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古日記 2000年8月(前半)


ゼロコン篇。


あんたの考えてる未来てどんなもんや?
役付きサラリーマンか?ガレージつき住宅か?月への銀婚旅行か?
−そんなもん未来といえるか?今の世界とちっともかわらへんやないか。
あんたがおジンになって収入がちょっとふえとるだけや

(小松左京「日本アパッチ族」p290)


AUG.15.2000(TUE)

 終戦記念日。通信傍受法施行。BIG BROTHER IS WATCHING YOU!とか まあ世の情勢にも気を配っている振りをしつつ。新聞開くときに「さーて 世界情勢は」って呟かない奴は駄目だよな。世界情勢といえばロシアの原潜 どうなっちゃうんでしょう(おざなり)。そんな感じで残業の末深夜帰宅。 カレーパンとか俺の塩2000GTとかエビフライサンドイッチ(激マズ)とか 豚カツパン(パサパサ)とかで無駄に塩分と炭水化物を胃に流し込みつつ 最後にハーゲンダッツのチョコチップでシメ。最近このパターンでみるみる 身に付く良く付く安く付く(肉が)状態。何故か勢いで借りてしまった ナイトメアビフォアクリスマスを見てあまりの内容の無さにがっくり来たり。 アニメーションはあんなに凄い(つーか気持ち良い)のになあ。何かうまく 歯車がかみ合わない感じ。

・「1984」は高校に入ったばかりの頃に読んで、それ以来読んでない。 死ぬまでにもう一回は読んでおきたい。社会に警鐘を鳴らすとかそんな読み方 じゃなく、アンチユートピアを体感する様な感じで。火星夜想曲の工場とか。 ・・・何か分厚いSF読みたい気分ですよ。ハイペリオンとか。今ヒラノ氏が ハマってるみたいで、何とも羨ましい。ていうか早く買えよエンディミオン> 自分。あ、「星虫」は面白いです。まだ読み終わってないけど。なんか 切なくてね。自分にも高校生の頃は有ったはずなのに、なんでこういう体験 (何か事件があって、クラスの連中と巻き込まれていく見たいな)が一度も 無かったのか。ただ淡々と毎日が過ぎて、僕の高校時代は本当に何一つ 起きないまま終わったのだった。どんな風に毎日を過ごしていたのか、何も 覚えてない。みんな高校生の頃の事ってどれくらい覚えてる?

323レポ。プロジェクトXでコミケを取り上げるまでは自粛して 欲しいものだ。


AUG.14.2000(MON)

 書くべき程の事何も無し。自分が日々つまらない人間になっていくのを感じる。 なにもない。なにもないよ。クソ。気合い入れなきゃ。とベッドに寝っ転がって 枕に顔を埋めてぶつぶつと呟いている様な日々。気持ちの持ちようだとは 思うんだけど、どうにも身体が動かない。心も動かない。ザブングル見てる 時だけが幸せ。・・・ああ、こう言うときこそ 拡散波動帽が 必要だというのに。いうのに!もうそろそろ島本漫画の封印を解いても良い頃 かもしれない(一時カンフル剤に使いすぎて効能が失せた)。


AUG.13.2000(SUN)晴れ

 台風は迷走したままどこかへ行ってしまったらしい。強烈な日差し。コミケ 会場からか木戸氏からの電話が入って、よもぎや新刊を押さえて貰う様頼む。 バーベキューセットを洗ってついでに車も洗ってワックスかけてたら昼。南の ガススタンドで給油して(ここのスタンプためると変なモノが貰えてちょっと 楽しい)から県立図書館に出かけて本を返して本を借りる。CALLで 明日からの改装の話とか。ビデオテープとかMDとかを買い込んで帰る。

・漸く幾原(薔薇の貴公子)が出た回の金曜アニメ館を見た。アヌシーの映像で 結構可愛い女の子が思い切りギャルゲーくさい絵のついたシャツ(胸がぱっつん ぱっつん)を至極当たり前の様に着てウテナを激賞していたり、幾原にサイン 貰ってるいかつい感じの兄ちゃんがカメラに向かってピースサイン(彼の国では カメラに向かってピースサインをするのはオタクだけという話を聞いたことがある。 本場の日本人がそうするのを見聞きして真似しているらしい)をしたりとそこそこ イタイ映像が流れていて良かった。それにしても幾原はカッコイイ。つーか、 オタク受けするキャラだなあと。あとあの「何かを訴える眼」はたしかに怖い。 そんだけ。

・デジモンはミヤコさんのキャラがますます解らなくて何だか。取りあえず夏なので 小冒険といったところか。先日の大会でもWAXDOLL氏と02がイマイチなのは結局 「日帰りの冒険」でしかないからだ、という話をしていて、今回のこれがその 状況を打破するかどうか、多少楽しみではある。とはいえ、構成人員があれじゃあ なあ。うーん。どうにも・・・全くののゼロから再開した方が良かったのでは、と 思ってしまう。今更だけど。


AUG.12.2000(SAT)大波

 溜めてたビデオ見たり読みかけの本読んだり。そろそろ感想を書かないと・・・ 日が暮れてからM隊員を拾いに行って某キャンプ場へ。台風の影響で空は曇り空 だったがなんとかもってくれた。見習い隊員4名を加えた防衛隊バーベキューは (ボートを除けば)ほぼ去年と同じ内容。 あ、今年は銃があったか。射的大会だったり。恒例のロケット花火200発 同時着火(今年は全部笛もの)は発射台の完成度が高かったためさほどの恐怖は 無し(去年は発射途中で発射台が倒れて恐ろしい事になった)。後は正しくない 使い方で打ち上げ系を消費して終えた。川内温泉に浸かって解散。結局 今年も阿波踊りは見ず。

・何となくザブングル見ながら泣く。その志の高さに。昨今のアニメに目が 慣れてると、切れまくった台詞回し一つに背筋が震える。大人の作品 なのだ。「生活」を実感する。「生きてる」ってのはそう言うことなんだな。 何故、どうやったらこんな世界を創造できるんだろう。


AUG.11.2000(FRI)

 何とか日付が変わる前に帰宅。明日の準備を済ませて漸くこれを書いている。

・「フリクリ」の2本目を見る。一見何が起こっているか解らないようなぐりぐり した作画は嫌いじゃない。下手に「物語」を押し出されるのも辛いんで、「演技」 と「物語」がこのくらいの距離で居続けてくれればと願う。見ていて興奮はしない が、画面から一瞬も眼をそらさないまま見終わる事が出来た。こういうのは最近の 作品では本当に珍しい。昔はこんな気分でアニメや特撮を見ていたなあ、と言う ような感触。作品の中に自分を置いて、作品世界を肌で感じられた。何というか ・・・いつか何処かで感じたのと同じ空気を作中に感じたん。ノスタルジィかね。 今を描いているんだけど懐かしい。そこに流れる「空気」は嘗て自分が嗅いだ ものの様な気がする。ま、個人的な感想ですが。

・例えばゲートキーパーズ、中国娘好きで見てるんだけど、あの作品なんかは スタッフが持ってるモノが全部入っちゃってる気がして、もう残段数ゼロというか これ以上ふくらませようが無いて感じがする。背景や車や服装や、の「考証」が 逆にノスタルジィを否定している様な。奥行きに余裕がない感じなん。カキワリ 的というか・・・まあそういう「詩情」みたいなものが絶対必要な作品では 無いんだろうけど、にしたってあの時代設定を生かすのに多少の叙情性や 似非ノスタルジィを持ち込んでも良いんじゃないかと思ったりもする。奥行きが 欲しい。考証の枠外でも良いから、雰囲気を。まあ単に「敢えて描かないことで 視聴者の想像を許す(匂わせるだけに止める)」って作りが、個人的に好きだって 事なんですが。ブギーとかね。あれも酷く懐かしかった。いっそ未来のことなのに。 成る程あの作品は「個人的な体験」だった。

・すいません今週ホントに寝て無くて今もの凄い睡魔が。自分でも何書いてるのか わかりません。もう寝ます。寝だめしないと来週はもっとキツイよ。ぐう。


AUG.10.2000(THU)

 今頃で何なんだけど、今さっき今野敏「慎治」(1997/双葉社)を一気に 読み終えた所。長年の積ん読からようやく解放・・・したらこれがもう無茶苦茶 面白い。他にもやらなきゃイケナイ事が・・・と思いつつページをくる手を 止められなかった。終盤からはもうなんか身体が震え出したり。実はまだ震えて いる。感動というか何というか・・・腕が震えてキーがまともに打てないよ。 いじめによる少年の自殺の報道を見聞きするたびに「俺がこの自殺した少年を 思いとどまらせるとしたらこうするだろう」と思っていた事が、ここには全て 入っている。世界は教室の中だけじゃないんだ、世界はもっともっと広くて 深いんだ、ということをオタク文化の洗礼で思い知らせてやりたい!!こう言う 事がしたくて教師の道を目指した事さえあった(間違っていたとは思わないが そう面接で言ったら落とされた)のだぜ。この「オタク文化」の深さ、広大さ、 そして何よりその気高さ。そうとも気高いんだよ。それを忘れちゃイケナイ。 女に利用されて、それが解っていながら笑顔をうかべて去っていく、あの背中に 涙しないオタク男があろうか!そうとも男には、いやオタクには過去を振り返る 暇は無い!なすべき事が山とある。目の前には無限の精進の道が横たわる。 「一抹の淋しさとともに、一種のすがすがしさ」を感じながら独り風の中を 消えて行かねばならんのだああああ!そして屈強な大人の男に戦いを挑んで、 「若いの、いい目をしているな」とか言われなきゃいかんのだああ!!あああ!! 兎に角キャラ配置も含めてベタベタな展開なんだけど、そうと解っていながら 直球ど真ん中ではまってしまう快楽っつーか。少年の成長物語が我が事の 様に嬉しくて、ドキドキしたりハラハラしたり、本気で手に汗握って読んだ。 そう、本気で、もうシンクロ率400%で作品世界と同化した。俺はこう言うのが 読みたかったんだー!チクショー!という感じ。嗚呼やっぱ自分の身体には (薄くなったとはいえ)ヲタクの血が流れて居るんだなあとつくづく。 ・・・でもモデリングもサバゲーも縁薄いんですけどね(駄目じゃん)。もー ホントに胸が一杯に。なんか格闘技の道場とか通いたくなったり。 単純と笑わば笑え。

・しかし「おたくのビデオ」と同じような展開なのに何でこんなに読後感が 違うのか。やっぱりアニオタは駄目ですか。そうですか。SFはもっと駄目? いや、それも「見方の問題」なんだな屹度。そうに違いないそうだと言ってくれ。 全身全霊をかけたオタク全肯定というか。この作品に出てくるオタク親父達の、 一歩半引いた距離の置き方(つまり他人を「オタク」と呼ぶあの距離。相手を 上にも下にも見ない、同じ求道者としての立ち位置の「対等」さ)のあの 格好良さ!アレをカッコイイと思わない様じゃオタクじゃないね。唇の 端で笑うんだよ。

・思えばワタシも中学時代に出会ったオタク教師に世界を広げられたのだった。 あの頃アニメしか知らなかったワタシにモデリングと日本特撮と超常現象への 扉を開いてくれたS先生、OUT、FRの古い時代を語ってくれ、また給料を 全部LDにつぎ込む人生を教えてくれたA先生、創刊号以来のメージュを 快く譲ってくれた保健室の先生(名前忘れてしまってスイマセン)、ワタシは ここまで来ました。でもまだまだ道は長く遠く深いです。

・いや、実際こういう「師匠と弟子」っていうのは理想的な人間関係だとも 思う。ワタシは良い師匠達に恵まれたとつくづく思う。自分がそうなれるか どうか、ってのはまた資質があるから難しいんだろうけれど。でも、いつか ワタシも、何処かで道に迷っている若者が居たら「この道」への扉を指し示して やりたいと密かに思っているんですよ。

・明日ちゃんと起きられるだろうか。もうすぐ3時。お休みなさい。


AUG.09.2000(WED)

 朝日「折々」新涼、が続く。正直朝から夜まで空調効いた所で居るので 暑さも寒さも殆ど感じない。「暑い〜」とか言ってうだっていたい気分で 一杯です。23時過ぎ帰宅。まだまだ忙しいのはこれから。夏もこれから・・ だと思いたい。が。せめてこの夏の間にゾナパラを覚えたいです。

うーん・・・キャラ濃ー。

・マッスル北村氏が亡くなったという話を聞いた。本当だろうか。思わず 世の中へいへいぼんぼーん、と口ずさんでみる。あの曲のタイトルも歌手も 知らない。ただマッスル北村というとあの曲が聞こえてくるのだ。 そんなわけで誰か知ってたら教えてください。


AUG.08.2000(TUE)

 ネタが出ません。まださくらも見てません。おやすみなさい。

・忘れてたけど 星雲賞はまあこんなもんかと。ただコミックはイティが取るとは。いや嫌い じゃないけど・・・長年の功績に対して、というのでもないし、うーん。「どれも 読んでないけどSFマガジンで紹介されてたしなあ、投票しとくか」みたいな 展開だったんじゃないかと疑わせる。最近そう感じることが多い。何かね。今まで 鶴謙が取って無くて、今回いきなり取ったのだって、屹度SFMの表紙で初めて知った、 って人がもの凄く多いんだと思うよ。いろいろ考えさせられる。組織票とかで ひっくり返せるかもな。


AUG.07.2000(MON)

・成程 ワンダーウィッチは面白そうではある。背伸びしたい理系小学生あたりは 涎を垂らして喜ぶのではなかろうか。昔の自分なら飛びついたろう。・・・って この「以前なら」「昔なら」ってフレーズ最近多用し過ぎな気もしますな。 でも実際そう感じるのさ。俺があと20年若ければなあ。とか。ホントジジイ化 現象がもの凄い勢いで加速中。それをまたみっともないとか全然思わない辺りが ジジイっつーかオヤジっつーか。醜い。ただ流されるままに生きて、もう こんな所まで流されてしまった。もう逆らう気力も体力もない。ただ流されて 行くのみ。せめて主流に近づく努力くらいはしたいけど。

・明日はCCさくら劇場版やるらしい。チェックチェック。この夏の BSアニメはこれと 「草原の子 テングリ」(初見)位か。後は劇ナデ?いやナデシコじゃなくてナディア の劇場版。うーん。もう一回見ても良いかも。 「地球へ」も 久々に見てみたい気もする。主題歌好きだし。当時のアフレコ風景を写真付きで 井上伸一郎が解説したりはしないのか。

・あの美味しんばが帰ってきた!

アレックス・ギネス死去。86歳。嗚呼。あなただけが頼りだったのに。 メイザフォースビーウィズユー。


AUG.06.2000(SUN)晴れ

 第39回日本SF大会 「 ZERO-CON」、二日目。

・1コマ目は「鶴岡法斎のガラクタ総決起集会」。まあ秘蔵VTRショーなんだけど 朝イチから「ア○ルナメナメ党」ではキツすぎて。いや強烈に良く出来てて 笑ったけどさ。「1000万人に1人位こういう奴が居ても良い」とかいうレベル のキレ具合。その後のが冗長すぎて笑うに笑えず。もう少し喋りでフォローが 有れば。というか、鶴岡氏のダークさはやっぱ唐沢氏とセットでないと。どうも こう闇属性が強くなりすぎて辛い。で、途中退場して「通信カラオケ研究会」へ。 こっちはかなり面白かった。さいとうよしこ氏をナマで初めて見たのだが 成る程水玉の描くカラオケ番長そのもの。セガカラの偉い人(前にどっかで見たと 思ったらカプリコンでガガガのカラオケ先行発表してた時に居た人だ)を まじえて通信カラオケ業界の短くも濃い歴史をハードの進化やJASRACとの 戦い(カラオケデータ化する時/ネットワーク配信するとき(放送)/カラオケ 端末のHDDに書き込む時(パッケージ)/演奏するとき、でそれぞれ権料を 取られるらしい。「ヤクザですよね」)を通して語ってみせる。結局権利関係の 管理のために最近はネットワーク配信よりCDに焼いて持っていく方が強いとか。 現在セガカラは4万台、HDDは500MB。X2Kは今中古屋で15k位で買えるけど ネットワークにつながってないとOSが起動しない(んだけどそこはアレして) とか。'97年頃からBOX系のカラオケの伸びはがくんと落ちて、今はクラブ系が VHDカラオケ(!でも去年まで新曲配信してた)から通信カラオケに置き換わりつつ ある(VHDは今は同じビクターの孫悟空に置き換わるらしい)という。そういう ナイト系市場が増えたので、勢いアニソンは減っているのだそうだ。他にもいろいろ 裏話は尽きない。森高の曲を歌った時だけ採点時のキャラが違う、という仕掛けを 入れたプログラマーの話とかソニックADVののリテイクは5回以上とか 炎の転校生はX2kの最大の特徴なので敢えてセガカラには入れていないとかでも マニアックなのは好きなのでばんぺいくんRXは入ってるでしょ、例の歌詞の 間違いは直すのに100万位かかる(配信の関係で)のでまだ直せてませんとか 銀河で直立歩行は誰も正しい歌詞を知らなかったので耳コピだったとか ヒーローマンを最後まで見るには「アニメがなんだ」をテンポを一番遅くすることで 可能だとかヒーローマンのコンテは東京ムービー新社だとかソングナビゲータ (例のDOS3使ってるリモコン)は98LTだけど1.5mからコンクリに落としても 大丈夫な設計、でも灰皿に使うのだけは勘弁な!とか。数年前なら非常に楽しんだ であろう企画であった。ただアニカラの熱が冷めて久しい今となっては、単なる 知識としての興味のみ。

・2コマ目は「SFの20世紀 6.アニメ世代の描くSF」。イマイチ盛り上がりの ないまま終わっていく。まあこれはこれからの話だからなあ。

・3コマ目は「押井守・光瀬龍を語る」を途中から。隣の水木一郎ライブが がんがん響く中で、苔むした古井戸の底の様な静けさをたたえる語りが続く。 池田憲章氏もなんだか物静かで不思議な空気。高校時代の話なんかは残念ながら 聞きのがしてしまったのだけど、まあ昔から多少こぼれ聞いてはいたし。 光瀬の眼は「末期の眼」であり、死後の向こう側からこっちを見る視点、 「最後の人間」の様な視点だとか。「人間は駄目なんだよ」という諦念、あきらめ、 そういった「寂しい感情」があってこそ、今を生きる人間の心を支えることが 出来るのだ、それが光瀬作品の魅力なのだ、ただオプティミスティックな作品が 人を「救う」訳じゃないんだ、とかいう話には深く頷く。また、虚構の中にのみ 存在する「出会い」について、押井氏の読書体験における「最初のヒト(女?)」が あしゅらおうであり、また風祭陽子であったとか。昔はそれを文学が担い、後に SFが担い、今はアニメやマンガが。そういう「出会い」を用意するのが自分の 仕事なのだ、と押井氏は語った。最後に印象深い話。団地の中の一室に光瀬氏は 住んでおり、その本棚の間に大きな水槽があった。水槽は苔むしていて 中が見え難いんだけど、その中に一匹だけ小さなフナがいて、時々ちらっと 光って見えていた、のだそうだ。団地の中の一室の中の本棚の間の水槽の中に 一匹のフナが存在した。その存在を思うとき、妙に心が落ち着く。ともあれ 1人の作家が頭のてっぺんまで浸かって描き上げた、希有な作品群であると思う、 是非読みついで欲しい、という様なシメ。

・最終コマはこれが本命だった「E.G.コンバットの部屋」。「猫の地球儀」で ワタシのSF魂を激しくドライブしたあの秋山瑞人氏本人に 古橋秀之氏と 担当編集ミネ氏を囲んでの座談会。サイバーパンク(というか黒丸尚)の影響を モロに受けたというのは成程。デビュー(電撃大賞応募作はラーメン屋における ネズミとゴキブリの戦いの物語(長編)だそう。文章が無茶苦茶カッコイイらしい。 読みた過ぎる。ベンフォードの壮大さを持つラーメン屋・・)に到るまでの エピソードを語るその本人の軽妙な語り口が妙に好ましい。「〜すべえ」とかいう 語尾にキャラがにじむ。さて先ず気になるのは「E.G.はどこまでオリジナルか」 な訳だけど、キャラ設定とよしみる版E.G.を貰って、あとはいじり倒したのだそう。 日本軍テイストとかGARP(流体脊髄)とか、キャラだとカデナとかは秋山 オリジナル。鉄の方はマンガの方を1巻だけ読んであとは好きにやったとか。 E.G.はもともと一冊だったものを、上下巻で出すことになって、そうすると 上巻がでかくなりすぎたので削ったらよしみる氏から「前のバージョンが良かった」 と言われて、結局上巻が2冊になって、そうしたら下巻の方も二冊になって、で全 4巻になったんだ、とか。なのでこれ以上のばすのは無理らしい。ていうか 早く4巻出してください。冬ですか?で、いよいよ「猫」の話。「宇宙の孤児」と 「テイルチェイサーの歌」を掛け合わせてオネアミスで出した、とか無茶苦茶 分かりやすい例えを。アフサンの遠眼鏡は読んでなかったらしい。いろんな 軸が存在するけど、やっぱり「降りる話」というよりは「二匹の話」で、 「餓狼伝」には激しく影響を受けたそう。あのサギだサギだと言われている 表紙はまさにサギで、クリスマスは本来出ないキャラだったんだ、という話も。 元々人間が1人だけ出てくる話(そもそも大学時代に書かれた「猫の地球儀」は 人間が猫にコマンドを送って猫が戦う様なものだったという)だったんだけど、 書いてる内に猫だけになっちゃって、それは流石にアレなんでせめて表紙栄え する女の子キャラを、という編集の要望があって、秋山氏はロボ好きだから 女の子ロボにした、のであの超カッコイイメカ戦闘は副次的な産物なんだとか。 猫だけでも十分カッコイイ戦闘シーン(猫キックとか)は描けたらしい。でも まあこの辺は話半分だとは思う。知性化猫とはいえ猫は猫、あの肉球ではドアも 瓶の蓋もあけられない訳で、ロボの登場は必然だもんな。根幹にあったのは 「猫」か「降りる話」かという問いには、先ず「知性化猫の話」があったのだと。 で、知性化猫が宇宙に上がる話、ってのはちょっと無理があるから、上がるよりは 落っこちる方が楽だろう、と思ったとか(これも話半分だとは思うけどね)。 あと猫の宇宙開発ものだと、多少間違ってても「まあネコのやることだから」で 済ませる事も出来るから・・・とか。電撃hpの「イリアの空UFOの夏」(仮題は 「UFO綾波」)が最終兵器彼女になってしまったのはホントに偶然で、影響を 受けるのを怖れてマンガの方はまだ読んでないとか。格闘に関しては、格闘技 をやってる訳じゃ無いけど、昔バーチャ1が燃えていた頃スポット21で腕を 磨いていた人らしい。同世代を強く感じる。兎に角今一番楽しみな作家なのだ。 作品も良いけど本人も非常にイカス。まだ未読の人は「猫」読んで泣く様に。

・大会通してつくづく思ったのは、以前 タニグチ氏が「世に出る作家は喋りも巧い」とかって言ってたのを、成る程 そうだよなあと。彼らは喋りのプロではけしてない。にもかかわらず、見事に 聴衆のツボを掴んで笑わせたり感心させたりする。普通は(例えば今回の 閉会式で喋っていた変なお兄さんの様に)要点を押さえられなくて当然なのだが、 その辺がやっぱり「違う」のだなあとつくづく思ったのであった。

・その閉会式では2003年のSF大会運営の候補がかち合った結果、投票の為の プレゼンテーションが行われた。大阪側には射殺された後ホログラムで復活した (額にHのマーク)皇帝陛下も出てきたりしてまあいつもの雰囲気。個人的には 大阪が近くてらくちんなのだが・・・果たして投票結果はどうなったか。来年は 武田<のーてんき>議長主催なんだけど、まだスタッフも企画も何も決まって ないとか。でもどうしても期待してしまう訳で。思わず申し込んでしまいましたよ 実物大カンチの見守る下で。会場は晴海なんで、まあ関東在住で行けそうな人は 申し込んでみても良いのではとか思いますよ。・・・出来れば若い人。あと閉会式中 地震で建物が結構揺れて怖かったけど関東の人は慣れっこらしいのだった。閉会式も さくさくと終わってなかなかイイ感じ。あ、恒例のインディーズ映像大賞はあの 「バトル野郎」が見事3部門独占。ワタシもアレ大好きです。特に曲がる下駄が。

・閉会後は 世界四大文明展のひとつ、中国文明展を近くでやっていたので時間つぶしに 見に行ってみたり。割とやる気の無い展示で、1300円はいかがなものかと感じる。 ひどく蒸す夕空の下を木戸氏と二人ブラブラと中華街まで。そこら中に建つ 古い建物 はどれもいわく有りげで雰囲気がある。木戸氏お勧めの舗でわしわし食って 飲んで、またブラブラと駅まで。この辺に来るのは 2年前以来で懐かしい。うつらうつらしつつも何とか乗り過ごさずに品川に たどり着いて、バスに乗って帰ってきたのだった。ともあれ、皆様 お疲れさまでした&お世話になりました。このお礼はいずれまた。

・来週はいよいよ夏のメインイベントたるコミケですな。まんレポ読むだに むちゃくちゃ行きたいんですが、何つーかヲタパワーが続きません。だれか よもぎや(三日目創作系アボンリー)の新刊を押さえてくれい・・・ホントに 良い仕事してるんだよあそこはー!ホントSF大会なんか行ってる場合じゃ ねえよなあ。来年もキツそうだよ・・・取りあえず冬にかけるか。はあああああ。


AUG.05.2000(SAT)晴れ後雨

 第39回日本SF大会「 ZERO-CON」、一日目。

・クソ暑い中並んで入場。なんか体育館みたいなだだっ広い所で一年ぶり〜とか 初めまして〜とかいろいろやりつつ開会を待つ。OPフィルムは無し。でも 歌はちゃんと練習してて格好良かった。信濃程じゃないにしても。なんか イタイ人が出てきてイタイ感じだったけどまあこれは仕方ないよなという感じ。 取りあえず本会場の方に向かう。

・ヒトコマ目は「チェコアニメの部屋」。ゲストが唐沢氏で驚く。具体的な データなどは唐沢氏の 裏モノ日記を参照されたい。トルンカは断片しか見たことが無くて(フルで 見たのは「手」位か。最近チェコの絵本展とかで多少見た)情けないんだけど。 こういうのはアニメに染まった頃、アニドウ以下のファングループに洗脳されて しまったアニメ誌がこぞって取り上げていて、当然小学生だったワタシも思い切り 洗脳されたものだった。あとノルシュティンとかねえ。いやアレは凄いけど。 で、まあ内容も裏モノ日記の通り。上映された作品は、デフォルメされまくった 人形達のデザインセンスは以前のまま(非リアルが好きらしい。リップシンクも嫌い なんだとか)でありながら、動きの方が滑らかというか「今風」なのに結構驚く。 以前の様なクラシカルな作品はもう売れないのだそうだ。「革命後」(社会主義 崩壊後)、ああいった「芸術的な作品」は全滅状態らしい。国からの補助がない 限り今後の東欧アニメに未来はない、という様な話。しかし1分100万円とは。 某ど○もくんを5分26話で2億円とかいう話も有ったんだけど流れた、とか。 つくづくお金かかるんだねえ。イジー・トルンカ(昔はイルジ・トルンカと言った のでは無かったか)スタジオの、大きいが故に設備投資もまともに出来ない 状況とか。「赤い絵の具が無いのに夕日の絵を描けと言われているようなもの」 という言い回しが印象的だった。取りあえずトルンカとかシュヴァンクマイエル とかの「革命前」の作品をもっと見て置かねばと思わされる。

・2コマ目は結局「宇宙開発の部屋II」。一言目から「HOPE-X、あれホント なんすか?」通夜の雰囲気に突入するかと思いきや、宇宙開発事業団野田氏の 喋りが炸裂する。1月の科技庁と文部省の合体に向けての生き残り戦略の 虚しさ、或いは合併することでの利点なんかの話にソウルが見えて面白い。あと ISTSが如何にSF大会と 酷似しているかを熱く語ったり。「宇宙開発者につきまとう敷居の高さを 取り払わなくてはならない」(すそ野を広げて一般人を巻き込みたい、と いうことか)と力説。あとは例によって宇宙開発関係者の奇人変人話(LE-7 引き上げの下りは泣けた。的川先生はマニア嫌いらし)とか日本のロケット ボーイズ話とか。途中で笹本氏が登場してISTSでのSF大会体験を上書き。 NASAの星間飛行プロジェクトのホラ(アンチマター/ソーラーセイル/ 物理法則の打開)で笑いを取って、ああいうホラ話ばっかなのもSF大会だよ なあとか。日本のロケットボーイズ話(あさり氏が伝記にしたいとか言ってる らしい)に関しては、笑いよりもその危険性をかなり何度も強調しておられた。 「なつのロケット」も野田氏的にはまだまだ注意が足りないとか。あと例の 日本油脂の爆発関連の話とか。日本のロケット用固体燃料はあそこで作ってる らしい。今回の爆発は小銃用の無煙火薬だったとか。あとこれからは多段式じゃ 駄目でシングルステージで打ち上げる事の有意さを説いたりしていたけど この辺からとたんに分からなくなったので休み時間に退散。実はこの後が また面白かったらしいのだがそれはいつものこと。ところで壇上で名刺交換が 行われた際にCD-R入りの名詞というのがあって、あっ、CALLで売られていた 上下をカットされた8cmCD-Rはこういう用途で使うのか!と知る。つまり名詞 サイズに収まるように、って事だったのね。ああまだ売ってるかなあ。

・3コマ目は「SFは楽しい!」椎名誠氏が目の前で喋っているのを見るのは この上ない喜びというか何というか。ミーハーだからね。最高にだるだるとした 空気が絶妙。あのどう見ても会話が成立していない北上次郎氏との会話は、ああ これだよこれがシーナだよ、という感じ。「・・・だって面倒くさいじゃん」。 あんまりだるだるでナニだったので途中で抜ける。きっと最後までだるだるで あったのだろう。抜けた後はディーラーズでうろうろ。ナインライブズの同人誌 とか全部買ってしまったり。フリクリ2は買おうかと思ったけど思いとどまり ました。SF大会は真面目に企画に参加するだけより、こうやっていろんな 部屋を覗きながらうろうろしたり、時刊新聞をもらったりしてる時の方が 気分が出る。やっぱ宿泊企画がないとなあ。

・4コマ目は「SFの20世紀 4.外ジャンルへの波及」豊田有恒・辻真先・高千穂遥の 三氏による座談会。辻真先氏も豊田有恒氏も高千穂遥氏も兎に角エネルギッシュで 良く笑わせ良く喋る。巧い。聴かせるのだ。手塚プロ時代の手塚治虫残酷話(5分の 約束で30分も無駄話してたら編集だかが入ってきて、怒りの余り握った拳が 白くなってぶるぶる震えていた。ヤバイ!殺される!!と思いつつそれを観察して 後で演出に使ったんだよハハハ、とか、手塚先生は年下に怒るときでも敬語を 使うので活字にすると全然伝わらないとか、商売が巧いとか報道された時に周りの 人間が皆「それくらい商売気が有ったらなあ」と嘆いたとかまだまだ尽きない) とか西崎のアレな話とか「ヤマト以前」の昔話に花を咲かせていたかと思うと、 いきなりラブひなの話になったり。60代の、もう白髪の方の口から当たり前の 様にラブひなの話が出るのは妙に感動的ですらある。最若手の高千穂氏 だって高校生の息子がいるあのダンディぶりでありながら、その口からは「 HAND MAIDメイとかいう クソみたいなアニメが!!」とかいう発言がポンポン飛び出す。最近の若いアニメ ファンの無学ぶりを非難したりとか、あの熱さは素晴らしすぎる。以下現在の TV東京(東京12ch、と言っていた)のアニメに対する盲目的自主規制とその 弊害の話など。「ベルセルクはちゃんと幼女強姦(未遂)シーンをやったのに!」 「あれやんなきゃベルセルクじゃないもんね」。エレファントマンの医者が裁判 起こす奴とかこびとのボウリングとかあの辺のヤバい洋アニメの話を例に出して、 アメリカは時間帯によって規制を厳しくもすれば思い切りタガを外しもするんだ、 という様な話(まあ然しアメリカじゃお茶の水博士(科学者)はドイツ語なまり でランプ(ギャグメーカー)はイタリアなまりで喋ったりしてその辺はあからさま だったとかいう話も。「日本じゃ絶対あんなの放送できないよ」)。にも 関わらずTV東京系は22:28から放送してるアニメで露天風呂にタオルをまかせて 入れるんだよ!!パンチラすら駄目なんだよ!!勘弁ならねえ!という様な話を もう熱を入れて語り上げる高千穂氏。で、結果パンチラがしたい人たちはみんな WOWOWに流れていって、その結果「HANDMAIDメイが!!」とかいう話になる。 「見せりゃ良いってもんじゃないだろ!」とか。あと例のBOYS BE...の 「1000年に一度の世紀の変わり目、ってじゃあ来年は三世紀かッ!!」とか、 もうどうしてここまで熱くなれるんだ高千穂!みたいな。 総括は「アニメを声優や作画や脚本や演出といったパラメータで見るのではなく、 作品としてまず評価する様にしてほしい」という至極まっとうなモノ。何度でも 繰り返してみられる「作品」の何と少ないことか、という嘆きは全くと頷く。 出崎とか何度も見られるのになあ。高千穂氏はご自分のページでその手の熱い TV評を続けて居られるそうで どれどれ・・・うお。 こりゃ面白い。いやー、頭が切れる人の目を通して番組を見直す感じで これは今後毎回読んでいきたい所存。

・本日最終コマは「ブギーポップの部屋」。上遠野氏は良く喋る兄ちゃんであった。 流行作家としての地位に相応しい態度というか、まあ新人ではないにせよ、ファンを 前にしても臆さず媚びず堂々と話すのは、成る程あのあとがきの人物と同じであると 感じる。どんな本を読んできたか、という様な話では筒井の名をあげつつも日本SF の古典も新作も奥付を気にせず読んだので、当時は日本SFが絶滅しかかっていた 事にさえ気付かなかった、とか(確かに高校生の頃筒井や星や小松や眉村や光瀬や なんかとカジシンや草上仁や東野司や岬兄悟や火浦功や大原まり子や神林長平を 同時に読んでて、何となく日本SFは全盛の様な感じがしたものだった。特に 筒井は当時の僕の中ではまだ20代の「おれ」だったし)。サイバーパンクと 古典では古典の方が「基本の力」が強い気がしたとか。山田風太郎の形式と 筒井康隆のスタイルの「格好良さ」があの「笑わない」を生んだのだ、という。 ブギーポップがブギーポップになったわけ、については「ヒーローものが好き なんだけど、現実に考えるとどうしても間抜けになってしまう。でもカッコイイ 筈なんだ。」で、最初にこいつは格好悪いんだ、ということをきっちり言っておく (ブギーポップの格好は確かに多少間抜けである)ことで「でも実はカッコイイ」 というところがふくらんでくる効果を利用しているとか。同じ変身ヒーロー でも、SPAWNとかのアメリカンヒーローの性根の座ってない感じは嫌いで、 やっぱり覚悟のススメみたいなのが「ヒーロー」なんだよ、と。学生時代の 「恨み」については、「笑わない」は最初から「学園」を描くというテーマが あって、でもあの作品の登場人物の中には作者自身は居ないね、と。居たとして、 教室の隅の方で最後まで関わらないで居る存在、例えばブギーポップを見たと しても、黙ってる様な奴、だそうだ。「統和機構」については、昔作ったアリモノの 流用だそう。他にもV.S.イマジネーターの遊園地なんかもネタのストックから 引っ張っているそうで、成る程道理であれだけの奥深さが感じられた訳かと 納得してしまう。やっぱストックは大事ですねえ。で、統和機構は最終的に 倒されるのか否か、なんだけど「ブギーポップ」シリーズは基本的に一作ごとに コンセプトを決めて、それが書ければ終わり、という形式なので「統和機構を倒す」 とかいう話は作れない、のだそう。決着が付くとすればそれは凪の外伝の様に なるとか・・・質疑応答では、C.W.スミスを読んだか?という質問に「統和機構の 名前でも分かるように」読んでいた、とか、ブギーの決闘すっぽかしはカムイ外伝 の格好良さから来ているだとか緒方絵とは毎回ホントに勝負だとか今やってる 作品の話とかいろいろ。・・・去年なら大喜びで聞いたかも知れないけど、なんか もう冷めてしまったのか、割と冷静に見てしまった。やっぱ今時代(個人的に)は 秋山ですよ。そんな感じでした。ウム。

・U-ki総統、ヒラノマドカ氏等「あっち側」(関東系Web本読み一派)の人達と話 (バカ話の類)が出来たのは望外の喜びであった。特にU-ki氏の喋り芸を堪能 出来たのが嬉しい。DASACONじゃなんか話しかけられなくて。やっぱり 敷居を感じるんだよな。オシャレさんだしさ。それに比べると俺様はホントに オタク丸出しでさー。まあしかしこれも何かの縁でしょう。何かは分からない けれど。・・・みのうら氏は遠くから「おおあの人が!」と確認したので良し。 たこ焼きマドレエヌ美味でした。

・閉会後は悪の秘密結社方面へ。駅前は大雨で、雨に濡れつつファミレスに 駆け込む。駄喋っている内にまたしても仕事話に。皆同じ業界で飯を食っている だけに、それぞれの立場でそれぞれの生き様とかが熱く語られるのだった。 まあワタシは一番下っ端だけどね。その後WAXDOLL邸(ガンプラとLDと マンガ本で埋め尽くされた理想郷)で例のガンダムかるた大会。3時頃 イカデビル総統宅で風呂と布団を借りる。ここに来るのも3度目で、もう 何だか馴染み深い。新たに導入された本棚には白背青背がずらりと並ぶ。 ああ前に来たときはここに秘密結社のホストマシンがまだ有ったんだよなあと 思うと妙にしみじみ。新旧ゾイドの話とかダンガンレーサーの話とかしつつ 4時前に轟沈。毎度毎度お世話になります。


AUG.04.2000(FRI)

 早めに抜け出して、お馴染み 川内温泉に寄ってから駅前のバスターミナルへ。一路東京に向かう。


AUG.03.2000(THU)

 仕事煮詰まり。もうどうでもいい。いやいかん。いやいい。どっちだ。

不吉だ。この時期に。

・TOKYOTRIBE2の4巻とCCさくらの12巻とを一緒に買う奴。 あと例の「星虫」。期待しないで読むように>自分。さくらは万全のラスト。 さて寝るか。明日は忙しい。


AUG.02.2000(WED)

 深夜まで仕事。

・今回の BSマンガ夜話を通して見る。各人の切り口、切れ味がイマイチだと思うのは ワタシだけか?なんか「やる気」を感じない。特に岡田氏。ラインナップが全体的に 青年誌寄りなんで、ちょっと肌に合わないという部分も有ったか。うーん。に しても全体としてエッジが弱いと感じる。まあもともとそこまで熱い番組でも 無かったんだけど、今回如何にも「こなしてる」感じがして。いやいいんですよ ああいうダルダルなのも。でもここに桜玉吉とかそういうオタク系の作風を一点 入れるだけで随分緩急違うと思うんだ・・・

・いつか竹本泉を取り上げるまでは続いて欲しい。わかつきめぐみとか坂田靖子 とか。ひかわきょうことかやって欲しいなあ。やっぱ「荒野の」で。成田美名子 なんかレギュラー陣がどう評価するのか見てみたい。ますむらひろしも作家歴 長いからその分年寄りの語りごたえが有りそうだ。あと夏なんだからひばり書房 系をゲスト唐沢俊一で、とか。とり・みきってまだやってないのでは?あ、 それなら小山田いくも。たがみも。あの辺もゲストの選びで結構深く行けそう な・・・まー、取りあえずF.S.S.ですわな。

・あと高野文子の回、再放送して・・吾妻も。おいしい回ばっか見逃してる。


AUG.01.2000(TUE)

 深夜まで仕事。酒飲んで谷川史子読んで寝よ。

・某大学生から思い詰めたメール。二日かけて読み切って返事を出す。まあ 大学生の頃は思い詰めるだけの余裕があったわな。今はもう何も考えられない。 あの頃あれだけ悶々と展開し続けた反省や苦悩や決意は一体どこに行ってしまった のか。あの膨大な夜の時間。悔いても悩んでも仕方ない。酒とSFとアニメと マンガで一瞬だけでも虚無を忘れよう。快楽を消費こそすれ今や追求さえしない。 そうやって死ぬまでの残り何十年かをやり過ごそうとしているのが今のワタシ。 人生に意味なんて無い。所詮人生死ぬまでの暇潰し。

・いや勿論そんな返事は書きませんでしたよ。


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