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Yasunaga Kouichirou
安永航一郎「火星人刑事5」/集英社/2001/09/24
最強スペイン人登場。外国人選手をスカウトに行って無理矢理連れてくるあたり
プロレスだよなーとか思う。
「火星人はスペイン人には勝てない」とか、もーその場の勢いとゆーか、後付け
としか思えない展開が実に爽快であると言えよう。
安永節もちゃんと効いてて、個人的にp83の「ゴッドハンド」「すみません」には
不意を付かれて爆笑した。この辺のツボが相変わらずで好きだ。出会い頭の組み手
争いとか、昔っからこの手の展開が好きなんだなーとか。いや、こういうのも
読んでて気持ちいい。流れに視線を乗せてくだけで読み進められる。
で、まー今巻の最大の山場はやっぱり雪風対イザベルのベースボール・フィスト
(野球拳)勝負でしょうか。どんどん加速する馬鹿馬鹿しさと勢い、ラストの
清々しいオチ(前張りの交換)まで一気に畳みかける。ホント牽引力が強くて。
いやー、このマンガ、読むのが楽でいいわー。
にしても
「はあ?黒場先輩が死んだぁ?」
嫌なヒキ。つーかこの人のマンガで単行本をまたぐ「ヒキ」って初めてなのでは。
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(01/10/12)
安永航一郎「火星人刑事4」/集英社/2000/10/24
この作者特有の「長く続いているうちに馬鹿キャラに情が移って妙に可愛くなる」
現象が北原(柔道着女)の上に起きていてオカシイ。年中変な格好していたキャラ
が急に制服を着て可愛くなってみたり。「でも制服ってスゴいわねー」(p134)
制服だけじゃないぞ。Vol28、29、30の扉なんかもー。
愛宕山師範代(桃果弾の執拗な描き込みは安永ならでは)のセクハラ行為を
乗り越えた辺りでどーも作者の愛が本格的に乗り移ったよーな・・・もともと
おっさん臭い作風ではあったけど、今回もうリミット外れてますな。個人的には
好きだけど、どーも「県立」の頃の若さも好きだったんでその辺バランスが
有って欲しいとも思う。
で、そんな風に多少「どうかなー」と思っていた所で、後半に至って一気に以前の
ノリに立ち返るあたりは流石というか。「そーいや最近諭旨免職多いもんね」
「呪いが恐くて神の國に住めるかーっ!!」いやしかしノー○ン・ロックウェルには
参った。ガングロ女子高生を虫眼鏡で焼く、というネタの為に、先ず蟻焼きの
前フリ持ってくる(そういう作り方だと思う)あたり、もうこの力技こそは安永。
「回転寿司はごちそうですよお!」うまさ玉砕回天寿司。「OH!!アイム
セクシー!!」変な髪型だなーと思ってたらオチで「超人ロックウェル」。
・・・この作者一生「こう」なんだろうか。
「アンチョビー」以来久々に何かじっくり楽しめるかも、と多少期待している
シリーズなのだった。今後に期待してみる。
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(00/12/01)
安永航一郎「火星人刑事 3」/集英社/2000/03/22
「アウトドアよっ
さわやかな青空の下で思いっきりいかがわしい行為をしまくるの!」(p34)
不思議な漫画。もうどうとでもなれいというか。
面白いんだけど、うーんうーん。
メイド服は兎も角流石に園児服はちょっとなー
って何の漫画かと思うでしょ、これだけ読むと。
さて今巻のメインイベントつーとああ、アレだ、悪の火星人刑事1号・織田川部長に
娘が!という。病弱ながら火星人キラーとして育てられた娘・織田川雪風だったが
母親がその金策(悪事)を悉く火星人刑事によって潰された結果、仕送りは途絶え
入院先の病院から逃げ出す事に。追い剥ぎをやってその日を暮らしていた所を
火星人刑事達と出会う。追い剥ぎとかやってるけど親に似ず根は明るくて力持ち。
なかなか良い奴なのだ。したたかだけどどっか抜けてて、見てるとバゾク(「陸軍
中野予備校」参照)を思い出す事であるよ。育ちのせいでどっかおかしいんだけど、
でも可愛気のあるキャラ。大体敵方の娘が居候、ってのがもうバゾクだよなー。
いや類似キャラだからどうこう言う話じゃなく、こういう展開好きなんですよ。
絵も妙に可愛いしねえ。安永っつーと臑毛たっぷりのオヤジのイメージがあるけど
可愛い女の子の絵でもかつて一時代を築いた過去もあるし。いやでもエロビデオ屋の
オヤジの造形はこれはこれでなかなか。こういう造形やらすとホント巧いな。
あと火星人マダムの造形がますます色っぽくなっていく一方で、どうも主人公の
影が薄く・・・まあこの調子で長閑で平穏な(ホントに!)日常を描いてくれると
それはそれでいいかなーとか思うのだった。
嵐を呼ばない園児とよふじけいこちゃんには今後の活躍を期待するものである。
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(00/04/13)
安永航一郎「火星人刑事 2」/集英社/1999/10/24
今巻に至って漸くこの作品の主題が見えた。この作品のテーマはつまり
「年増のヴァリエーション」なのだ。
って何最初から訳の分からないことを言ってるのか>自分。
いやでもそんな感じなん。40代のロリータ美少女とかそういう。
主人公からして30代でセーラー服だしさ。
で、今回の主婦(火星人刑事2代目)の登場で得心がいった。
「Aika」とかそういうのと同類項なんでは。いや見たこと無いんだけど。
え、違うんですか。あああ不勉強でしたすいません今度見ておきます。
お話はまー例によって例の如し。イマイチ緊迫感を欠くというか。
何かこう緊張感が無いんだ。安永漫画の笑いは「テンションの高さ」に
有ったと思うんだけど、どうもそれがだるだるな感じ。読者としての
「慣れ」か?県立なんか今読んでも結構笑えるがなぁ。どうも駄目。
元々かなり大雑把なコントロールだったけど、それだけに力があって
まともに受けると再起不能になる・・・くらいに馬鹿馬鹿しくて良かったのに
どーもパワーが落ちてきたみたい・・・
「乱脈銀行」での銀行ネタも今ひとついちびりが弱い気がするし
どうにも・・・・
洋食中華デザートの三人娘の今後が気になる
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(99/11/01)
安永航一郎「火星人刑事 1」/集英社/1998/11/24
1ページ1コマ目から股間に例の黒い長方形をぶら下げた男が
「うわはははーっ
われわれはヂャイアントコックス!」
とか言ってる漫画。
こんな漫画だったのか。「火星人刑事」。
なんかもう。昨今の安永節炸裂。
下品と言うより寧ろえげつない感じが素晴らしい。
勢いは巨乳ハンターと言うよりはスパルタカスかな。
半分呆れ顔で「うわー・・・・・」とか読んでて、p333コマ目の
「うぱーっ」「わあっ北京原人ーっ!!」
辺りで耐えきれずに爆笑。以後爆笑の嵐。
ぱかぱか餃子製造法の下りはナーズの逆襲を思い出すことであるよ。
あれはハンバーガーだったっけ。何か臭そうでなあ。
絶対3個作るようになるだろうと思ってたらちゃんと作るし。
織田川部長の造形は安永キャラの新境地というか
結構そそるものがある。弄ばれてみたいものだ。
しかし。火星人。何なの・・・
設定が深いんだか浅いんだか。今ひとつ全体像が掴めてませんが
今更安永作品に説明を求めても仕方有るまい・・・
モンティパイソンに「何故!?」って言ってるようなものか。
説明はないっ!みたいな。
ぬー。もちっと「県立」ライクな作品にも立ち戻って欲しいような気もするよ。
最近バランスがねえ。一方向に傾きすぎている感じがするですよ。
県立の頃の、あの絶妙なバランスが良かったのだ(それは多分に編集者側の
規制も有ったには違いないが)。
ギャグも走りつつ、でもたまにラブコメが出来る程度の・・
アンチョビーがそうだったか。アンチョビーは泣いたもんなあ・・・・
で、栗瀬十春って何なんですか。元ネタあるでしょう。多分。
ご存じの方、教えて下さい・・・
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(98/11/30)
安永航一郎「超感覚ANALマン 壱」/メディアワークス/1997/12/15
漸く見つけたときには既に発売後2ヶ月以上が過ぎていた。
だって本屋で取り寄せ注文できないんだよう。「アナルマンください」て。
それでも、「巨乳」の時は本屋のカウンターに持っていくのさえが
辛かったものだが(わしにもそうゆう時代は有った)今度はまだマシだった。
ただしコシマキ(「バケモン、ゲットだぜ!」)が無かったら
少々やばかったかもですが。
で。
・・・やっぱ後方不敗でしょうなぁこの漫画は。
「さらに下半身で回線問屋(プロバイダー)を開業し
おもわず股間がインターネット!!」
「薔薇族の花嫁!!」
誰か止める奴ぁ居なかったのか。
うーん。
原子力(Atomic Energy)
中性子(Newton)
そして(And)
磁力線(Liner)
を統合する夢の粒子、その名もANAL粒子。
これを開発した主人公、菊川肛司(27才科学者)は、
その粒子を体内に吸収することで全身に粘膜細胞をまとい、
超感覚・アナルマンとなるのだ!
悪の組織ビッグアヌスと戦い続ける彼(の直腸)に平穏の日々は無い・・・
・・・・・・語る言葉を多くは持たない。
読む人はもう読んぢゃってるだろうし・・・
面白い面白くない以前に「ヤバイ!」という感覚が有って・・・
まぁそれが楽しみで買ってるんですが。
・・・そう言えば、某沖縄体液軍人会の県立のアレ、買ってないんですが
誰か読ませて下さいませ。グリコーゲンX2000とか正月仮面とか
噂だけ伝わってきて・・・こないだ某Kブックスで見たときは2k円だったので
泣く泣く諦めました・・・ううう・・・
ではまた。
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(980320)
安永航一郎「頑丈人間スパルタカス 4(完結)」徳間書店/1996
今年最初にして最強の漫画。
っいやーーしかし!
コレはもう・・・
安永好きな人間ならば狂喜乱舞のラストカラーペーヂ!
もうこのとって付けたような展開が・・・・
溶岩の海を叫びながらバタフライで去っていく理事長の姿に
ワタシはもう涙無くしては読めなかったぜ!
ほんま最高です。
「好き勝手やった」とのたまう氏ですが(しかし安永作品に文章は似合わない。
インターミッションは蛇足であろう。解説ブームも善し悪しよね。)、いや全く。
「アンチョビー」で素直に泣かされた私は、コッチのシリーズでは狂ったような
展開に毎度毎度笑わされておりました。
もう理事長登場の度に気合いが入って・・・
「スポォツマンは死なん!」てなもんですな。ううむ。
P132の狂ったような無理パースなどはもう「ながの暁春」もかくや(わかんねー
って)という・・・
ラストの阿蘇をとどろかす大決闘、スピード感が素晴らしく良かった・・・
勢いをまったく殺さずにここまで描ききるとは!矢張り安永はただ者ではない。
思いつきの連続のよーな展開も、いっそ心地よい。
「諸本レオとは真っ赤な偽り!しかしてその実体は
内閣総理大臣にして体育ピース党党首!
アドニオン諸本であるっ!!」
絶対登場した時にはこの設定無かったぞ。途中で思いついたに違いない・・・
でも雑誌で読んだ時ぶちこけたけどさ。いやー、いいわ〜
勿論相変わらず下品なギャグ満載。
いやー、面白かった(しかしアナルマンもやりたい放題だとおもうが・・・)。
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(1996/02/03)
安永航一郎「頑丈人間スパルタカス 3」徳間書店/1995
巻頭カラーがそのまま収録。
畜生カラーの為にその回のキャプテン買ったのに。
まあそれは実際喜ばしいですが。
読めば解ると思いますがカラー以外では全く通用しないネタなもので・・
(そんなんゆうたら「あ〜る」もそうよね。豪華版でカラー収録すると思ってたのに)
内容は相変わらず下品かつ版権臭くて良いです。ナイスです。
しかし下品ギャグと馬鹿ネタだけでえんえん展開していくあたりが流石は安永。
特に卓球少女愛ちゃんの造形は凶悪。
是非ともどんどん続巻してほしいものです。
安永ファンは買いでしょう。
しかし果たしてアナルマンは単行本化するのか?
それ以前にエイチマンとか定吉7番とか短編の山とか・・
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(1995)
・手持ちのリストです。欠けあるかも。
著者名 |
タイトル |
出版社 |
初刷 |
備考 |
安永航一郎 |
超感覚ANALマン壱 |
メディアワークス |
1997/12/15 |
|
安永航一郎 |
火星人刑事1 |
集英社 |
1998/11/24 |
|
安永航一郎 |
火星人刑事2 |
集英社 |
1999/10/24 |
|
安永航一郎 |
火星人刑事3 |
集英社 |
2000/3/22 |
|
安永航一郎 |
火星人刑事4 |
集英社 |
2000/10/24 |
|
安永航一郎 |
火星人刑事5 |
集英社 |
2001/9/24 |
続巻中 |
安永航一郎 |
県立地球防衛軍1 |
小学館 |
1984/11/15 |
|
安永航一郎 |
県立地球防衛軍2 |
小学館 |
1985/3/15 |
|
安永航一郎 |
県立地球防衛軍3 |
小学館 |
1985/7/15 |
|
安永航一郎 |
県立地球防衛軍4 |
小学館 |
1986/1/15 |
|
安永航一郎 |
陸軍中野予備校1 |
小学館 |
1986/4/15 |
|
安永航一郎 |
陸軍中野予備校2 |
小学館 |
1986/7/15 |
|
安永航一郎 |
陸軍中野予備校3 |
小学館 |
1986/9/15 |
|
安永航一郎 |
陸軍中野予備校4 |
小学館 |
1988/2/15 |
|
安永航一郎 |
陸軍中野予備校5 |
小学館 |
1988/8/15 |
|
安永航一郎 |
陸軍中野予備校6 |
小学館 |
1992/4/15 |
|
安永航一郎 |
巨乳ハンター・右乳篇 |
小学館 |
1990/11/15 |
|
安永航一郎 |
巨乳ハンター・左乳篇 |
小学館 |
1991/1/15 |
|
安永航一郎 |
海底人類アンチョビー1 |
小学館 |
1993/3/15 |
|
安永航一郎 |
海底人類アンチョビー2 |
小学館 |
1993/8/15 |
|
安永航一郎 |
海底人類アンチョビー3 |
小学館 |
1994/4/15 |
|
安永航一郎 |
海底人類アンチョビー4 |
小学館 |
1995/1/15 |
|
安永航一郎 |
頑丈人間スパルタカス1 |
徳間書店 |
1994/3/20 |
|
安永航一郎 |
頑丈人間スパルタカス2 |
徳間書店 |
1994/10/15 |
|
安永航一郎 |
頑丈人間スパルタカス3 |
徳間書店 |
1995/6/15 |
|
安永航一郎 |
頑丈人間スパルタカス4 |
徳間書店 |
1996/2/15 |
|
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