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980921付けテキスト


六道神士「エクセル・サーガ 3」/少年画報社/1998/09/01

このマンガって無茶苦茶オモシロイのに、口で説明しても全然伝わらないとゆー。
いやワタシもそうだったんですよね。
薦められたけど、話を聞いてもどうもよくわからない。
兎に角面白いから!っていうんで読み始めて、でも初読、再読あたりでは
「うーん・・・」という感じだったですよ。

でも、いつの間にかドハマリしてるという。
兎に角何度も読めてしまう。何度読んでも笑えてしまう。凄いのである。

・・という訳で、もう「何もいわん。オレを信用して今すぐ買って読んでみれ!」
的気分では有るんですが、まぁそれはそれ。


今巻に至って「金持ちのヒゲ」とイルパラッツォ様の間のリンクが
そろそろ見えてきた感じ。
明確な「謎解き」の無いままに、時間軸だけが進行していく・・・

ていうかこの作品にストーリーを求めるのは間違いですか?


・・・実は純粋なギャグ漫画なんじゃないかしらん、と思う。
つまりは絵で笑わせる体の。安永航一郎系。

特にこの作品は「目」ですね。エクセルの目。
線目は口ほどにモノを言う、というやつで。

線状の目の饒舌さは、嘗ての川原泉の点目にも通じる。
前例は有るんだろうけど、ここまで明確な文法として使いこなしたのは
この作者が最初なんじゃ無かろうか。
あとぐるぐる塗りつぶしたような目も良い。
メンチが皿の上に自ら上ったときにしていたあの目。
ああ、たまりません・・・・


各キャラも立ってる。初期にどかどか新キャラが登場したときは
どーなる事かと思ったけど、多分初期設定でここまでは
作り込んでたんでしょうね。
アクロス側(メンチ含)といい市街安全保障局側といい、
よくもこれだけイカスキャラ配分を作り上げたモノである。

後はネタ引き出しの多さ。一発読み切りで毎回毎回よくこれだけネタが出てくる。
一時の田丸浩史を彷彿とさせるではないですか。
人生経験豊かなのか、あるいは情報源たる友人関係が豊かなのかは知らないけど、
選挙ネタといいPHS契約地獄ネタといい、リアリティのある
(実体験に基づいているとしか思えない)ネタ展開が骨太の魅力でアナタに迫る!
あと雪ネタは当時の東京を思い出しますね。

マウス・トゥ・マウスの下り(P178の住吉とか)で
もう20回は軽く笑わせてもらってる
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(980810)

CLAMP「カードキャプターさくら 6」/講談社/1998/07/13 おもしろい−けど、気になったのは「はにゃーん」てなってしまう「理由」が その相手が持つ「役目」に起因している、という決めつけ(p121やラストあたり)。 それらは「全てがクロウの計算(というか予想)通りだった、それだけ クロウという男は凄いやつなんだ−」という様な展開のために必要な布石として 置かれているのは解るとしても。 ところで杖のパワーアップなんか見てるとすげー セラムン文法(バンダイ商法?)だと思うんだけど、 恐ろしいことに、これには商品展開が予定されていない・・・ それでも「道具のパワーアップ」は成立するんだなぁ、とか。 カード集めが終わった後もまだ展開が有りそうだな、とは思ってたんだけど これでまた次の展開が楽しめそうでうれしいのである・・・ いや、このマンガ、結構本気でオモシロイですよ・・・良く出来てる。 「良く出来てる」ものには弱い @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (980810)


谷川史子「外はいい天気だよ」/集英社/1998/07/20 流石は王道。24歳のオヤジがてらいなくラブコメできる希少な作風と言えよう。 はぁぁぁ。然しこの人も無茶苦茶巧いですな、「絵」が。パースとか。 舞台背景の選定含め、総合的なバランスの良さが心地良い。 タイトル作3話+読み切り1本。 テーマは説明不足故のすれ違い?ってそんなんいつもか。 −で、 やぱしワタクシ的には第2話でせうかね、と。 ワタクシの中では「少女漫画=秋冬」という嗜好の偏りが有って、 その上夕焼けとか星空とかが有るとなお燃えるという (その辺(昔の)柊作品には良く突かれたものだが)。 まさこちゃんもいいんだ。ナチュラルさが良い。ああいうロングで ナチュラルなキャラにも弱い私。杢子ちゃんとかさー。 んー。いや、p76-83の流れは、久々にハートわし掴みだったですよ。 秋冬(この作品では冬)の夕空の持つ演出能力はやっぱダントツに高いわ。 こういう「町の中の開けた空き地」もツボかも・・って類型探して安易に 型にはめるのは良くないか。でも「野原」然り「星の瞳」然り、そう言う 「空き地」を中心軸に少女漫画を−ってそれは昔夏目先生がやってた様な。 いやあれは四方田センセイでしたか。 ・・・p64の朔巳君のノリがもう好きで好きで。 この瞬間、ワタシの気分は完全に彼とシンクロしてたよ。 再読、三読すると、この前後の各々の意図、というか気持が見えてきて、 ホホエマシイ気分になるのだった。いや、でも良くできてるわ。流石に。 あと・・・ドーナツ屋(DO-NUTS club)の描写が妙に好き。印象深かったんで しょっちゅう出てきてたのかと思ったけど、2回だけなのね・・・ デビュー作から系統的にきっちり読んでおきたい気分の @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (980810)


坂田靖子「緑が丘3丁目 不思議TOWNストーリー」/双葉社/1998/08/16 「記念写真」「怪奇体験談」に続く双葉社からのミステリー系シリーズ。 ・・・なんだかなぁ、というようなノリではある。 まだ「怪奇体験談」なんかは今読み返すと結構面白いんだけど 流石にこれは・・・ちょっと。 絵の崩れ具合も結構凄いことになってるし、正直「あら?」という感じ。 相当崩れてるなー、と思ってた「怪奇・・」が巧く見えるという。 あ、でも10話以降はそうでもないか・・・ あと、各話の扉は良いですね。 特に風景を描き込んだのはどれも詩情溢れる感じで好きです。 3話とか13話とか。 個人的に笑ったというかツボだったのがp1992コマめ、 松茸の匂い嗅いで永谷園のお吸い物を思い浮かべるカット。 斯う言うのが、坂田靖子だなぁ、とか思ってしまうのだった。 坂田靖子需要、ってのが「こっち」方面にしか無いみたいな昨今ですが、 文庫で過去の作品が読みやすくなったことでもあるし、 個人的にはまた英国モノなんかも描いていただきたいのでした。 @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (980810)


とり・みき「事件の地平線」/筑摩書房/1998/04/20 とうに潰れた(後更地になって数年してパチンコ屋が建ってさらに数年)本屋の 片隅で「さかあがり」(角川版)を爆発しそうな笑いをこらえて読んで以来 実に10数年の歳月が流れた。 ここにあるのは、その10数年を超えた「さかあがり」の終末の光景、である。 もちろん「オジギビト」の出自が明確になるまで終わらない、という伝もあろうが、 然し、この展開では(ももいろ日記で語られた堤防少年の様に)「正解」が 出ることは無いのではないか、とも思わされてしまう。 結局「さかあがり」(のテンション)は再現不可能だったのだろう。 その分、タイトルの「事件の地平線」の方は面白かった。 オチの効き方が素晴らしい。あの「遠くへ行きたい」に通じるテンポの良さ。 流石は落研出身というべきか。金正日ネタが好き。 ・・・しかし「さかあがり」の冒頭でも語られた 「たった一、二年前の恐るべき古さ」はきっちりここにも存在していて、 まして93年なんてもう5年前なのであり、それどころの話ではないのであった・・ という展開に話を持っていこうとしたんだけど、全然古く感じない。 自分の「時間」感覚が老いてきたか、ということなのか・・・ でも、実際90年代は「そういう」時代だったのかも。 @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (980810)


やまだ紫「しんきらり」/ちくま文庫/1988/03/29 青林堂「しんきらり」(1982/08/25)と「続・しんきらり」(1984/10/10) この二冊の合本。 恥ずかしながら−恥ずかしがるもんかどうか解らないけど− 「やまだ紫」を読んだのは、これが初めてだった。 実に−こう−80年代前半の青林堂の匂いがする。 「たんたんと、しかし鋭く描いた」作風・作品。 「たんたんと」している原因の一つに、コマ割の素っ気なさが有る様に思う。 単調な直方体のみで構成されたコマ割は、女性作家としては異質な部類に 入るのではないだろうか・・・ 鋭さ、はこの主人公の持つ感性で、何というか「袋から錐が突き出たような」 感じのキャラクター。何も彼も見通されてしまいそうな目。 内容は−−娘二人を持つ母親が、代名詞付きでない「自分」を再発見する・・ そういう話。 兎に角久々に強烈なパンチを食らった感じ。何でも読んではみるものである。 一体この感じは何なのか・・・。 今まで読んだことのない文法に出会うときの何とも言えない感触がある。 何せワタシは未だかつて実際に「母親」になったことはないので・・・ 然し異質な感情を受け止めて自らに同化させていける辺り、 矢張り漫画として良く出来ているのだろう。僕はこの作品を読んでいる間 「母親」に成っていた。 1982年で10歳の子供、という設定だから、自分の子供時代や 自分の母親を重ねて読んでみたりもして、いろいろと懐かしい気分にもなった。 母親の庇護のもとで生きていた幼年時代のぼんやりとした現実感が蘇る。 そういうぼんやりした現実感の向こうで自分の母親が一体何を考えていたのか、 そんなことを考えてしまうのだった。 作者本人が運営しているHPがあって、それ観て 「作者と作品は別物だよな」と思ってしまった @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (980810)


ゆうきまさみ「じゃじゃ馬グルーミンUP! 15」/小学館/1998/08/15 人馬のバランスが中間点にあるような今巻。 なんか知らず知らずのうちに「競馬漫画」に引き込まれているような・・・ って巻数も早や15巻か。 然し15巻を超えた長編なら、もっと「その他」にカメラを振っても。 渡会牧場の寮の仲間一人一人にそれなりのドラマがあるのだろうし・・・ たづなちゃんの「学校での」生活とかさーってそれが本音ですか。 34巻完結として(いや何となく)、中盤であるこれからの 4〜5巻のうちに「それ」をやってくれても良いんじゃ。 でも実際ページ数余裕なさそうだしねえ。結構詰め込み度は高い。 時間そのものの流れが速い感じ。 ・・・STEP155の、走り過ぎちゃって怒られちゃう駿平、とか 相変わらず巧いよなぁ、とか思うさ。 ていうかモテモテ王国でスね駿平!! こんなヤツと一緒に寮で生活してたらたまらんかも知れん。 ときメモ的に行くとこの後爆弾が爆発するはずなのだがなー。 決定的だったp52の大ゴマ以降、「二人の心」は割と近い。 p148のラストのコマ「とほほほほほほ」なんか見てると、もう 心の底ではOKなんじゃよねー、という感じ。 「たづなをどうするのか」なんて会話はその裏を簡単に読みとれるわけで。 もしかしてもうそろそろシメに入ってます? ・・・ああ、それでもたづなちゃんが一番っすよ。 最近某所でたづな党同志を発見して妙に嬉しい @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (980810)


須藤真澄「おさんぽ大王 2」/アスペクト/1998/07/07 そういや、東京タワーって上ったこと無いです。 国立科学博物館は、割と行ってますね。好きで。 ・・・あー。もー好き過ぎる。このタッチ、このノリ。 深いし。なんてゆーか、もう「いい仕事してる」んですよ。職人な感じ。 どういう展開に持ち込んでも、確実に仕上げてくる技のキレ。 決して当初の予定通りに進まない展開は、それすらもお約束である。 何かに手を出しても、必ず話の終わりではリセットをかけるという作りは 半ば意図的なものでも有ろう。それによって次回も0から展開を 組み上げられる。 ワタシ、以前 「須藤真澄は桜玉吉亡き後のアスキー日記まんが文法の正統な継承者」 とか云ってましたけど、桜玉吉センセイが復活した今となってみれば、 その文法が根本で違うことが判明。 キャラとしての「須藤真澄」は基本的に一人旅なんですよね。一人称。 須藤真澄、という一キャラクターの目線で展開が進む。 「須藤真澄」の視点が切り取る世界。「世界」対「須藤真澄」、という感じ。 それに比べて漫玉の方は、常に「防衛隊」という括りの集団が繰り広げる 醜態(・・・)という、複数キャラクターでの展開を主体にしている訳で。 その辺、やっぱり須藤真澄は須藤真澄なのだった(・・・当たり前の話・・・) 要は視点の在り様次第。世界は視点の変化でいくらでも違う顔を見せる・・・ 好きな話は・・・ってピックアップしようと思って読み返してたのだけど どのネタも均等に出来が良くて(この辺も職人気質が出てる様な)。 その中で敢えてと言うなら、21話「BON インザ OSAKA」ですかね。 後半ちょっとバリ/東南アジア漫画の文法が入ってて好き。 あとはその次の22話「働くおじさんこんにちは」での、あの 水面下に漂う緊張感を存分に味わってこそ。 ところで大日本印刷は実際無茶苦茶広いそうですね・・内部情報によると。 ホントに迷うらしい。昔「チョコレート工場のひみつ」読んで以来、 そう言うでかい工場とかには憧れる私です。 あと24話「呑みゆかば」も好き。この人の大学時代の馬鹿話は 是非とも今後の展開の中でどんどん暴露していって欲しいものである。 新大久保屋台村の「お店が戦車でやって来る!!」この迫力。 「ウチのダケ頼んでない」ほとほとほと、の、このタイミングがもー。 緩急使い分けた見事なピッチング。流石だ。 ただし読み終わると同時に無性にモツ煮込みと辛い酒を摂取したくなるので要注意。 今まさにそういう状態。あー。 ・・・・ところで 須藤センセエは「2年前から人妻」だそうで。 こないだ初めて知って吃驚しました。 うーん・・・いやだからって印象は変わらないか・・・ ダンナはこれ以降も登場しては来ないそうですが。 @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (980916)


谷川史子「ごきげんな日々」/集英社/1997/12/14 くはー。良い。良いぞ。良いぞW小林晶!みたいな。 そういうわけですっかり谷川史子三昧の昨今ですが みなさまいかがお過ごしでしょうか。 某氏に言わせれば「谷川史子は薄い」という一言に尽きるらしいんですけど、 いやもう好きになったら最高ってやつでして。 絵が良いんですよ結局。絵を眺めてるだけで割と幸せ。 模写なんかしてそっくりにかけるともっと幸せ、的な。 背景の処理もホント良いし。 p66の暮れかかった空とか、その流れでの風の使い方とか。 こういう「シーン」に無茶苦茶弱いのよ拙者。 確かにドラマは薄いかもしれない。 でも、この場合ワタシはそのシーンに乗って展開される「絵」を 楽しんでいるので(冬の街とかオンナノコの表情/仕草とか)、 正直どーでも良いのであった。いやどーでも良くはないけど。 ってこんなところで弁護してもな。 で。 谷川史子はイケル、という思いを決定的にさせたのが、p137の1/4スペース、 「ごきげんな季節」の 「冬は好きです/寒ければ着込めばいいし、 寒い中を歩いているとなんというか闘志がわいてくる」 の下り。 うをを、そうなんだよう、という。ワタシ根が冬属性なんで。 まぁ雪国の人には解らない感覚かも・・・厳しい冬って短いからさ>南国徳島。 えーと、そう言うわけで。 内容に対する感想が出ない言い訳にはなったでしょうか。 最近めっきり言葉が出なくなってしまって。 日々薄れてゆく何かを感じつつ。 @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (980916)


能田達規「おまかせ!ピース電器店 8」/秋田書店/1998/08/05 ぬー。ちょっと慣れてきたかも>読者たるワタシが でも面白いんですけどね。 今巻での目玉はやっぱし68話「ケン&コー・空の旅」でしょうかね。 身代わりロボットとバーチャル体感コントローラー・ピース360を使って バーチャルながら、「実際に」イタリアに行ってしまおうという作戦。 この辺、飛行機自作して実際に行くのでもなく、 またカメラなんかで擬似的にバーチャル旅行とかするのでもなく あくまで「身代わりロボット」を仕立ててしまうあたりが実に「らしい」。 藤子Fライクな夢がある。 で、その潜り込んだ飛行機がハイジャックされてしまって・・ 「どうすればいい・・・」ってなってるところで いきなりオヤジに「メシ食えメシ」とヘッドギアを外される。 「現実」に引き戻された二人はメシ食いながら 「あのハイジャック本物だったのかなァ・・・」「はァ?」 「だってボクたちここでゴハン食べてるよ」 という虚実の(実はどっちも「本物」なんだけど)分離ができない 不思議な感覚を持ち込んでみせる。最終的に彼らはこの事態を「現実」と 認識する訳だけど、実際に彼らが直面しているわけではないし・・・ TVでの報道がその「現実」感覚を取り戻したというあたりも含め、 実は結構うそ寒いものがある。 この辺、士郎正宗的なリモートセンシング/コントロールの持つ 不安感が出てきたりして。 でも 「にーちゃんあとお願い!!」「まかせろっ」とかこの辺のノリが最高。 69話の「モモ子と文通」の回も結構好きだ。ポスペ実体版という。 兎に角笑える。ノリで笑えるっていうのは、ホント少年誌ギャグマンガの 肝心要ですしね・・・ んー。あ、71話もイイですね。 アイちゃんがケンタローの力を借りるのはコレが初めてのはず。 川沿いの土手で体育座りされたらかなわんよな。男子としてはッ。 という訳で9巻の感想に続く @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (980916)


たがみよしひさ「NIGHT ADULTCHILDREN 2」/学研/1998/09/06 ・・・終わっちまいましたね。 久々に作者自身会心の失敗作らしいし。 やっぱ長編の後同じ世界観で行くと苦労するのか・・・ ・・というよりは、元ネタの少なさかも知れんなぁ、とか勝手に思う。 作者は基本的にミステリ系統の人みたいなので・・ 例の「本棚の背表紙を眺めては物語を描く」ってのが 出来なかった可能性は高い。 ミステリーと「快盗」ではあまりにその出所が違いすぎる・・・ 始まったときから確かにヤバイ感じではあったさ。 「快盗」が生きられる程この「現実」(の設定) は甘くは無い訳で、それなのに舞台はあくまで 現実の地平線上にあるという。 キャラ設定表は「絵に描いたような」ドロボウもので、 これらを生かすには、少なくとも安堂達を出してはいけなかった。 安堂の存在は即ち「快盗」の存在をうち消す物だからさ。 一応作中での釈明はある。 「おれには殺人事件が似合ってる  風達はただの泥棒だ」(P218) でも、ねえ。 いっそほんとに「絵空事」にしてしまえれば・・・・ この作者の作品で本当に「絵空事」だったのって、 グレイ他未来SF物だけなのでは? 後はすべてに「現実・現在」が重くのしかかっていて・・・ あ、高校生が主人公のシリーズが有ったっけ・・あれくらい? でも某拳法のやつは割と絵空事かも @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (980916)


唐沢なをき「ヌルゲリラ」/アスペクト/1998/05/07 えーと。 ファミ通でやってたアレです。あのよくわからない4コマ。 まあファミ通のは4コマに限らずみんなよく分からないわけですが。 唐沢なをきの単行本、最初に買ったのが「金春」だったんですが、 塾の休み時間に近くの本屋に取りに行って、塾で回し読みして 皆で大爆笑していたのを思い出しました。 息が詰まって死ぬかと思った。 それから幾星霜。 唐沢なをきのマンガを読んで、呼吸困難に陥るほど笑う、 という事が久しくありません。皆さんは声に出して笑ってますか? 年をとったってのも有るんでしょうけど、でも一番大きいのは 唐沢的発想に対する「慣れ」だと思うわけですよ。 うんこにしろげろにしろ内蔵にしろ。ってそんなんばっかりかい。 で、じゃあ何で今でも買ってるかというと。 爆笑以外にもこの作家の楽しみ方はあるという話。 「味わい深い」という・・・ さっきも挙げた排泄物系統のネタが、今となっては妙に味わい深い。 固形ゲロとか毛穴の脂(60)とか。髭抜いちゃう奴も好きだなぁ。 斯う言う生理的な何かに訴えかけるマンガってのは、こう・・・ 中盤から後半にかけて暴走した某磯野家ライクな人々も好き。 「増殖をっ」が好き。これも生理的な何かを突き動かすよな・・ お奉行ネタも体そのものがネタになっているという部分ではそうだし。 怪傑日光写真奉行なんて最高でしょう。 コレは久々に声に出して笑えた一品でした。 でもお奉行ネタだって「金春」から延々と続いているネタなんですよね・・ デビュー当時からすでに今の作風と寸分違わなかったっていうのは 凄いんだか何なんだか。 初出一覧が感動的だった @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (980916)


SUEZEN「マリンカラー 5」/角川書店/198/09/07 ・・・このシリーズも完結ですか。 「???」という部分も含めて読み続けてきましたけど・・・ うーん。面白かったかな・・・・? とか疑問符をおいてみたりして。 結局絵のインパクトだけだったのか・・ いや、この作家に関してはもともとそうだったんですけどね。 「ヤダモン」のインパクトは、最初にその絵を見て以来 7年近くを経た今でも強烈に残っているのだけれど・・・ 「壮大な物語」にするには絶対的に枚数が少なすぎた様だし、かといって 物語主体に展開したら、この作品の持つ「ムカツくまでのラブラブ」を 思う存分展開することは出来なかったろうし・・・ 正直な話、「まぁ、こんなもんでしょう」的な感想しか出てこなくて・・・ 感性衰えまくりですが。 クリプトの宇宙船?が実に80年代してて好きだ・・・ あとリヴァイアサンは何となくたがみよしひさだとおもう @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (980916)


谷川史子「一緒に歩こう」/集英社/1995/09/19 ・収録作品メモ 「一緒に歩こう」■りぼん・平成7年2月号から4月号に掲載 「一緒に帰ろう」■りぼんオリジナル・平成7年6月号に掲載 「抱きしめたい」■平成5年・りぼん春のびっくり大増刊号に掲載 幼稚園児の語り口がいかにも谷川史子という感じでイイ。 その分続編は蛇足感が無いでもない。 しかしなんつーか。展開に重みがない。無さすぎるよ! 甘いって訳でもなくて、ただ恋愛主体の少女漫画にあって、 モノガタリ自体の軽さが凄い。全盛期の柊あおいと比べたら比重が 1:0.05位なんじゃないかというマイルドスーパーライトさ。 いやそれがまた良いんですが。 某氏の指摘通り、「短編ならではの軽さ」が「良い」ですよね・・・ そもそも内容がどんなだろうと絵が綺麗だからイイや的なワタシ。 この辺までさかのぼってくると流石に今とはタッチが違っているけど それでも巧いには違いない。 多く慣れ下手の作家を生んできた少女漫画世界の中で、 この作者は、その10ン年という漫画家歴の中で、着実に「上手く」 なってきている。単に上手くなっているだけじゃなく、その絵のもつ 「伸びやかさ」が加速されている感じ。 兎に角、見てるだけで幸せになれる絵・・・ そういや昔ファンだったCG描きの人の絵に 似てるよな・・・って、多分彼(だか彼女だか)の底絵がこの当時の 谷川絵だったんだろうなあ。とか。 んー。「抱きしめたい」の絵も良いなぁ。 ナチュラルロン毛にはホント弱いぞ>拙者。 ・・・おお、これは続編なのかッ。 さらに源流へと遡る旅を続けなくては・・・ ・・なんかもう戻れない太陽の牙ダグラム的気分。次は長谷川センセイですか? (また勢いだけで内容のない駄文を書いてしまって後悔中) @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (980916)


能田達規「おまかせ!ピース電器店 9」/秋田書店/1998/010/10 このへんから夜野権太氏が登場し出すのだな。 ポョポョの単行本(るるる出版)が欲しい今日この頃。 今巻も全体的に「良い話」づくめでこれはコレで良いんだけど どーにも食い足りない様な。ハイライト的に「黒い」話も欲しいなぁ、 とかまぁ読者は言いたい放題なのですが。 ・・・いやまぁ冒頭の「大ちゃんくん」なんかは考えようによっちゃ 無茶苦茶ダークだったりする訳ですが。 割と黒いかな、というのが82話「星に願いを・・・」。 「市井の電器屋が世界を守る」的な展開はこの作者の真骨頂でせう。 あとP2というかP3な感じの77話「白衣の天使・ナースさん」なんかは 「ロボット哀し」的お涙頂戴激の傑作。こういうのももっと見たい。 あとコースケの帽子の下の秘密が明かされたりして。 とすると矢張りピースママの「金髪」は記号じゃないわけで・・・ 一体彼女は何者なんだ!?とか今更。 確かオヤジとの出会いの話が有った記憶が・・・ あ、1巻?えーと、「米軍の特殊部隊所属の格闘のスペシャリスト」 オヤジがNASAに居たのは本当らしいから、どうもそう言うことらしい・・・ でも「出会い」の話は・・・無いなぁ?あれ? 何か久々に1巻から全部読み返して、最早どうでもいい程満足状態の @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (980916)


ふくやまけいこ「ふくやまどうぶつ大百科」/マガジン・マガジン/1998/06/15 JUNE初出の作品群の再収録本。 作者のあとがきに曰く、若い頃「変にアタマいいかんじ」と思った日々に 描かれた「動物が立って服着て人間みたいなくらしをしているおはなし」 中心の作品群。 ・・・いや、それだけ、ですね。 あまり「それ以上」を求めるのも何だし。 確かにこの作者の場合、その「アタマ良い時期」っていうのが かなり明確にあったんじゃないか知らんとか思う今日この頃。 作品数が増えた24歳あたり?の感性が個人的には今でも好き。 「ゼリービーンズ」や「タップ君」の持つあの繊細な感性は、 それ以降、だんだんと薄れていったように思う。 「ねんねこ姫」はかなり「あの頃」のノリを感じさせるのだけど・・・ たまに自分の感性が磨滅してるな〜とか 俺いつまでこんな駄目オヤジでいるんだろう・・・とか思ったときに 「えんにちあいこうかい」をひらいて そこにある「ほんとうのことば」を眺めていると いろいろなものが(まだ)充電されていくのだったよ。 前髪をあげて。 ・・・ところでこの表紙折り返しにある「星の島のるるちゃん 全3巻」ってホント? @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (980921)


伊藤伸平「東京爆発娘 1」/角川書店/1998/08/01 あー。なんかなつかしいやね。 あとがきのために買った人って結構居るかもですね。 あとがきだけでこの一冊を三読、四読させられたという。 ホントに。 あとがきを除いて、例の富士見版と基本的に内容は同じ。 パードルとキャラ設定がにてる(パードルがキャラ設定を引き継いだ、か) ので親しみやすいかも知れませんね。 ていうか今更この単行本で感想を書けと言われても。 兎に角二巻以降も発売予定(現在コミックドラゴンで連載中)とのことで、 こんなん再開するよかパードルをちゃんと終わらせて!的な気分は 有るにせよ(版権とかいろいろ有るんだろうな・・・)、楽しみではある・・ この人は割と自分の作品を積極的に単行本化していくタイプらしいので そのへん取りこぼしとかはそうそう心配しなくて済みそうなんですけど ・・エンゼル・コップは続刊出るのかなぁ・・・ @@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@ (980921)


伊藤伸平「はるかリフレイン」/白泉社/1998/08/31 初出は高一Challenge1997/04-1998/03 チャレンジで連載されていた漫画、というと直ぐ思い浮かぶのが 「クレープを二度食えば」(とり・みき)という時間テーマの傑作。 今久々に読み返してみて、その傑作ぶりを再確認したりして。 遅ればせながらフリッパーズにはまったのもこの時期だったよな・・・とか。 (妹が中三チャレンジをとっていたので、リアルタイムで読んでたのだ) で、この「はるか」も時間テーマ。 タイトル見て「ああ大林」と思いつつ読んでみたら 全く大林だったという。 舞台の「鎌倉」といい、繰り返す時間と言い・・・ 然し、暗い。重い!! 冒頭で死人が出て、あとはひたすらその「死」の回避・失敗・葬式・夜の煩悶を 繰り返すというこの暗さ。 夢多かるべきこの「高一」時代に於いてこの暗さはOKなのか!? 暗いというか辛いというか。 主人公の焦り、不安、母親に対するムカつき、悲しみ・・・ああ、 高校時代ってこうだ。決して明るいだけの時代じゃない。 拙者なんて可能性「だけ」しか無かった・・・(今は其れすらないが) このへんのリアルさは流石で、例えば P104「カレ氏が生きるか死ぬかってときに朝寝するコト考えるかっつうの!」 のリアルさなんかは、作品の持つ「焦りと不安」をいや増す。 P113あたりで明言される 「いつから母親といると気詰まりになるようになったのだろう」 なんかも、非常にビビッドに伝わってくる物がある。 むしろ「母親との対話」で締めるエンディングを見ていると、 こっちの方が主題なのかも知れない・・とか。 冒頭から積み重ねられた「ムカつき」感覚がじわりと変化していく所とか・・ 「救い」のないラストに「理解」の会話を入れ、 かくて人は悲しみを乗り越えてまた歩き出す。基本だけど、滂沱と泣ける。 またこの作品で特筆すべきは、 「伊藤伸平が自らの手でエンディングを描いている」 という。モルダイバー以来数年、久々の「最終回」と言うわけだ。 ・・・いや、これを「最終回」としていいものかどうか。 むしろ「映画」として見た「ラストシーン」とも言えるか。 この作品は明らかに大林映画をベースに展開されており (作品の持つ「雰囲気」が見事に大林)、その辺、一本の映画として 見た方がより馴染む。 親に対するムカツキを乗り越えないままオヤジになってしまった @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (980921)


笹本裕一「星のパイロット」/朝日ソノラマ/1997/03/31 笹本裕一「彗星狩り [上]」/朝日ソノラマ/1998/02/28 笹本裕一「彗星狩り [中]」/朝日ソノラマ/1998/05/31 笹本裕一「彗星狩り [下]」/朝日ソノラマ/1998/07/31 と言う訳で「ブギーポップ」に続いて 「話題のジュブナイル」に手を出している私。 然しこれがまた面白くて。 笹本裕一を読むのは・・・中学時代に「エリアル」を勧められて読んで 速攻で挫折して以来だから・・・10年は軽く飛んでいる。 「妖精作戦」が最後だったかな。 で。こんなに面白かったっけ、この人、という。 この4冊はシリーズとなっており、以後も続刊が期待されるものである。 「星のパイロット」はいわばこのシリーズのイントロダクション。 キャラ紹介と舞台・時代設定の紹介。作品の雰囲気の「ツカミ」という所。 イントロだけど完成度は無茶苦茶高い。 西海岸のハードレイク空港にある「スペース・プランニング」社に 新たな宇宙飛行士としてやってきたミキ・ハヤマが、宇宙に上がって、帰ってくる。 それだけの話。でもその「それだけ」が無茶苦茶面白かった。 ミッションを立て、それに向けて機体を整備し、訓練し、実際に打ち上げて・・・ 宇宙、というよりはむしろ高空での飛行機の動作、とかそう言う描写が ひたすら背筋をゾクゾクさせてくれた。 「機体が音速を超えているから、機内はかなり静かである」とか。 「すぐ上に宇宙が見えるぜ」とか。 どんどんどんどん航空関係の知識を連続投入してくるのに、 それが全然「お勉強」臭くない。この辺はホントに上手いなぁ・・・とか思う。 名台詞も満載で、 「トラブルが起きたときに大切なのは、冷静な対処、そしてすばやい決断だ。  知ってのとおり、この世では時間が一番高価くつく」(P196) とか、実に斯う、イカス。 ・・やっぱ、現代に生まれたからには、 一度なりとも高軌道から地球を眺めてみたいものだ・・・・ で、その続編たる「彗星狩り」がもう。 正直無茶苦茶面白かったわけです。 発表された初期に「これは「SF」か?」という話があって、 確かにこれは「SF」じゃないかもしれない。 内容はタイトル通り、有人宇宙船で、現在接近中のヨーコ・エレノア彗星に (この彗星はアルミをコーティングしてあるので「ディープインパクト」 の彗星みたいなコトにはならない)一番乗りをした会社が、その運営権 (宇宙空間での水資源の確保)を得ることが出来る、という「宇宙レース」 の形で展開されるこの物語。 「宇宙レース」なられっきとしたSFじゃん、とか思われるでしょうが、 あくまでも「現実」的に物語が展開されていく為、どうしてもSF特有のケレン、 というかマインドから遠いような気がする。 淡々とミッションを積み重ねていく・・・・ 一応各船には個性付けがしっかりしてあって、 特にそれはエンジンの違いで表されているのだけど・・・詳細は面倒なので省く。 ちなみに我らがスペース・プランニングのエンジンはプラズマロケット。 比推力は小さいが、稼働時間の長さで速度を稼ぐタイプ。 他にも「月の石(ムーンブラスト)」を燃やして飛ぶエンジンとか。 これって初見なんですけど、実用化の話は有るんでしょうか? 地球から遠ざかるに従って通信のタイムラグがどんどん開いていくあたりとか、 宇宙船同士での中継とか、兎に角「こういう状況になったら現実に行われるであろう」 状況が(地味派手選ばず)どんどん提示される。 それはもう惜しげもなく、という感じ。 まージュブナイルと言うことで、キャラ作り(可愛い宇宙飛行士、 大中国企業の御曹司、美女の社長、少年のミッションディレクター、 (美)少女の惑星間生物学者・・・)に嘘が無いと言えば嘘になる けど、それはそれ、キャラの魅力有ってのジュブナイルでしょう。 それに、「美少女学者」スウと車椅子のハッカー少年マリオとのラブコメ☆ とかもあるけど、基本的には数字と物理学が支配する世界で、人が如何にして その彗星までたどり着くか、という殆ど「ドキュメント」な作品だし・・・ ・・いや、まんが的キャラの魅力もかなりあるか。 キャラの魅力だけで読み進んだ部分も有った・・・ 劉建とジェニファーなんかはまるで「マンガ」で好きだなぁ・・・ 宇宙放射線病(松本!)に冒されたデュークの「職人」的な所とか ヴィクターのプロっぽい喋りとか。ヴィクター好きです、キャラ立ってて。 ガルベスも好き。ガルベスと言えばこの作品だと ツーソン航空宇宙整備再生センターの下りですが。 この辺、似たような光景を一度写真で見たこと有るんですが 青空の元、見渡す限り果てしなく爆撃機のアルミの機体が並んでいる という有り様は、現実の物とは信じ難かった記憶があります。 多分航空機雑誌とかに載ってるかと思うので一度御覧になると、このシーンの リアリティが増すかと。 そう、唯一の不満としては、「イラストが少なすぎる!」ということに 尽きたですよ。兎に角こっちは無知蒙昧の輩なので、 「リフティングボディって何?」て辺りから入ってるわけで。 もっともっとイラストが欲しかった・・・宇宙船なんか各船体の図解とか 欲しかったですね(多分設定は有ると思う)。 キャラはこっちで補完するからさー。 何つっても「SFは絵」な訳で。 いやもう、是非お薦めです。面白かったですよう。 今から次の作品が楽しみな @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (980921)


椎名誠「あやしい探検隊 焚火酔虎伝」/山と渓谷社/1995/10/20 この「あやしい探検隊」シリーズ第六巻では、最近の椎名氏の 「焚き火」関連タイトルに近いスタイルが見られる。 既に苦悩の時代は過ぎ、ここではただいい年をしたオヤジ共が焚き火を囲み 酒をのみ、酔談を交わし、ひたすらいい塩梅になってから寝る、 という至極極楽的な活動が繰り返されているのだった。 その模様を活写したのがこの単行本。 久々に(ワタシが読んだ順番なので、実際の時系列とは関係なし)沢野氏の 活躍(気功術で神に挑む)が見られて楽しいのだった。 いいねぇ。としみじみ。 ああ、これをやらなきゃ。 日々防衛活動から遠ざかっていく我々「防衛隊」(最近の活動は定期的な トレーニング(バスケ)のみという有り様)は、先日遂に キャンプ地でテントを張り、バーベキューなどしてから おもむろに夜の海にボートを漕ぎ出す作戦などおこなってしまい、 いよいよ防衛隊と言うよりは探検隊の趣を増してきたところである。 そう言うわけでこれから個人的には防衛隊という名前を残しつつ 裏で焚き火馬鹿方面へも展開していきたい今日この頃。 でも最近みんな忙しくて一緒に動けないから遠出もできないし・・・ コンナコトデハイケナイ!と思いを新たにするのだった。 取り合えず公魚釣り作戦から。 「申し訳ないほどの天気」「申し訳ない申し訳ない」が個人的に流行りそうな @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (980921)



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