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古日記 2005年3月(前半)


洞窟物語篇。



「わたしのこと、忘れない?」
ぼくの右肩に顔をおしあてて彼女が言った。
「もちろん」
ぼくが答える。
よけいなことはなるべく言わないほうがいいとは思っているのだが、
こんな場合は仕方がない。自信などなくても雰囲気に流されてしまうのだ。

(北野勇作「クラゲの海に浮かぶ船」(p154))

MAR.15.2005(TUE)

 先々週あたりからの滞留Todoを少しでも回そうと意気込んで帰ってきたら23時 半。いやあと半時間あるゼ!と思っても結局洞窟物語やって虹寝と虹裏の巡回して たら25時とか。あかん。あかんすぎる。人は、弱い……(人は、やあるかいな) つまりそれだけ洞窟物語が面白いという訳ですよ。ああっミミガーが赤い花を! ぬあー!行くぜ!ガッ!強ええー!負けた!また明日。

・るくの影響じゃないけど、土日久々にフィルムカメラを掘り出してパシパシ 撮ってた。一回コンビニでワンコイン同時プリントやってみたくて、帰りに青い コンビニで。女の子ちゃん店員が二人顔つき合わせて「どないしたらええの」 みたいな混乱っぷり。ハラハラ。日頃DPE来ないのか。あと青コンビニ出しは フジと相性イマイチらしいんだけど、どうなるかのう。

笑う大天使映画化進行中なのを知る。アルバトロス(えびボクサーとか ホネツギマンとかチアリーダー忍者とかの)でワイヤーアクションでCGでとか 言われたらやっぱり「もんくがあるならベルサイユへいらっしゃい」あたりを メインに展開されるのかと思ってしまう。個人的には庭で魚やいてる辺りと オペラ座の怪熊あたりがスゴイ好きなんですが。


MAR.14.2005(MON)

 23時頃帰宅。一日仕事にならず。洞窟物語、あと一匹の犬が見つからない。 諦めて寝る。

るくるく 4購入。即読了。るくがカメラにハマっている。使ってるカメラは 何じゃろう。こんど木戸氏あたりに聞いてみよう。しかしSP盤といい野菜笛と いい、このオヤジタダモノじゃないな……猫だけど。それにしてもるくは可愛い のう。まったくのう。音楽関連でのもどかしい表現とかたまらん。この「平穏で 愉快な日常」が続けば続くほど、それが引き剥がされた時の痛みは激しい、と、 そういうことなのか?ビクビクしつつ。作品の中で繰り返し語られる「善悪の判断」 (支点をどこに置くか)の問題に関しては今回もあり。世界は一様ではない。 レイヤーを変えて見れば、白が黒にも変化する。思考停止に陥らず。自分をどこに 置くか、そこを見据えて考えるしかない。

・出勤中、歩道を超スカート短い女子が自転車こいでて、目が追いそうになるので 危険、と思って目を逸らし、ふとバックミラーをみると後ろの車のお姉さんの 目線がその自転車女子に釘付け(首回ってた)だったのが妙に可笑しかった。 やっぱ気になるのね。恐るべし視線誘導技術。

NASA World Wind落としつつ眠る。


MAR.11.2005(FRI)

 仕事して帰っ……なんかすごい霧。前が全然見えないんですが!固体の中を むりむり進んでいる様な。こわー。

・メージュの付録DVDをつらつらと見る。エマ:おお。おおお。髪をとかすエマ、 ってこれか。エマ…おそろしい子……ぴえろの本領がこんな所で。/エウレカ7: Webで見た予告も良かったがこうしてDVDで見るとまたワクワク。作画、ただ それだけで。/絶対少年:色味がゾワリ。見てみるか。/アクエリオン:一見して カワモリくせえ!と見えてしまうのはなぜ。/ハチクロ:のっけから自分探しか! ハジ線のアニメートに期待。原作の力を撓めなければそれで。/Z劇場:うう。 ううう。見たい。見たいよそりゃあ。そりゃあね!/きらめき☆:西島キター。 /最終兵器アナザー:加瀬、って文字列でどこまで期待させよるのか。/メイヴ ちゃん:かちぃ。やっぱ見なきゃだめですか。/トップ2:未見なんす。切ない 脳。/ファンタジックチルドレン:なかむらたかし〜。ああ。あああ。ピーター パン大好きさ。でも正直なかむらたかしは当たりはずれあるからなー。/ ドミニオンtrial:おおー。ロマのフっぽー。


MAR.10.2005(THU)

 帰りにボウリング場下の本屋に寄ってアニメージュと プ〜ねこを買う。今やヒルダヌーンを代表するマンガと言っていいだろう。 北道正幸のこの「あさって」向きの感性にはくすぐられるが、置いて行かれる事も 多い。今回は2:8かな。どっちかが2。再録も多いのでちょっと微妙だけど、まあ 買うわな普通(「普通」は禁止)。しつこくしつこく描かれた精密な絵、鬼の デッサン。そして100%いい加減成分だけで出来ているネーム。中途半端に 投げ出されるキャラ造形。攻撃的なまでのいい加減さ。言わばアナーキー。恋愛と 料理の類似点を語る「恋の調理実習」に惚れた。あと瓦好きにも程があると思った。 「瓦上生活者」ってすごいな。響きが。

・春からのドラえもん情報が全然入ってこない気がするのは何でだろう。 メージュにも詳細未定とか書かれてるし。一応作ってはいるみたいだけど…… ホントなら国民的な大事件の筈なのに。メージュの付録DVDはまだ見てません。

サクサク発売停止。 いやサン映らないから見てないけど。こないだ某☆師匠が熱く語っていたので。 気になる……


MAR.09.2005(WED)

 帰宅して洞窟物語やってたら26時半に。慌てて眠る。

・CMでロマンティックが止まらないみたいな曲が流れてるなーと思ったら ロマンティックが止まらないだった。最近カラオケでついつい入れてしまう。 単にノスタル爺。自分の眼鏡への憧れの最初だった。眼鏡かけたかったんよなー。 当時。あと黒板消しで頭頂部をはたく「C-C-B」といういたずらがあったのを 思い出す。


MAR.08.2005(TUE)

 自分は無能だ、とひどく落ち込む。そんな夜もある。3日に1回位。帰宅して、 寝るのみ。


MAR.07.2005(MON)

 通勤中のラジオから松浦氏の熱い語りが。ロケットは数打ち上げてナンボなん ジャーイ!という話。「何故海外のロケットを使わないのか」との問いに「そりゃ 安けりゃ使えばいい、でもそれとは別に、まず自国の技術で打ち上げられない、 ってのは”お話にならない”、そこを解ってもらわないと」みたいな感じ。熱い。 あと運輸多目的衛星通称うんたもは他に代案もない事でもあるし、「ひまわり」で 行けばいいのに、と思う。夕方、あまりにも夕日が美しいのでてろてろと散歩。 春という爆発的な変化を目前にした、この緊張感のある宵が好きだ。

・Amazonから荷物。 吾妻ひでお「失踪日記」 谷川史子「ホームメイド 1」。何はともあれ「失踪日記」を読む。作者が 二度の失踪の間、どんな生活をしていたのか。ホームレス、配管工、アル中、その、 描写。然し、恐ろしいことに「それでも」全くあじまなのだ。その事に対する驚き、 というのが何より正直な感想。巻末対談でとりみきも語っているが、絵の力、コマや ネームのバランス、ネタとの距離感は、奇天の作品集巻末あとがきの頃と全く遜色 ない。現実は栓抜きで額を割りに来る、って奴。マンガとしての”質”は(絶頂期 である)1980年頃のそれと大差ないのだ。テンションは流石に低いけど、でも元々 そんなギリギリの所で居た作家でもないと記憶する。だがその「マンガ」によって 「ここ」にまで至ってしまった「漫画家」。過去に使ったネタを再利用しない、と いう呪い、その呪いを自分にかけてしまうと、漫画家は日々自分の頸を締め続ける 事になる。「ギャグ」というステージの上で居続ける限り、早晩「終わり」は やってくる。曰くそれは白いワニの姿をしているという。その境地にまで至った 漫画家達の中でも、作者は最も”悲惨”な結果になっている、筈、なのに、然し ここにある漫画は、やっぱりあじましでおの漫画に他ならないのだった。

・細田ワンピがたいそう良いらしい。見なくては……


MAR.06.2005(SUN)

 頭痛と倦怠感去らず。午後まで悶々と過ごす。外はあまりに良い天気。出かけざる を得ない。文具屋で製図用インキを2瓶と0.7mmのシャーペンを購入。序でにPCデポを 覗く。パーツコーナーの集積度が低下した感じ。通販ではなく、敢えてショップで 買うってのは、その「モノ」を手にして代金を払いたいからであって、商品カードを カウンターに持って行く、っていうのはなんか違う気がする……あ、この話前にも したな。年寄りは繰り言が多くて。帰宅して沈没。ダメだ。今日はダメだ。今日も ダメだ。そんな状態で止せばいいのにNHKでやってた東京大空襲の特番を見て しまって、追い打ち。そこでまた止めればいいのにこうの史代を読んでみたりとか。 死は理不尽だ。でも、理不尽には死にたくない。ただ、死にたくない、と思う。 今は。

・洞窟物語煮詰まり。キーボードプレイに限界が?と思ってゲームパッドに 切り替える。とりあえずお兄ちゃんを助けた所まで。


MAR.05.2005(SAT)

 なんだか調子悪が良くない。全身の力が抜けてる感じ。結局一日寝ていた。最近 週末になると疲れがドッと来る様だ。昨日新装開店なったPCデポに出かける気力も 無く。ただひたすらボンヤリと。

・噂の洞窟物語 をやってみた。ジャンプとショットの横スクロールアクション。スーマリとか ソニックとかクロノアとかああいう感じ。で、ドハマり。超優良バランス。スゴイ。 スゴイよ。中毒性高い。背筋ゾワゾワ来た。未プレイの人は是非やるべき。いや、 まだ全然進めてないけどさ……

・NARUTO124話。リー君の酔拳作画が結構イケた。オシリのハイライトとか、かなり 良い具合だ。惜しむらくは演出が。ラストの展開で全肯定にはなったけど。/ クレしん「先生たちの健康診断だゾ」は原画大塚正実。ああ確かに看護婦萌え。


MAR.04.2005(FRI)雨後晴

 深夜まで仕事。来週からまた忙しい。せめてもの酒と読書。

どーなつ読了。読もう読もうと思いつつ、心の余裕が生まれるまで読み出せず。 読み始めてみれば一気読み。ああ、いつもの北野勇作。男は曖昧で元彼女は決然と。 表紙の西島絵が正直能弁すぎて拙いだろう、これは、とも思える。あまりにも表紙が 的確すぎて。いや、しかしもう、あまりに「いつものやつ」なので、それを求める 身にはとても嬉しいし、そうでない人にはお勧めしかねる。未読者には、できれば クラゲ 火星から入ってほしい今日この頃。じっさい、火星はいいぜ……


MAR.03.2005(THU)

 あかりをつけましょばくだんに、と、今でもかえ歌しか出てこない。 他の地方ではこんなだった のか。今日は楽しいお葬式。深夜まで仕事。一段落の予感。帰宅してBSマンガ 夜話はハガレンの回を見る。ゲストの扱いの酷さには慣れているつもりだったが、 久々に怒りを覚えた。そんなんなら呼びないな……ぱくろみ声の作品を他に知ら ないってのは、しかし事前に調べておくべきだろう。那由多だよ那由多!つーか ガンダムの主人公ですよ。御大と対談してたの誰だ。


MAR.02.2005(WED)

 帰宅してHDDレコーダから、マンガ夜話は見る気力が出ないのでアド街ック天国。 代々木上原 。この文字列を見る度に いとうせいこう、 じゃない大江千里 の顔が浮ぶ。代々木上原の彼女。地名が歌になって歌われてる。東京というのは つまりそういう所。首都圏ローカルな番組を関西で延々放送してる、って事自体に 何か違和感を感じるべきなのか(ならその関西ローカル向け放送を四国で見ている、 という事にも違和感は感じるべき)。結局「東京」を歌にし、言葉にし、マンガに、 映画に、ドラマにした連中の腕が良いのだ、そしてその腕の良い連中は何故か 東京に多いのだ、という。


MAR.01.2005(TUE)

 仕事して帰ってきてBSマンガ夜話(お天気お姉さん)途中から見て寝た。ゲスト のさっぱりした美人は誰だろうと思ってたら内田春菊でびっくり。もっとべったり した美人だった記憶。美人は美人だとして。いしかわじゅんとの掛け合いのテンポ が付き合いの長さ深さを感じさせる。

・朝夕行き帰りにサンボマスター聴いてたのでちょっと食傷気味。言葉に脂が乗り 過ぎている様に思える。久々に「犬は吠えるがキャラバンは進む」を聴いて、その 言葉のかたちの良さに改めて気づかされる。正しい言葉、「ほんとうの言葉」だけを 残して、全てをそぎ落としたかの如き、だが、そうではない様にも思う。結局、 若さということなのか。ノイズの無いあたま。ノイズのない言葉。老いは肉体より 先に言葉に表れる。汚れる、のだ。


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