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古日記 2003年4月(後半)


灰羽連盟で世界が変わる篇。



天使でありますから、たとへ破られても、焼かれても、
また轢かれても、血の出る訳ではなし、また痛いといふ
こともなかつたのです。たゞこの地上にゐる間は、面白い
ことゝ、悲しいことゝがあるばかりで、しまひには、魂は
みんな青い空へと飛んで行つてしまふのでありました。

(小川未明「飴チョコの天使」大正12年3月)

APR.30.2003(WED)

 特になにもなし。プリンプリン物語だけ見て寝た。ランカーの歌声が心に響く。 これも覚えてるな。今なら、ランカーの切なさが解る、そういう歳だ。明後日で29。 こんな歳まで生きてるとは思わなかったよ。24あたりで死ぬ予定だった。根拠はない。 ま、あの夜死んだって事にしておいて、残りは養蜂と読書の日々ってことでさ。 どこがだよ(ズシュゥゥゥン)

・木戸氏の地下300m話は地下1kmになったらしい。地底帝国でも作る気か。

俺ニュで 徳島製粉ネタが上がっていて妙に嬉しい。金ちゃんラーメンって微妙に全国展開 してる気がする。キャベツの千切りと一緒に煮込むと異常に美味いと思うがどうか。 実は工場はすぐ近所。所で金ちゃんって誰やと思ってたら こむぎこだったらしい。今初めて知った。最初の商品名は「鳴門ナミキンツル ラーメン」だったそうだ。長い。


APR.29.2003(TUE)

 昼間は芋畑の片付けをして日を過す。乾いた芋蔓を集めて、山に盛り上げる。 夕方M隊員の所に遊びに行って、HJ(向こうじゃGガンダムが大人気だそうだが 本当なのか。あの無駄な熱さに共鳴する連中は全世中にいるって事か……ネーデル ガンダム商品化の衝撃とか。或いは曼荼羅ガンダム売れ残りの衝撃)とかファミ通 とかガンダムエースとか(ネコジオンは兎も角ウエダハジメの子バグ漫画2頁は なかなか)ニュータイプとか読みつつ先週のNARUTO前半の作画暴走を鑑賞したり。 ゆめりあを伝道したり。DC投げ売りソフトを鑑賞したり。高校生か。もうあと数日で 29になりますイエー。夜某T氏とQ。バランスの取れた人格を感じる。然し何か妙に 緊張した。この緊張感が大事だ。寧ろドキドキしたい。

・諸星大二郎「私家版鳥類図譜」を漸く手に入れたので速攻読む。巻末の 「鳥を見た」の、そのラストで総毛立つ。これだ。これが諸星大二郎だ。この、 言葉に出来ない驚愕というか感動というか……理屈ではない、この、美しいまで の「驚き」、その鮮烈さ。

・例の 萌えUNIX本を読んでいたら(すいません勢いで買いました) 諸君 私はviが好きだが言及されていて、ウケた。確かに名作だ。 本自体は些か急ぎ足の総解説本という感じ。頭注を読む楽しみの為に買っても 結構いける。妙な味わいがある。萌えるかどうか、はこの微妙に濃い会話について いけるかどうか、という事になろうか(知識よりもセンスで。濃さのベクトルが アニゲオタとは違うので、微妙)。

スクウェア・エニックス、「疾走、ヤンキー魂」を発表 史上初のつっぱり オンラインゲーム。「戦いに勝利したり、髪型服装を見せびらかすことで 「男気」ポイントが蓄積され」云々。冗談新聞かと思った。

・各所で話題の えびボクサー。北野勇作が脚本を書いていません。でもあんなぶよぶよ した話だったら楽しい。アルバトロス「らしさ」を存分に楽しめそうだ。


APR.28.2003(MON)

 名もない料理を作って食い、ズブロッカ飲んで寝た。明日が休みだと思うと、 それだけで酒が旨い。末期的だ。

・木戸氏と電話。結局帰ってこれなかったらしい。地下300mまでホリススム話 とか。巫研所長のその後とか聞いてビックリする。えー、そうなのかー。うーん、 凄い。流石という他は無い。でも知ってれば送別会とか……って居残り組の方が 少ないんだよな。嗚呼。あとゆめりあのディレクターって、みたいな話。

・ガンパレの9話(君にこそ心ときめく-A Day In The Life-)をみていて、手を 繋いだののみを二人で持ち上げるシーンで不覚にも「ウッ」と声が出てしまう。 もー涙目。二人が目線を合わせてからのタイミングにやられた。これはやられた。 「僕だったらこれをやるな」と思った瞬間に。ATフィールド突き破られたワー。 いや凄いよこのアニメ。作画もそうだけど、割り切り方が。しかし成恵とガンパレ の青春恋愛コンビで見てる方は毎週死にそうだ。

・各所でムリョウの火の手が上がっているのを見るにつけ、あーやっぱみんな 解ってるねえ、良いものはちゃんと認められるよねえ、とか思う。所で以前、 ムリョウの 第25話の感想で「地上波でもやって欲しい感じ。それも、出来れば木曜 あたりのゴールデンタイムで」とか言ってて、実は割と理想的なのだった。

・ついでに昔の感想とか。いい加減な内容なので読まない方が吉。

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APR.27.2003(SUN)

 久々に強烈なゲームやったので感想とか。

・「ゆめりあ」。初回、おそらく雅史 エンドと思われる井上喜久子全開エンドを迎えて、大体の流れを掴む。それはそれと して井上喜久子がどうしても怖くてならない。みずほ先生が全く駄目だったので、 それはもう仕方ないことなんだろう。ファミ通クロレビで言われた戦闘シーンの しんどさ、は、二巡目以降に痛感することになる。辛いところだとは思う。でも シナリオ分岐は割と素直に読める(あとセーブからの復帰がラク)ので無問題。

・戦闘がアレだとはいえ 二年かけたというだけあって、ポリゴン少女達の「存在感」、要するに 「かわいらしさ」は強烈だ。これはもうやってもらうしかないが、仕草、表情、視線、 肌の肌理、ライティング、何もかも「わかってる」感じ。「わかってる人が作った」 のは、わかる奴には一発で嗅ぎ取れるだろう。兎に角「ここまで出来なければ駄目」 とする線引きの厳しさ、そして線引きを行う側の、己が「萌え感覚」に対する確固 たる信念があってのことだと思う。「萌え」が浸透と拡散の結果、ありふれた存在に なってしまうぎりぎりの現在、投入された萌え爆弾と言える。

・で、まあ、正直「もうそれだけでいいから!痛いシナリオは勘弁してくれ! 前半のノリでさ、もっと楽しくやろうぜ!」とか思ってしまうのだ。もう想像力が 減退してる28.9歳の男に、黒田の「苦悩する主人公」は辛すぎる。しかもその 苦悩に乗れない!停滞!いやまだ全シナリオを終えた訳ではないのでシナリオに 対する突っ込みは尚早だとは思うけど、いや、もう、あの繊細な(決して ポリゴンとしてのみ繊細、という訳ではなく、その「少女」を「愛らしくあれ」と 演出する親心、その神経の繊細さ)少女達の魅力を、もう少しゆったりとした 時間の上に展開できなかったのかと。

・みづきシナリオの玄関前のシーンで胸がキュンとなってたくせに>自分。 ぐわー。

・まーだいたい肯定的な連中の感想は こんな感じなんじゃないか。「戦闘に関してはつっこむな」。

・とりあえずお疲れ様でした。凄い作品です。正直に。でもねねこは趣味過ぎると 思います。


APR.26.2003(SAT)

 CALLに駆け込んで「ゆめりあ」ゲット。枕カバーはナシ。某☆師匠との立ち 話もそこそこに部屋に駆け込んでPS2の埃を払う。

・でも夜はいつもの飲み仲間と飲み。久々に夜の町に出て、ダイニング−居酒屋− バー−バーとハシゴ。6時間位飲み続けていた。皆それぞれ、抱えるものはいろいろ あるのだ。でも僕一人だけヲタな話題を振っていた気がする。周りはもう、みんな 「大人」なのに、ボクはギャルゲーをやってるって訳ですよ。ま、別に連中が 「そういう奴も居てイイ」と思ってくれてるなら、そこに居場所位はあるんだろう けど。ごめんなみんな。


APR.25.2003(FRI)

 物凄い濃霧だった。50m先が見えなかった。仕事して帰ってきて飯食って寝た。 ほかになにもない。ちっとこの陥穽から抜け出さないとなー。無駄遣いでもするか。

ふたごの悪魔。思わず笑ってしまう。ウーン。先が思いやられる。


APR.24.2003(THU)

 ウサ式タマゴヤキなど作って肴にしつつ酒。酔わねぇー。のには理由がある。 まあいっか。良かねぇー。まあいっか。だから良かねぇって。その繰り返し。酒で 気楽になれる(問題が解決した気になれる)限界点を越えつつある。誰か俺の話を 聞いてくれ。相槌を打ってくれるだけでもいい。スナーフキーン。

・自販機でリアルゴールドを買う度に「コブラ」を思いだすのは何故だろう。 俺の封印していた記憶が蘇ろうとしているのか。左腕のサイコガンが発動する のは間近なのかもしれない(寝ろ)。

・プリンプリンみてたらランカーに異常なまでの感情移入をしてしまう自分を発見。 年は取りたくないねえ。でもまー結局ランカー様はあーやってヘドロと遊んでるのが 楽しいんだと思う。ヘドロは昔から好きでした。今見ても可愛くていい女。ヘドロと つき合うには権力と金が必須だと思った。それにしても神谷明の声の美しさ、若々 しさ、瑞々しさは強烈だ。気品があるというか、何かこう、尊い感じ。こんな声 出せる人、今いるだろうか。本人でさえも。


APR.23.2003(WED)

 だるい。プリンプリン物語だけ見て寝た。寝る前に某りょうちゃんとQ。 「今俺に姪ッ娘がいたら」話で盛り上がる(駄目すぎる)。添い寝!風邪を ひいたらヴィックスベポラップ!そしてタイツは僕が!いや僕が!

ターンタイプだと!?とか言ってみたかっただけ。

・グイン89巻読み終わる。後書きがまた調子に乗ってきてる感じだけど、作品 自体は普通に(非常に)面白いので読み続けるのに困難は無い。作者も己の 命が残り云々とか言って読者を牽制する暇があるなら死ぬ気で書けや!舞台 なんかやってんな!そして我ら傲慢で蒙昧な読者を満足させてみせろ!とか 読者は思うもので、大体昔からそういうものだ。その声が(Webのおかげで) 簡単に作者に届く様になったのが現代という時代だとすれば、それを踏まえて 来る後進の作家達は、「Webでの自分」をどう「演じる」のか。

・しまったまた「釣られ」てしまった。まーイイや。


APR.22.2003(TUE)

 仕事して帰ってきて残り物で名もない料理作って飯食って風呂入って寝た。

・ナージャの宝探し話見た。細田の繰り返しギャグが復活!とか思ったけど、いや、 まだまだ。多分作品のトーンもあって、まだあんまりキャラを崩せないんだとは思う けど。「名前は…學…天…」にはちょっと笑った。あとやっぱ膨らんでいくケンノスケ の妄想嫁ナージャに萌えてみた。この辺の、卑怯なまでのツカミ力が細田か。

コンパイルのiモードページ がまだアクセス可能だった。

ポール・アレン氏がSF博物館を建設、来年夏オープン。2000万ドルでウリが 「テレビシリーズ『スタートレック』のカーク船長の椅子」なのか?


APR.21.2003(MON)晴・大風

 特に語る事なし。夜中に冷たい強風。剃刀の刃を買いにコンビニまで歩いて 行く間、何かを思いついたけど、帰る頃には忘れていた。最近色々乾きすぎ。 湿気が欲しい。

・がんばろう。


APR.20.2003(SUN)

 例によってコインランドリーで時間を潰す。基本的に「待ち」の時間が好きだ。 電車の中とか。待ってばかりだという噂も。本屋へ行ったり買い出しに行ったり ゲーセンに行ったり。暇潰しばかり。なにもしていない。読まず描かず。

・ジャスコ(スーパー)の家電売り場で4,5人の幼女がTVに群がっていたので、何を 見てるのかと思ったら「ゆめりあ」のデモだった。食い入るように見つめていた。 成る程、大きいお友達よりは「こっち」の方に訴求力のある絵柄だと思う。ファミ通の クロレビは確か8877。「ま、こんなもんでしょう」みたいな点数。トイレの電球が 切れたので買って帰る。

・アバレ(マッシュルームカットで金の亡者に)は浦沢過ぎた。はれぶたかと思った。 酷すぎる。あまりのひどさに疲れ果てて、まだ例のナージャを見てません。「 ガンフロン ティア」とか見てた。無駄に質が高い。シヌノラのエロさよ。松本キャラは 気を抜くとエロくなるな。然し作品を包む空気の、その松本美学の再現性の高さには 驚かざるを得ない。この駄目美学、恐ろしいまでの虚無感、虚脱感。これだ。確かに 大四畳半に通じる空気だ。が、今見ると流石に疲れる。大四畳半時代の拙者なら どうだったろうか。ああ、取り敢えず明日の為に今日も寝よう。


APR.19.2003(SAT)

 夢の中で仕事をしていた。そしてテンパっていた。くたくたになって目覚める。 なんかもーダメ。逃げ出すなら今が最後のチャンスかも。フィー。だってあと 半月で29になっちゃう。29だよ。29。ええー。

・CALLで駄喋り。窓ガラスを割って投げ込まれる「ゆめりあ」!プレイする度に 寿命が百日縮む。恐怖ゆめりあ。最近つのだじろうにハマっているらしい。例の 枕カバーの実物も拝んできた。予約はそんなに入ってないらしいが……あと例の ブルーレイディスクレコーダーも見た。画質はハイビジョンそのまんま。いや、 もうそのまんまなんだけど。しかしでかい。「XBOX並みですな!」とか言ったら すかさずXBOXが出てきて並べられていたが、更にでかかった。

・曇り空の下を当て所も無く彷徨ったりして夕方バスケ。高校時代の級友が来て いてビックリ。僕はこの10年殆ど変化の無い毎日を送ってきたけど、彼の方はもう 波乱の人生スゴロクだった様だ。いろんな人生がある。本人は「高校時代の俺は もういなくなった」みたいな事を言ってたけど、いや、確かに見た目はまるで別人 だったけど、基本的な姿勢が全く同じだったぜ。明日は高知で取材なので朝が 早いというドラムスキー氏と別れ、I上氏と風呂屋。雨の露天風呂は割と風流だ。 見知らぬ親父と天気の話など。


APR.18.2003(FRI)

 仕事して帰ってきて「灰羽連盟」をぼーっと見たりする。夜明けまで。

・巣立ちの日がくるまでに、卵の中での夢を思い出せなかった灰羽がどうなるか、 ということを何となく考える。「夢」に焦点をあわせる事が出来ないままに モラトリアムを終え、だが、魂はモラトリアムの中にある。一生壁から出ることは 出来ないのかも知れない。内罰という殻に閉じこもり、疎まれるのが嫌さに助けを 求める声も出せなくなって、媚び気味の笑顔を顔に貼り付け、他者の踏込を拒絶 しつつ生きる虚無。人間は、文字通り人の中にあってこそ人間であり得る。他人に 対し、拒絶の痛みを恐れず、失笑を恐れず、心から声を発する方法を、喉を裂いて でも思い出さなくてはならない。ただ一言。

・「心を開く」という言葉の本当の意味は、心を閉ざした事のある者にしか 解るまい。


APR.17.2003(THU)

 帰ってきてプリンプリン見て菠薐草茹でてバターで炒めて食って酒飲んで寝た。 テーブルの上に一升瓶が置いてある光景が日常と化しているのは問題だと思う。 どうでもいいか。

・来週土曜から関西放送で「灰羽連盟」。キディ・グレイドの後枠で。 揺れの激しい時間帯なのが厳しいが、未見の人には朗報であろう。


APR.16.2003(WED)

 仕事して帰ってきて寝た。焦って、焦ってるんだけど、何に対して焦ってるのか 解らない。この根拠のない焦燥感。あー春だやべえ。

マザーワンツー。そしてスリー。マザー話は語り出すと鬱陶しくなるので やめておく。もう一度やってみたい、って気もするけど、多分初めてやった時の、 「あの」没入感は得られないだろうなーという予感もある。1の時、半年かけて やったのさ。2の時、プレイが終わってからも暫くは、蝶々を見つけると身体が 勝手に近寄っていったものだった。

・一昨日の日記が謎っぽいので補足。「茄子アンダルシアの夏」の監督・高坂 希太郎氏が「宮崎駿の弟子」として紹介されているが、アリーテ姫前の片渕氏も そう呼ばれて、そして、という様な事が言いたかったのだろう。あとアフレコ風景 の映像はいいから、動いてる絵を見せろよ、とか。

・でも宮崎駿の「弟子」ってのがちゃんと育ってて、毎年何かしら(例のクオリティ で)作る様な時代がきたら、風が変わる気はする。単に「若手の台頭」っていう感じ じゃなくて、受け継がれる体制というか。問題は「押井守の弟子」「富野由悠季の 弟子」が明確には存在しないことか。



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