4月10日付テキスト群。
少女革命ウテナ第2話。
かしら?かしら〜?
ご存じかしら〜??
矢っ張り凄いぞ。
カット割、レイアウト、撮影効果、背景美術、音楽、そして会話!!
幾原やりたい放題〜ッ
アンシー、イカス。もーイカス〜ッ。打たれ強いし〜っ
ッキャーーーッ。
とか叫びながら観てるのは秘密だ。
でも気持ち良いぞ〜。良く出来てるってのはそれだけで凄い。
設定とか作画とか、そういうのとは別の次元で「突き抜けた」作品である。
兎に角雰囲気づくりの巧い作家だ・・・いや作家性なのだ。
ここまであからさまな(臭気ふんぷんたる)作家性は成功すれば快感を呼ぶ。
・・・そして成功しているのだ・・・・。
「・・・してたのか、交換日記・・・」
この「間」が幾原だなあ。
いやー、この後どう展開するかも含めてすっげえ楽しみです。
やっぱり「本物」は違うぜ。アニメは雰囲気が命よ。
ああ。これは、久々の「本物」なのだ・・・
その後のライディーンも有る意味本物だなあ、と思いつつ
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新・天地無用!
第二話。
オープニングが至極お気に入りです。前のOP以上に名曲。
切なくていいよねえ。
エンディングもいいです。天地無用!っぽくて。
これからどう転がるかわかんないけど、
おもしろい、と思う。
各所の感想みてると、人それぞれらしいけど。
随分ゴミな感想持った方も居たらしいですな。
ラブコメって好き。作画もレイアウトも可成り好みだ。
・・・たまに色パカが有ったりしたけど。後半ちょっと酷かったかな。
見てて、ただ、何か、気持ちいい。
こういうあくのない作りって好きです。
いんじゃない〜、という。脳空っぽにして見られる。
・・・しかしそうか、柾木天地って諸星あたるだったのね。
いや、あの映画好きで。
しかし実は「ポケモン」、が一番化けそうな気がするの・・・
湯山/首藤という、私にとっては神のような二人がかんでいるのだもの。
転びようによっては・・・いや転がり出すのは時間の問題かも。
今回の、旅に出たその夜、思わず家に電話してしまうあの気持ち・・・
ロケット団の「ラブリーチャーミーな敵役」な名乗りと会話は、最早首藤節。
凄いぞ。地口王・・・でもまだまだ。声優達とのセッションで回を重ねるごとに
凶悪になっていく台詞回しが楽しみです。
・・・・ぴかちゅ★が割と量産型で変。
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芦奈野ひとし「ヨコハマ買い出し紀行 4」/講談社/1997/3/21
これも淡々と続く作品だ。
少〜しずつ新しいキャラや新しい設定があらわれるものの、
基本的なトーンは変わらない。基本的なトーンを変えないままテンションを
保ち続けるこの巧さ。
少しずつ、少しずつ、流れていく日々。時間が流れる速度が、今の慌ただしく、
忙しさにかまける毎日とは、根本的に別物であるのを、肌で感じる。
単なるノスタルジィ、か。失ったもの、失われて行くもの−
こういう漫画を読んでいると、一体自分は毎日毎日脳をすり減らし
感性を摩滅させて何をやっているのだ、と絶望的な気分になる。
「夢はあれから何処へ行ったのか」新・天地のOPが頭の中をリフレインし続ける。
今の仕事がどう、と言うのではなく、今あくせく仕事をして生きる事、そのものが
哀しいのかも知れない。哀しいと言うよりは寂しい。その寂寥感がしかし
素晴らしく胸に沁みるのだが。
そう言うわけで、漫画としては相変わらず私の快感中枢直撃!なセンスで、
ただただ好ましい。
最近は本を読むときに出来るだけ「教訓」を見出さずに読もうとしている
私と呼応するかの様な、教訓性の薄い純粋な「物語」。−SF、だ。
第26話「青のM1」(p37-)などは「歌う船」というか何というか、もう
何ともSF者のツボを押してくる。涙。
青空、成層圏のあの青さ、がここまで美しい漫画を、僕は他に知らない。
それに対する29話「ひなた」(p77)は非SFフナムシ系縁側漫画としては
世界最高の作品だ(ってそんなのそう数は無いだろうけど)。これも好き。
こういうの、を商業的に描ききれる力量(確固とした作家性)を持つ作家は
本当に少ない。
この作品の持つ一つのテーマ(ああ、直ぐにテーマとか探すなあ。悪癖)、
「思い出」である所の28話「縁」(P61)も、良い。こうやって、「今」を
外堀から埋めていくってのも、やろうと思えば(この作品の場合)無限に可能。
その無限の中から、「こういう」データ取りの風景、オモイデの
時間の一瞬を切り出して見せるこのセンス。
強く心を揺さぶられるわけでは無いのだけれど、そうした
「漫画の中のシーン」が自分の中に経験値として溜まっていくのを
感じる。いつかどこかで、思い出す予感。遠い未来。
アルファさんのキャラはますます良くなっていく。ココネを前にした時の態度
(海でのそれとか)、タカヒロと風呂に入ってしまうときの、勢いから出た
「ハダカのつきあい」な発言、いろんなシーンでの彼女の行動は、
決して奇異では無いのだけど、ちゃんと「彼女の性格」がその場その場で
判断を下している様に見えるのだ−ううむ、巧く言えないな、
つまり・・・被造物としての彼女がそこに居る、というリアルさを
感じさせてくれる、と。
彼女がキカイだ、ということ、或いは作者が生み出した被造物、虚構の中の
何かだ、と言うことを常に意識下から呼び起こすような、そういう仕掛け、
を感じる。それが、「アルファさんがそこにいること」をよりリアルに
してるのだ・・・考えすぎだな。アルファさん、という人格(?)が、そこに
あって、リアルに息づいている様な−−上手く言えないけど−−感じ。
他のキャラも同様。アヤセやおっちゃんやタカヒロやマッキや・・
彼らの呼吸をもっと感じたい。もっといろんな話を読んでみたい。
もっといろんな風景を見てみたい。
いいオリジナル作品ってのは、そういうもんだろう。
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高野文子「るきさん」/筑摩書房(ちくま文庫)/1996/12/5
「あの」るきさんが遂に文庫化。遂に、と云うか何故か、というか−
取り敢えず、この作品を文庫化に選定した出版社のセンスに拍手。ハードカバー判が
そんなに売れたとも思えないし−かつてハードカバーで出ていたのだ。同筑摩から
/1993/6、に。
本屋で内容を覚えるまで何度も何度も(本屋に行く度に読んだ)立ち読みして、
そんで、結局買わなかったという。今回の文庫化は是非者モノでの購入であった。
カラー(色指定か)の使い方は、いわば裏わたせせいぞう。和食な色合いは
黄味走って何故か色あせた感じを与える。見目に優しい。
だがこの作品は、そういった外形的なものだけでは決して説明されない。
・・・しかしこの内容をどう伝えたものか−
巻末の氷室冴子による解説が、結局最も「近い」ものであろう。それでもそれは
解説と云うよりは、ファンレターに近い・・・
こういう作品の前になまじな言葉は無力なのだ。無意味だ、と言っても良い。
文字数を費やして、結局言いたいことは
「絶対損はしませんから、買って読んでみて下さい。」それだけ、だ。
肩肘張らずに生きること、を何か納得ずくで(それに理由や美を求めている訳では
無くて−)生きている、人、その姿。その良さは解るのだ。良いなあ、というのは
解るのだけど、言葉で表すのは難しいのだ。
ああ、前から言っては来たのだけど、この感性は「ヨコハマ買い出し紀行」だ。
アルファさんの感性と、るきさんは、近い。と思うのだけど、どうかしら・・・
んー。調子悪い。言葉が出ません。この辺で。
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