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古まった日記達・1997−7(後半)


残した物も残った物も何も無い筈だ夏は終わった篇。


Ah!Laissez-moi,mon front pose sur vos genoux,
Gouter,en regrettant l'ete blanc et torride,
De l'arriere saison le rayon jaune et doux!


JULY.31.1997(THU)晴。

 ネタがないのでgoo彷徨。今夜は 『辺境の電脳たち』。某「ざべ」で大森望と水玉螢之丞がやってる、妙に濃い掛け合い漫才連載のWeb版。 本人はここまでじゃないと思うんだけど、でも大森望の文章に出てくる水玉螢之丞は本当に身も蓋もなくてアレだ。 然しこの連載ももう終わりだそうで、実に残念。やっぱちょっとね。「いきなり本題」は・・・

 帰ってきてTVを点けたら、BSでBBCだかの制作した「市民の20世紀」とか言うのをやってて、思わず見てしまう。 昨年末の「映像の世紀」からこっち、この手の番組では久々の大シリーズ(全26回?)。 でもあっちが作るとどうしても第一次世界大戦から始まってしまうのだな・・・鉄条網とか塹壕戦とかの話をえんえんされても、今ひとつ。 矢っ張り僕にとっては「戦争」はジャングルな感じだ。何と言っても松本零士の「戦場漫画シリーズ」の影響が大きい。 ・・・「ほんとうの」戦争に関しては安易な感想が言えないので、漫画の話等を直ぐにしてしまうが、実際我々の祖父母の苦労譚は それだけで物語だ。生き延びた人々には皆語るだけの冒険が有った。だが思い出すには余りに辛い経験でもある。 母型の祖父母は生前、満州時代の事を一言も僕に話さなかった。満州(偽満)に興味を持ったのがもう少し早ければ、 色々と聞けたろうにと悔しく思う。祖母が多くの娘を抱えて一人満州から引き上げてきた時の話を、私は祖母の死後、初めて聴いた。

 ・・・夏になると何故か戦場漫画シリーズを再読してしまう。今年も読んでいる。 昔の短編集には良く「珠玉集」なんて書かれていたが、全く其れだ。珠玉の名品ばかり。 心の奥底にある何か・・ヒューマニズムというか・・が呼び覚まされる。人という生き物の興味深さを見る心地。


JULY.30.1997(WED)晴。

 生活感覚が薄くなっている。もうお終いなのか。クソ。
 何か知らんが朝から頭の中を愛野美奈子嬢の歌う「ルート・ヴィーナス」が ずーっとリフレインしている。此処から見てる〜砂漠の夜明けを〜♪
 結局あの娘が一番好きだったな・・・せらむんが無くなってからの、ここ暫くの日々というのは、妙な空虚感が有って哀しい。 放映中は何とも思わなくても、終わった後でこー少しずつ効いてくるという・・・ 兎に角毎週「紙と鉛筆の用意」をして見たTVなんて最近あれくらいのものでした。ああ・・・

 さて7月ももう終わり。早いもんです。夏はコレからが本番ですが、でももう7月過ぎたら後は妙に切ないだけ、 見たいな夏休み観でずっと過ごしてきた私。夏程過ぎ去って寂しい季節は無いものね。 私にとっての「夏」の本体は、それが始まる直前、此から「祭り」が始まろうという夕暮れの、あの瞬間にしか 存在していなかった様な気がするのさ。思えば昔から後ろ向きな性格だったのだ。 失った、過ぎ去ったモノへの執着が心を支配してしまう。まあ懐古趣味ってのはそんなに悪い趣味じゃないよねという事で。 駄目ですか?うーん。
 懐古趣味と言えばウルトラマン(再)。「怪獣殿下」を初めて通してみた。なんでゴモラが怪獣殿下なのかと思っていたら、 怪獣マニアの少年の渾名(興味深かったのは怪獣殿下の「僕は怪獣殿下だからね。何でも知ってるんだ」という発言。 彼にとってはウルトラマンの秘密(ハヤタの秘密)さえ「怪獣の事」として認知されているとゆう辺り・・マニア恐るべし。) だったという。途中で思い出して「あっそうだった!」とか言ってますが、いや全く素養が足りない・・・
 然し舞台となる昭和40年代の風景が尋常ではなく懐かしい。と言っても私が生まれた頃には既に過去の映像だった訳ですが、 何故か「懐かしい」と感じてしまう。万国博を控えたあの時代の風景が見事に残っていて強烈。 其処此処で巨大なマンションが生え、或いは開発途中の空き地には土木機械が置かれ、そこで遊ぶ子供達・・妙に青い空といい、黄色い太陽といい、 本当にフィルムならではの味。物語的には前後編に分けるような出来でも無いと思うのだけど、あの大阪城を見たら何も言えないのだった。 そりゃ一話限りでは壊せんわなぁ。という。然し尻尾を切られ角を折られ鼻面を潰された血塗れのゴモラの姿は、 どう見ても動物虐待以外の何者でも無いのだった。ムラマツももっと最初に反対しとけよ。「万博の為と有っては仕方がない。」 仕方無い訳有るか!的。挙げ句に大阪城は壊すわゴモラはなぶり殺しにするわ、「剥製にして飾ってやろう」とは・・いやもう・・・ 問題はこういう粗暴な言動を「敢えて」やっているのか、それとも素なのかと言う所であるが・・・・どうなんでしょうね・・


JULY.29.1997(TUE)晴。

 帰宅したのは1:10。だんだん日付を越えての帰宅が多くなってきた。一寸怠いわ・・ 帰宅してから、今朝再放送やってた、巷で噂の「徹子の部屋」を観る。黒柳徹子の口から「新世紀エヴァンゲリオンの綾波レイ」 という言葉が何度も発せられて実に変な感じ。然し林原は動じないね。流石だ。認知度は兎も角パワーなら負けへんで的。 でも黒柳徹子も巧いぜ・・徹子の部屋なんてちゃんと観ないんで、その「聞き出す」スキルには驚く。
 所で先程木戸氏の日記を読んでいたら、 「ステーシー」を買ったという。ありゃ良いよね。アレは良い。近来稀に見る傑作。特に「トゥルー・ロマンス」等は 聴いて貰うしかない的迫力と感動。あの声だからこそ泣けるのだ・・・今蘇りの時・・・
 ・・・で、今夏ワンダーエッグだかで「トゥルー・ロマンス」がミュージカルになるそうなんですが。なんかなぁ。 オーケンと言えば新刊が出たらしいんですがまだ買ってません。ううううう。その代わりというか、 先日エヴァの映画を見た帰りに寄った本屋に、大槻ケンヂの「詩」を原作にホラー漫画を描いたという単行本 ・・・えーと、速瀬みさき「蝶や蛾の施術師」/リイド社/1997/8/18が有って、何か思わず買ってしまったのですが、それを先程読み終えました。 割と何か懐かしいニャ〜(バッキー調)。いや、「電波時代」のオーケンの魅力ってコレだよね、という。 良く掴んでいる・・・。青くて安っぽくて痛々しくて、瘡蓋と吹き出物だらけの閉じた回路で加熱する暴走妄想空間。 然し巻末の対談が結構笑えて良いです。今や格闘健全兄貴となったオーケンの、今の「在り様」みたいのが出てて。 でも昔の「ケンヂ」を好きな電波なファンに刺されたりしてな。
 実は私も先日、某αでいつ聴くのか解らないようなCDを9枚も買っていたのでした。 もうクズしか残ってないけど、でも中にはオザケンの「犬は吠えるが・・」(新品)が500円で転がってたりしてどうも。 今度スタイル&タイトル変えて再販されるとゆー程の名作なのに・・・いや別にいいんですが。 然しホントにいつ聴くんだか。発作的にどかどか買い込んで、だら〜と聴く、というのが最近のパターンですが お陰で最近(いや昔からですが)音楽シーンに疎くて。ラヂオ聴かないのがなぁ。CDかけないでラヂオ聴くべきかも。 ミリオンナイツとか・・ってアレやってる間は仕事してるけどさ。テープに録るとかして。うーむむ。

 今日は火曜日。先週「DS9」見忘れてたら何か無茶苦茶良い話だったらしくて悔し過ぎたので、 今夜は忘れない様に・・・。
ではでは。


JULY.28.1997(MON)雨。

 おたくウィークリーの今月号 (ウィークリーなのに今月号ってのも何ですが)をやっと読む。 竹熊氏の論が冷徹で凄い。浮かされて思わずまた駄文を連ねてしまいましたが、途中で情けなくなったので消しました。 主観ばっかり語ってもね。然しまぁ、世の中の殆どの人にとってはその存在すら知られていない訳で、アレですよ、ホラ、 「ホビージャパンを、世間と思うな。」

 ・・・最近一寸浮かれすぎてました。粗悪な駄文を量産してるのはいつもの事なんですけど、 特にこの数週間というものは、自分でも「そうか?」と思う様なのを、その場の思い込みだけで、 何の自省もなく垂れ流してしまいました。こういう風に私が思いこみで爆走している時に、 某氏が「なめんな」とか云いながら空手チョップ額を割りに来る−というのが何かパターン化してる昨今ですが。 いやー割られた割られた。血がだらだら出て良い感じ。でも目が覚めたかどうかは判然としないんですがね。 然し。ああ。俺ぁお子様だよな・・・・

 帰宅してから今日のウルトラマン(再放送。夏休みだねぇ。)を観る。「故郷は地球」。ジャミラのアレだ。 子供の頃に観た話なのに、今更背筋がゾクゾクして止まらない。無茶苦茶面白いぞコレ! 格好良い画面とはつまりコレなのか!凄すぎる!カメラワークの格好良さよ・・・ こんなもん毎週観て育ったら人生観変わるよなぁ・・・知らなかった・・・ 此が「ウルトラマン」なのか・・・!台詞回しの一つ一つがもう・・・「犠牲者はいつもこうだ・・・」うう・・・ イデの哲人的発言が素晴らしい。もしかして主人公はこいつなのか?


JULY.27.1997(SUN)雨のち曇。

 昼過ぎ起床。今週分のビデオをチェック。スレイヤーズが結構ツボに入って一人受ける。アメリアはいいねぇ。 然し結局今週も「ポケモン」に尽きた。あああ。あの胸に飛び込んでくるピカチュウがああああああぁぁぁぁぁぁあぁ。 ゲシュタルト崩壊起こしそう。もーあかん・・・もう戻れない・・・太陽の牙ダグラム・・・(お約束) 首藤脚本らしい遊びに満ちた展開が「夏休みスペシャル」な感じでギューであったよ。

 夜中BSでBBCセレクションを見ていたら、タイムトラベルで過去へ行くことは物理法則に反するか否か というのをやってて面白かった。光子が一回に一個しかスリットを通らないにもかかわらず干渉縞が起きる、というのを 平行宇宙の証明だとする意見とかトンネル効果で14cmの距離を光速の4倍で情報を伝達してるとか ワームホールとかホーキングとかカールセーガンとかそういう感じの番組(どういう番組だ)。 原子時計をジェット機に乗せて飛んで、実際に高速で動くことによって時間ががゆっくり流れる事の証明をする、 ってのがいちばん解りやすくて私にはエキサイティングでしたが。火浦功の小説を思い出す。光速に限りなく近い速さで 走り続ける事によって、不老不死に限りなく近づいている忍者の長老とか。
 でも出てくる研究室のどれもが明らかに貧乏臭くて、こんなんでナノの単位の世界を計測できるのかと不安になるのですが。 なんかねぇ。不安。
 因みに今まで読んできた中で一番納得行ったタイムトラベルの原理は、矢っ張り時間は一方向にしか進んでなくて、 平行宇宙も存在して無くて、それでも「過去の世界」をのぞき見るというもの。原理はまたいずれ。・・・ 納得行く行かない、では実はもう一つ、いまだに納得行かないSF技があって、「電送」ってやつなんですが、この宇宙で同時に二つ以上 存在してなければOK、といった単純な割り切り方が出来なくて・・・シマックの電送(「大きな前庭」だったか)なんて 電送先に身体の構成物質を準備させて置いて(水槽みたいなのに入れておく)、其処へスキャニングされたデータが 送信されてきて、機械がその通りに身体を再構築するという、乱暴きわまりないものだった記憶が・・・ 勿論「電送」する都度「自分」のクローンが増えていく(だった気がする。忘れた。)のだ。ううむ。 相変わらずいい加減な記憶だけで適当なこと書いてますね。すいません。

 高校三年の頃、「ママは小学4年生」の最終話を考証しきれなかった思い出が蘇る。レポート用紙数枚に思いつく 限りのルートを書いてみたが、結局納得行く答えが見つからなかった・・・ あのラストは果たしてハッピーエンドなのか否か・・・


JULY.26.1997(SAT)台風。

 故有って、昼から「海底人間アンチョビー」を全巻読破してしまいました。何年ぶりかなぁこれ読むの。 懐かしさもあってハマるハマる。然し何か女の子群が無茶苦茶可愛く描かれていて驚いた・・という様な感想を 初読の時にも書いた気がするですが、その反面、各キャラの魅力に傾き過ぎて、無軌道な展開、豪快なギャグこそが 神髄の安永世界が、どーしてもほのぼの学園ドラマになってしまうのだった。へちま喫茶の話とか、他に例を見ない・・・ 最後まで何か「いい感じ」なんだけど、それだけに物足りないと言うか食い足りない感じが強い・・ 「スパルタカス」の、もうええわ的ゲップが出るまで繰り出される豪快ギャグの嵐に比べると、どうしても・・ でもマヂでライマンダとかオキちゃんとか可愛いのには驚いた・・・ オキちゃんのにっこり顔に勝てる男は居ないぜっ。忘れてたなぁ・・・ 所で今気付いたんですけど「諸出いぼぢろう」って諸星大二郎のアナグラムなんでしょうかね。
 ・・・いや、故有って、の故ってのはわんこ師匠んとこのベイダー卿だったんですが。

 台風は真上に居るはずなのに、(そうだからなのか)静かな徳島。M隊員宅でオンナスキーなヘアスタイルにチェンジした 隊長と合流した後、体育館へ。流石に風もあって涼しく、前回の様に死を覚悟する如き息苦しさは無かったものの、 自分の動き自体は最悪。兎に角もっと基礎練習を積まなくてはどうにもならぬ。 然し中盤のバレーボールが思いの外白熱し、何かハマる予感。あんまり動かなくて良いし。

 10時30頃解散。防衛隊の面子で風呂屋へ向かう。台風故閉まっているかと思われた城東湯(と勝手に呼んでいるが 本当は違う。我等が城東高校の隣にあるのだ。)だったが、当たり前のように開いていて感激。流石である。 風呂は心の洗濯よ、と。靴箱の札争い(やっぱ長嶋取らないと気が済まないか)等しつつ湯を使う。
 吉牛で晩飯を取り、再びM隊員宅へ。隊長(B)とドラムスキー氏(G)が「1/2」他をべけべけ練習しているのを聴きつつ、 M隊員に士郎正宗の「攻殻機動隊」(今連載やってるやつね)を纏めて読ませて貰う。読んでみたものの、正直薩張り解らない。 とんでもないことになっているのは解るのだけど(だいたい素子の「脳」は?無線リモートでそんなに操れるもんなのか? 一体彼女(?)の真体は?この世界の人々はどれぐらいが擬体入りなのか?)、でも結局最後まで読んでみて初めて解る 伏線の山、てな感じなんだろうな・・
 隊長が帰った後、ドラムスキー氏とM隊員は先週に引き続き「ジョジョ」をプレイ。私は「拳児」を10〜最終巻まで 一気に読ませて貰った。読み終わったのは朝の4時。夜明けの明るさの中を帰宅するのだった。

 帰宅途中に某青いコンビニへ立ち寄って某師匠と立ち話。ハッと気がつくと、ポケモン下敷き(¥200)を 買っている私。つくづくピカチュウには抗えない・・・あと噂のエヴァ缶も。然し今更下敷きなんて買ってもなぁ。


JULY.25.1997(FRI)晴れのち曇。

 特にネタも無し。台風が迫っているらしいが、まだその気配は薄い。明日はバスケ。果たして・・
帰ってきたらタイマーセットが失敗してた。そうゆうわけで、ガガガもフィリックスも観てない・・・あああああぁッ。 フィリックス無くしては週末が越せない・・・ちいぃ−ッ。もうあのドラッグ無くしては・・・
 台風情報観ようとTVつけたら、ブリッジブックドラゴンタロウがシュワルツェネガーと対談してて爆笑。シュワもやるね。

・更に感想追加。勢いが乗ると結構書けるもんです。


JULY.24.1997(THU)晴れ。

 今夏は仕事の都合上、SF大会もコミケも欠席という体たらくに終わりそうである。
 それはそれで静かな日常も悪くはないものだが、正直焦る。こりゃ本格的にやばい、気がする。 今年が駄目って事は来年だってその次だってもう永遠に無理かも知れない。時間的にも、根性的にも。いいのか>俺。 いいのか、本当に。
 等と「それっぽい」気分になりつつメールをチェックしてたら、比類無きO女史から暑中見舞いが届いてる。 「エヴァ見たけど良くできてたし面白かった。何で怒ってるのか?」という内容。愕然とする。 そうか・・・あのラストで満足する人も矢っ張り居るんだね・・・怒りと悲しみに暮れたのは「我々」だけと云う訳か。 うう・・・。
 等と言っていたら、某BBSでは「情報通なんで観る前から内容は知ってたし、勿論一回観ただけで全部解った。 いやーラストは声を出して笑ったよ」という人から「まぁホントは斯う言うことなんだけどそういう見方も面白くて良いんじゃない? でも違うんだよ。ちゃんと研究しようね。」的お優しいお返事を頂いて心臓が止まる。 他人の悪意には敏感なのも「王様」タイプの特徴だ。でも一理ある。というか、何せ映画始まってからこっち、 誰も何も言わないから、ホントの所「世論」がどうなってんだか見当もつかないのである。 過去の経験から言って、恐らく結果的には「情報通」の言ってる事が正しかったと言う事になるのであろう。
 でも何でこの手の人は「君は知らないんだね」としか言わないのか。「本当はこう言うことなんだ」って一言も教えてくれない。 なんか辛いよな・・・兎も角、先のエヴァ読解は、スイマセン根拠のないデタラメでした。 アレは無かったことにして下さい。正解は解る人から聞いてね。然しやっぱりエヴァは人の心の奥底を熱くする。

・・クソ・・・青いな・・・。

 それはそれとして「ニュース23」観ました?立花隆の取材する、あの本田技研の二足歩行ロボ。いつの間にあんなものをッ!。 早稲田のロボットが歩いたとかどうとか言うレヴェルじゃない。もう完全にパトレイバーの世界だ。 内蔵電源(15分持つとか)と、背負った内蔵コンピュータだけで(!)階段も坂道も凸凹道も、さくさく二足歩行する。 ・・・矢張り企業と大学では予算の桁が違うのだろうか。いやもう特撮かと思ったそ。 誰かビデオ録ってませんか。っていうか>木戸氏。いやー、しかし驚いた驚いた。あのナマモノっぽい「動き」は 紛れもないロボットだった・・・この二足歩行技術こそ日本が世界に対し、もう一度技術大国として挑む武器と なりうるのでは無かろうか?ていうかもう「アンドロイド」まで後一歩じゃんか!いやー長生きはするもんだねぇ。


JULY.23.1997(WED)晴れ。

 帰宅後昨日のあずきちゃんを見て漸く夏休みを感じる。今まで夏休みな感じがしなかったのは、 駐車場近くに有る某私立進学校生の登校姿を毎朝見ているからだ。屹度。学べよ若人。あと恋もせよ。 何と言っても真夏の雲丹は恋の季節なの〜♪違う。雲丹じゃない。ううむ。
 某氏にメールを打っていたら更にメール着信音が。某ミワ氏からの 程良く壊れたページ紹介メールであった。 早速行って見て、悶絶する。くだらなさ大爆発。私もオススメ。コサキンなテイストが好きな方には特に。

 さて今夜もネタが出ません。漫画感想の続きを書いたので、それでもどうぞ。ではでは。


JULY.22.1997(TUE)晴れ。

 今日も今日とてgooを水先案内人に、カロンの船に乗りて電網の闇を手探りす。いい加減この方法も絞り込み方を学ばないと 躓きすぎる・・。さて、先程も適当な語感で検索しては彷徨ってて、こんな所 を見つけて思わず読んでしまったのだけど、こういうのを思わず知らず読めてしまうのが(但し孫引きの恐怖は付きまとうにせよ) WWWの有り難い所かも。でもあんまりそのまんまだと、矢っ張り問題有ったりするんだろうな・・・
 ところで余談ですが、エヴァの映画のサブタイトル、「まごころを君に」って映画のタイトルなんですよね。アルジャーノンに花束を、の映画化されたものの、邦題。 言われるまで気がつかなかった。昔SFハンドブックで見てたんだっけ。・・もう元ネタなんてどうでも良いレヴェルだったしなぁ。うう。 でも「まごころを君に」(実写の映画の方ね)、は見てみたいです。何かパッケージ写真が切なげで良さそう。BSでやんないかな。


JULY.21.1997(MON)晴れ。

 早朝決起して、溜まりに溜まっている漫画等の感想をまとめ書きする。するも挫折。感想書き待ちの山は僅かに減ったのみ。 根性無し夫。
 日が暮れてからM隊員宅へ出動。隊長、ドラムスキー氏も来ており、何故かスーファミ版ジョジョの奇妙な冒険、 をやっているのだった。一頻りジョジョを堪能した後、隊長の車で一路北へ。某魚飯屋へ向かう。 徳島の「安い・新鮮・美味」を一手に引き受けている様なこの店は、今夜もそこそこに繁盛しており、 宵闇迫る海沿いの駐車場は満杯近いのだった。
 700円のイカ天定食の美味さはもう筆舌に尽くしがたい。あの軽い衣と分厚いイカの歯ごたえが・・ずず。 今斯うして思い出しているだけで口の中に唾が溜まる。700円でここまで幸せになれるのだから、 実際食というのは偉大だ等と感じ入る。・・・感じ入る辺り、日頃ジャンク食ばっか食ってる証明であろう。

 食ったら即帰る。小旅行並の距離だが、自動車があればそれも一瞬の事。徳島に帰り着いてからお約束のゲーセン巡り。 キャッチャーで1000円投じてピカチュウぬいをゲット。もう嬉しくて嬉しくて思わず頬が緩む。く〜。ピカチュウ〜。 いいデザインだよなぁ・・・。何かもう本気でゲームボーイが欲しい。一人だと寂しいので防衛隊の面々に買わないかと 持ちかけてみるが、そんなに旧世代(2世代前だぜ)のマシンを、何で今更高い金出して買わなきゃならんのか、という所が ネックになり、まだ踏み出せず。矢張り先鞭を付けてしまうべきか・・・っていうかキャッチャーに投じてる無駄銭を回せば直ぐ買えるぞ。
 ゲーセンが閉まる直前までセイヴァーの特訓。バレッタのタメのタイミングが掴めず苦労する。使えば使うほどこのキャラの 変さに惹かれて行く私・・・。別の台ではドラムスキー氏とM隊員が、その黄金コンビプレイによって遂に「バトルサーキット」の 真エンディングへと突入し、隊長は黙々と結城晶のコンボ探求を続けているのだった。
 その後M隊員宅でモノポリーに興じ(go to JAIL五連発で惨敗)、深夜1時頃帰宅。連休は斯くして終わったのであった。

・そういう訳で本日付けのテキスト群


この宇宙では・時間は・失うか・使うか・二つに・一つ。


JULY.20.1997(SUN)晴れ。

 蝉が鳴いて空が晴れわたって気温がぐんぐん上昇して、夏である。
 昼まで寝倒していたが、暑さに負けて起動。 だってクーラーのリモコンがどっか行っちゃって見つからないんだ。宝の持ち腐れとはこれか。
 しかしもうこうなると居ても立っても居られなくなって、少し日が陰るのを待ってから近所の海へ。 矢張り私にとって、夏は泳いでナンボである。昔から泳ぐ−というか浮いてるのが好きで。 波の上下に合わせて体も上下するあの感じ・・・・
 それでも結構泳ぎ疲れて、帰宅後ビールを2缶空けてから爆睡。他に何もしない一日であった。 ぐーたらな感じが「夏休み」っぽくて良。


JULY.19.1997(SAT)晴れ。

 午後より上映開始のエヴァンゲリオンを見に行く。道連れはドラムスキー氏。 見終わった後、帰ってきているというK永を呼び出してゲーセンでバトル。夜11時頃に解散。

 映画の感想についてはお互い一言も触れず。映画館から出てくる人が一様に皆そうだったのが印象的だった。 みんな一言も映画の内容について口に出そうとしてない。初回は凄い行列で入れなかったので、2回目上映の為に 並んでたんだけど、出てくる人達が「感想」を一言も漏らさず無言で階段を下りていくのが「?」という印象で、 しかし果たして見終わってみると成程ね、と。無言にならざるを得ないよな。
 久々に「こういう」気分になった。あの最終回以来かもしれない。兎に角何をやっても気が乗らず、 帰宅してビールをあおって今週のビデオの残りをチェックして、漸く何か語ろうという気になってきているが 今出した「答え」が果たして尋常なものなのかどうか・・・

 心底の怒りと悲しみと虚しさと哀しさと・・その印象が薄れ、今は「古典的SFとしてのエヴァンゲリオン最終回」論まで どうにかたどり着いた。ああこれは生物都市とブラッドミュージックと幼年期の終わりと都市とマイクルカンデルなのね。 特にラストがマイクル・カンデル風味であるという所に思い至ったとき、かなり怒りと哀しみは解消された。 「SF」(F多し)としての解釈を行うと、恐ろしいことに全て(第一話からの!)の辻褄が合うという 凄まじい出来映えだったが、だがそれが自分なりの解釈でしかないのは分かり切ったことだ。100人居れば100通りの答、 そういう作りなのだから。この作品に関しては、他人を説得する事(説得されること)など不可能だし。 あの泥沼(文字通り布団の中)から必死で足掻いて抜け出して、漸く1年以上が過ぎた。だが、全てはこれから始まるのだ。 これで終わるようなら、結局何でもなかった事になる。大衆は飽きやすいが果たして?
 然し怒りも哀しみも全ては庵野監督の掌の上だった事に今更気付いて慄然とする。全ては用意されていたのだ。見事なまでに 言い訳も逃げ道も用意されている。「やさしい」解法は示されているのだ。それ以上の深読みはご自由に、という訳である。 自分だけはパンピーと違って、「違いの解る」筋金入りのアニメ・SF者だと勘違いしている私の様な者達にとっては、 冷や水をかけられるようなものだったろう。この「気持ち悪さ」の強烈さといったら無い。あんたも大勢の中の一人なんだよ。

・・・だが、結局僕は決してこの映画を好まない。決して認めない。少なくとも観た初日くらいは怒りに身を任せても許されよう。 酷く凶暴な気分になって、道すがら通りすがりのお姉ちゃんを刺し殺したくなってしまう程、言いようのない怒りは有った。 だけど・・・いや止そう。このままではエヴァ話が始まってしまう。今夜は此処まで。


JULY.18.1997(FRI)夏晴。

 仕事を終えた後、ノンケ(をい)の新入社員中間の家で飲み会。行って後悔する。 やっぱりノンケな人達とは会話すら成立し堅い。どっちがどう悪い訳じゃないけど、 お互い踏み込まない方が良い事もある・・・すれ違う会話。虚しい時。細分化の時代って奴だ。
 帰宅したのは深夜2時頃。取り敢えずビデオなどチェックしてから寝た。明日はアレだ。


JULY.17.1997(THU)雨。

 昼休みに銀行へ。お金を引き出しに行った(夕方だと料金取られちゃうからさ・・)のですが。 ガソリン代用なんですけどね・・・然し瓦斯入れる度に行く度に、「あー俺はこーやって世界の破壊を促進してるか」と思う。 思うが忘れる。コンフリクトは一瞬。だがその積み重なりが・・・
 その足で某SONY屋に。見慣れた車があると思ったら某えらい人が何やらやっておられるのであった。 でもやっぱ店内の等身大綾波とガガガwithゴルディオンハンマーとガイバーは濃いよな。あと溢れる極太明朝。 創設当時のオシャレー(だけど儲かって無さそう)な空気は、今や暑く濃い世界へ・・・ああ。もっと浸っていたい・・

 結局今夜も仕事を終えたら11時半。それでもガソリンスタンドでは、気の良い兄ちゃんがガソリンを入れてくれるのだった。 彼の夜は長いのだろう。だが僕は・・・


JULY.16.1997(WED)晴。

 仕事を終えたのは23時半。かなりラリった感じの毎日です。

 帰宅してみたら、ここんとこ失敗しがちだった水曜のVHF系タイマーセットが成功していた。 で、久々に「剣心」「鬼平」等を観つつ、これも久々にダンベルを上げる。 例によって調子に乗ってダンベルを振りまくったので、明日の朝以降3日は体がまともに動くまい。 さっきまでは(多分)脳内麻薬出まくりで、もう何でも来いと言った気分だったのだけど、 これも風呂に入って眠ってしまえば全ては疲労素に置換される訳で。
 このままで良いのだろか?このまま毎日、日を送るだけで時を過ごしてしまって良いのであろか? 「僕の世界」は何処へ行った?つい半年前なら想像も出来なかったような灰色の毎日を、だが適当に暮らしている。 ・・・言うまい。答えが出るのはまだ先のことになりそうだ。そうやって先延ばしにして今まで生きてきた。 だが今回ばかりは・・・

 話は変わる。

 先日書いた「もののけ姫」の感想に、当たり前のように「シュナの旅」のタイトルを挙げてしまいましたが、 実は知る人ぞ知るという作品だったらしいです。うーん。最近自分とその友人しか物差しに使えないので、 そういうとこが分かんないんです。考えればナウシカ以前ですものね。そりゃ知らんわな。
 さて「シュナの旅」ですが、徳間書店アニメージュ文庫から現在も発売中(の筈)の、絵物語です。 というか、イメージボード(アニメを作る前に、イメージを描いたスケッチの様なもの)に言葉を載せたという感じでしょうか。 宮崎駿氏のレイアウトのセンス、活劇の巧さ、世界の壮大さが存分に楽しめる一冊。何より水彩の色が良いと当時絶賛されてました。 あの群青は氏特有のもの。勿論お勧めです。
 実は嘗てラジオドラマにもなっていまして、NHKFMのサラウンドラジオドラマとして放送されました。 テープ後生大事に取ってあります。で、その時シュナの声をやってたのが今回アシタカ役の松田洋治氏。 そういう訳で、ヤックルに乗ったアシタカの姿は全くそのシュナと同じなのでした。 旅立ったときの草原のレイアウトなんかまんま。但しシュナでは砂漠と錆の池だったけど。 割と指摘が少ないのは、余りに当たり前な指摘だからなのか、それとも単に知られていないだけなのか・・・。 気になったのでgooで検索かけたら8件しか無かったです。こりゃ知られてないんだな屹度。布教しなくては・・・
 まあ過去の作品と現在の映画の中に似た部分があるにせよ、「似てるからどう」という事は無いんでしょうけれど。 そういう符号を見つけて喜ぶことは「誤読」の第一歩。解っちゃ居るつもりなんですが、長年染み着いた悪癖はなかなか・・ まー結局ヲタクは「出典」を明らかにしないと気が済まないんですよね。やだやだ。

 剣心のOPをやっと満足行く電波状態でゲットできたので、OP・ED集に加える。これがアニソンかどうかはさておいて 実に気持のいい曲だとは思うですよ。これ以上無い位にラブラブ〜な感じが良いではないですか。 ある夜突然思い立ってより録り続けてきたこのテープも、あと10分ほどを残すのみとなりました。 6時間のテープを埋めるのに2年。結構かかるものです。何と言っても一曲目は「りりか」なのだもの・・・。


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