めっさ難解でした……シアターの外で某姉弟と出会ったので立ち話 してたら、これから南京町に行くので一緒にどうか、と誘われ。断る理由も無い のでホイホイとついて行く。久々に来たけど、西の端にいる元気なおばちゃんは 相変わらず元気で、いろいろ売りつけられてしまうのだった。うだるよーな熱気の 中、ビール三本位一気飲みして、これがもう滅茶苦茶ウマイのだった。ほろ酔いの 頭で買い物などして、姉弟とは別れて三ノ宮までフラフラ戻り、駅前で時間を 潰してから舞子経由で帰還。今年一番ビールが美味い夜だった。ビールは、耐え きれない程暑い日の、夕暮れに飲むのが一番だ。

・帰ってきて油絵アニメ「老人と海」を視聴。確かにスゲエ、が、画面からの 衝撃はさほどでもない。ロシア、というと矢張りノルシュティンの一連の作品の 方が、「闇」というか、深みを感じさせて、印象深い。まーノルシュティンの よーなどす黒い作品よりはよっぽど好印象だけど……技法としてのショックは そんなでも無く。フレデリック・バックの「木を植えた人」みたいな作品が メジャーな前例としてあることでもあり。あと、やっぱ「これCGでやった方が ……」っていう気持ちが(勿論「お前に出来るのか」と言われれば「できません すいません」って言っちゃうんですが)。その辺、制作手法しか語られてないのが 妙な感じ。評価点は技法よりも寧ろ総合的な「雰囲気」でしょか。うーん。期待 しすぎた?昔「水玉の幻想」とか見た時の肩すかし感にも近い……

・あの手のアニメって見てない作品多い。「砂の城」「王様と鳥(やぶにらみの 暴君)」「禿山の一夜」あとロン・チュニスのやつとかシュバンクマイエルとか ……いつか見てみたいものです。

・あとアフターバーンも見たけど、スティーブ・オースチン不在の語りが延々 あって、でもビンスのマジメな表情さえ全てがシナリオに見えてしまうのだった。 うがち過ぎ?ロック様も「ここが家だ!」って待ってるし、帰ってくるとイイ ナア(他人事)。

・帰りに寄った舞子のスーパーで、とうとう「そばめしふりかけ」をゲット。 明日食べます。


JUL.19.2002(FRI)

・先日挫折したビデオボードとCD-RW/DVD-ROMコンボドライブの搭載に 再挑戦。何かBIOS(AMIBIOS)でUSBをenableにしたら起動しなくなる。ので USB機器を殺した状態で何とか使用中。何でこんな苦労せなあかんのよ…… あとビデオボードは液晶モニタと相性が悪くて映りが最悪なので、これはまた 別のマシンを組むときにでも……とか、こうやってまた使いもしない新マシン 組への欲望が……なんか、ホント、ダメっぽいですね拙者。

・PCでのトラブルって何でこんなに徒労感強いんやろ……


JUL.18.2002(THU)豪雨

・スターウォーズ・エピソード2をレイトショーで。隣に座ってたカップルの女の 方が、ヨーダの剣劇シーンで爆笑していたのさえ除けばイイ映画だった。気持ちは わかる。わかる、が、ジェダイマスターを尊敬しろよ!もっと!個人的には ジェダイとドロイド兵の乱戦シーンに尽きました。「まるでファイブスター物語の 1シーンみたいだ!」と興奮。逆かもしれんが、うーん、いや、ホント、アレは 「その昔、ジェダイは一杯いたのだ」という事を知って以来、一度でイイから見て みたかったシーンなので……みんなイイ動きをしていたし、実際冒頭のチェイス シーンよりも興奮の度合いは高かったです。ヨーダのアレに関しては、なんか ちょっと期待とは違うなー、という感じでした。変な生き物っていうか…… もっと威厳をもって戦って欲しかったです。あとR2は活躍しすぎ。


JUL.17.2002(WED)

 マシンに先日買ったビデオボードとCD-RW/DVD-ROMコンボドライブを 搭載して再起動したら再起動しなくなった。ドツボ。寝るまでいろいろやって、 環境を元に戻してもOS上書きインストールしても再起動しないので、諦めて 寝た。


JUL.16.2002(TUE)

・川島誠「800」読了。800m走を走る少年、二人の視点で代わる代わる語られる 春から秋の物語。有る程度 感想群による情報が蓄積された上で発作的に読んだけど、興味本位的でも ない、シンから力のある青春小説になっていて、評価に成程納得した。矢張り 「キャラクターには目標を持たせましょう」というのは大切だ。スポーツが 人生を、青春を牽引する。広瀬の視点からも、中沢の視点からも、通底して感じ られるのは「自分の身体が産み出す速度」に対する満足感と興奮で、これが 有るからこそ、彼等は(デートしていようが、悩んで居ようが)「ランナー」で 在り続ける。そういう「自分は何者か」という事に対する確信、俺が俺でいる 為に走るのだ、という感覚が、純粋でウラヤマシイ。ああ、なんか読んでいて、 走りたくなってしまう。興奮と満足、脳内麻薬のもたらす快楽、それが結局の所 「青春」の(或いは人生の)目的だ。そして「それ」を得るために、「目標」を たてて、目標に向かって努力する。達成することが目的なのではなく、達成する 事によって得られる快楽が、目的なのだ。広瀬が言う様に、人生なんて元々が 無意味なものだ。衣食住を保障されたこの国では、誰しも人生という長い長い暇を 潰して生きている。そこに「達成感」をもたらす目標(それに向かって努力する だけの「快楽」が見返りとして期待できる)を得られる人間は幸福だ、と素直に 思う。

・小説の中から、風や、光や、速度や、水や、臭いや、女の子の感触や、体温が 吹き出してくる。その感触が、妙に懐かしい、のは、発表年代(1992)とは切り離せ ないのではないかと思う。広瀬と中沢の対比の部分が、妙に90年代前半的、に 思えた。特にその生まれ育った場所の描写とか、広瀬のハイソで空疎な雰囲気 とかね。瑞々しい諦観、というか……フリッパーズの夏っつーか。若くして「諦め」 の中に自分を置くことの目新しさ、が90年代の頭には在った気がする。それが 10年以上続いた結果、現在のこの状況が在る訳だけど……然し何だ、中沢みたいな ヤツって友達に居たけど、そうか、アイツはこんな事考えながら生きてたのかもな、 とか今更。実際、中沢の造形、というか、「語り」は個人的に結構衝撃だった。 こういうタイプのヤツって確かにいるけど、彼等が自分を語ってるスタイルの作品 /文章を、あまり読んだことがない。この作者の別の作品で読んだっきりかも。 えろい描写は十分にえろく(過小評価されてる気がするが)、伊田のおかげ、な 下りは、あー、それもあるかもなー、うーん、とか思った。あと妹属性の人は えろい妹(でもいざとなったら硬くなるよーな)が登場するのでそれも読まれ たい。

・なろうことなら、10年前に読んでいたかった。10年前、18の時に読んで いたら、もっと激しい光や熱に身を焼かれていたろう、と思う。



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