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六道神士


Rikudou Koushi

六道神士「エクセル・サーガ 9」/少年画報社/2002/08/01

ホーリーブラウニーは「あんな」なのに、エクセルは相変わらず面白い。
結局はキャラ立ちと初期設定の巧さ、という事なのか……などと思いつつ。

つまりはイルパラッツォ様と蒲腐博士の云々、は割とどーでも良くて、もう
番外編だけで良いジャン、みたいな気分にもならなくも無いというか。

何かこう、物語が確実に「不可逆な展開」を見せている事だけは確かなんだけど、
でも「ゴール」はまだまだ遠いというか(ていうか「ゴール」ってまた全滅オチ
かなー)……あんまし、その「ストーリー展開」が読者を牽引する力にはなって
ない感じ。結局岩田ロボ関連のネタで爆笑するのが(少なくとも今巻での)素直な
楽しみ方と言えよう。やっぱ畳みかけギャグは尋常じゃなく上手い。
「マッハで飛ぶよー」「合体前は何モンなんだよ」「箱!?!」

キャラ同士のセッションを楽しむ、のが楽しいのだ。それでいいや。もう。

個人的に今巻の名台詞は
「あっ走馬燈ってこんな馬か―― いい色だ」
@@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@
(02/07/23)

六道神士「エクセル・サーガ 8」/少年画報社/2001/11/01 雑誌で読んだときはもう少し前後の展開に余裕っつーか繋がりがあった気が したけど、いきなり剛速球の展開だったんだなーとか思うこの8巻。 能天気ギャグ担当のレギュラーキャラがあっさり死んでみたり、一発モノかと 思えたキャラが新レギュラーとして登場してみたり、主人公は表紙から消え去り かけてみたり。なんか色んな所で軋みっつーかほころびが見えてきていて怖い。 何というか、「ナウシカ」の土鬼皇弟の人造人間な身体が崩れていく描写を 思い出してしまった(わかりにくい例えでスイマセン)。ビシビシとその辺から ひきつれたり破れたりしてる。怖いヨー。 てゆーかホンマ、友達がガンで死んでたりする人間が読んだらシャレならん。 物凄くクラーイ気分になってしまう。なんつーか…… つーか、いや今再読してて、笑えなかったんですよ。全然。もー駄目かも。あ、 「ザッツムカつく!」はちょっと笑った。こういう地ネタっつーか、生活から にじみ出る様な部分で前はもっと笑えたんだけど――家電サポセンネタは本気で 笑えませんでした。イタくて。スイマセン(あらぬ方向に頭を下げつつ)。 「萌え」要素はまだまだ多分に入っていて、ちび六本松の言動とかまだまだ好き。 「ボクがんばるよ!?」とかさー。イイよね。エルガーラのちょっと肉厚な体型 とかナチュラルな喋りとかもイイ、とは思う。萌えー、と言っておこうか。 でもさー。これギャグマンガじゃなかったの。キャラの魅力で引っ張る「だけ」 では……いや、それはそれでいいんだけどさ(いいのか)。 何か着地点が物凄く遠いところに有って、其処に向かって全100巻体制とかで 連載してるのかもしれない……という気にもなってみたりもするのだけど @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (01/10/16)
六道神士「エクセル・サーガ 7」/少年画報社/2001/04/01 いや、何つーか、感想書かないでいたら、連載の方で「その後」が結構展開して しまってるらしいんで(特に岩田周り)、感想書きづらい。ので適当に。 いつも適当だって。 「本筋」が行方不明になって幾星霜。兎に角その日その日をオモシロオカシク 送っている悪の秘密結社と市職員の日常。筋の通った「日常視点」が好ましい。 作者のバランス感覚っつーか地に足の付きっぷりは実際凄いと思う。 いや落ち着きは無いけどね。(でも8巻は結構ドラスティックな巻になりそう) で。 個人的には「夢幻の痕」の描写に感動したり爆笑したり微妙な表情をしたり した訳だけど。部屋のPC群を前にして 「でよ こいつらって何ができんの?」 「色々。」 見たいな会話を君もした事があるだろう!無いか。 この描写の的確さ(というか見たまんま描いてるとしか)は絶妙で、どうしても ウケてしまう。うわー、あるある、こういう絵!みたいな。 7巻のメインイベントは「永遠の翼」(鳥人間コンテスト)になるんだろうか。 これなんかも何か取材の結果(友達が出場したとかさ)なんじゃないかと思える。 妙なドキュメント感というか、臨場感が楽しい。六本松もここぞとばかりに 可愛いし。四天王寺の暴走もステキ。メカだけじゃなくてバイオも強いのな。 メイドの下りは単にもう絵の可憐さだけでかなり押し通していてこれも好き。 アントニオが出てくる辺りは「おー流石」と思ったけど。むーちゃんのその後を 思うと7巻の愛らしさは実に何とも。松本リスペクトもここまで消化すれば。 所で「引かない媚びない省みない」って何だっけ。 然し今巻も独特の言語センスで笑わせてくれた。恐らくは作者とアシスタント達 (俺達、ってやつ)の下らない会話から生まれて来るのであろう、あのくだらなさ 満点の言語感覚。心底シビレル。「世界一火力の充実したメイド」とか。 「そっかー 歴戦の戦闘メイドのようないでたちだもんなー」(p173)とか。 ・・・歴戦の戦闘メイド・・・ 因みに一番笑ったのは最後の「い゛や゛お゛――――ウッ (C)トム」だったり。 爆笑。 言語センスもあるけど、絵の魅力も有るよなー、と、水着やらメイド服姿やらを 見るにつけしみじみと思うのだった。あと六本松2式の仕草とかさ。住吉の、何と なく六本松2式を気に入っているそぶりとか結構好き。つーか、2式激しく萌え。 水面下でぶつかり合う勢力の、その謎は謎として、物語(が存在するのかどうか すら怪しいが)は続く。と言うところで、また8巻で。 @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (01/08/01)
六道神士「市立戦隊ダイテンジン」/大都社/2001/04/20 これが「あの」ダイテンジンか! ・・・という以上の価値は殆ど無い。作者デビュー直後の作品集。如何にも 大都社らしい一冊と言えよう。 同人臭と言うよりは漫研臭が強い様に感じる。特に巻末の探偵物は、何とも言えず 懐かしい味わいが。デビュー前辺りにああいう探偵物を描くタイプの作家、って 結構居る気がする。組織にはまらずに自立している男、というキャラ立てが しやすいからだろうか。 で。 まあダイテンジンは見事に「エクセル・サーガ」の前身。 「エクセル」作中で語られている前世の因縁の如き描写は、この作品の事なのかも と思わないでも無い(そうだったら割と哀しいが)。で、まあ掲載誌が18禁本 だったらしいので、エクセルなんかも結構ヤられちゃってますな。とはいえ後半 どんどん18禁描写がお座なりになっていくのもオカシイ。もうどうでもいい感じ。 そういう連載だったからこそウケたのか。何にしても荒削りそのもの。原石は 磨かなければ石ころだよな、と感じさせる。 つまり「エクセル」で展開される見事なギャグは、決して生まれ持った「自力」 ではなく、漫画を描き続ける経験の中で獲得されたものだ、という。 ただまあ、荒削り故か蒲腐博士の生き様がより素直になってて、成る程なー、 こういう人だったらあのノリも分かる、とか思った。 その辺「エクセル」を読み解く為に読んでおいてもイイとは思う。 @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (01/07/09)
六道神士「エクセル・サーガ 6」/少年画報社/2000/07/15 ハダカで布団に潜り込んできて「ぬにーーーーーー」とかゆってる六本松(二式)の 猫顔ビジュアルが脳天直撃セガサターン。ああ四王寺いい仕事するなあ。ここに限らず 六本松が出てくる度に脳内の萌え回路がスパークするのを感じる。岩田に熱湯ぶっかけ られて「マジ?」とか言ってるあの表情が!!あああああああ!! いや、メカだけどさ。モノだけど、モノだからこそ萌えるっつーか。ロボ萌え。 本屋に行くともう当たり前の様に平積みになってる。3巻頃までは漫画専門店に 行かないと見つけられなかったモノだが。アニメ化の力は大きい。つーかエクセルの キャラがなんかモロに三石化していて何とも。フィードバックしまくり。喋りの テンションが三石だよなー何となく。前からそうだった?六本松の喋りも(ワタシの 脳内では)アニメとシンクロ完了。ハイアットは結局ハマらないままでしたが。 則安だよアレは。何度聴いても。 そーいや最近のエクセルに見られる妙な哀れを誘う佇まいも、三石フィードバックの 様な気もしないでもない。ふと見せる沈んだ表情に不安げなモノを感じてしまうのは 単なる深読みか? 岩ッチと学天則モドキの対立は見ててホント飽きない。岩田の「いい歳して馬鹿ガキ」 なネタが好きで好きで。「よっ 妖怪「まくらがえし」!!」とかってこいつ本気で 言ってる気配が。妖怪ポストまでは意地でもネタを引っ張るぞ!!という意気込みが 素晴らしい。こういう全編を通してのしつこいギャグの引っ張りってのは、この漫画の 特徴かも。ex.「視線の抵抗値」の四王寺のウォーリーを探せ状態とか。 例によって物語の背景をほんの少しだけ匂わせてみたりして。アニメとの連携もアリ? 作品のスタイルが一話完結投げっぱなしバックドロップな感じなんで、そうそう ストーリーモードにチェンジするとも思えないんだけど、でも複線っぽいものは 有るんだよ、と。エクセルの尖端恐怖症とかさ。 ただ、うーん。何つーか、サンデーで良くある作品発表時期を思い切り無視して並べた 単行本(安永とか)を読んでるような感触もあり。ネタのベクトルがあっち向き こっち向きしてて、笑うには笑うんだけど、なんか散漫な印象。「視線の抵抗値」の 幼児なんかは特に謎で、後に伏線として生きて来るにしても周りとの噛み合いが 無理っぽい。この辺の妙な不安感というか情報の欠落感は、でも登場人物達自体が そういう状況に置かれているのだとすれば・・・・。 ステーキハウスのバイトネタとかはこの漫画の原点に戻った感じでステキ。やっぱ こういうナチュラルな笑いの描写で人生経験の豊かさが出てくるよな。幅が有る っつーか。漫画家の人生に無駄は無い、のだろう。 うーん。まとまらない。散漫なのは拙者の方か。イマイチ。 @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (00/06/19)
六道神士「エクセル・サーガ 5」/少年画報社/1999/11/01 あぁ、ナチュラルハイ。 全編を包むナチュラルハイの空気。爆笑寸前の所をだめ押しするあのリズム。 「銃は心で祈りながら引き金を引く、それ以上の資格はいらないよ」 「なんたらの領域ー−−−っ!」 「三半規管全開」 「天才超特急で」 「自分の世界がある男のBGM」 「愛のあり処が背中で泣いて孤独な笑みでキメ」 ギャグ漫画、なんだろう。絵柄とか謎めいたセリフとかがまだかろうじて 以前の(考察を許すような)深げな空気を維持してはいるが、基本的には もう安永航一郎系ギャグ。体当たりギャグ(主にエクセル)と切れ味の良い 馬鹿かけあい(渡辺&岩田とか)がハイテンションの領域下で無理矢理 共存する様は、六道氏が好きだという「惑星ピスタチオ」の舞台にも通じる。 ・・・然しいつになったら「悪」と「正義」が絡んでいくのか・・・何か 所々では交差してるんだけどねえ。互いを全然意識してない。 こういうのって珍しいよな。 メタギャグと云うか・・・蒲腐博士の髪型ギャグ、というのがまずあって それを爆笑する馬鹿二人の様にまた笑わせられる。彼らがハマっている笑いの ツボ(住吉に云わせれば「ブーム」)が伝染してきて、より笑ってしまうという。 ホント男子高校生だよなこのノリ。社会人とかなったら普通多少の利害関係とか いろいろあって、ここまでお互いの生活に踏み込めないじゃない。 あのみんなして飯食ってる所とか、ああ、良いなぁ、とか思ってしまう。 若衆宿的な魅力というかさ。美咲も結構若いんだよ。あの蒲腐ネタでの だめ押し具合とか、チョコレートの下りとか、これまたまるで高校生の様な。 岩田と六本松ちゃんの戦いとかも結構好き。花買ってまでやるかそれを。 その手前の、独房ごっこやってる辺りから、だんだん岩田の「ウケ」に対する 凝り性な所が見えてきてて面白い。キャラ変わってきてる様な。あ、でも その前に「エメリウム」とか有ったな。あの辺からこういうキャラだったのか。 こういうオカシさはどこから生まれてくるのか。作者及び作者の友人達の会話が 元になっているであろうことは想像に難くないが・・・それにしても、ギャグに 「自信」を感じる。作者の、読者を笑わせてやろうという力を感じるのだ。 ・・・矢っ張りギャグ漫画家って云うのは他の漫画家とは一線を画している様に 感じる。天性の才が無いと出来ないんじゃないだろうか? 絵的には今巻あたりからのエクセルの猫目が結構ツボ。チョコレートの食い過ぎで 「内蔵にキてる色」になってる自らの顔色に驚愕する瞬間の、あの顔が好き。 息も切らせず走ってくるハイアットを殴るシーンとかさ。怯えるときに 猫目になるのか。相変わらず躰のラインの描き方も色っぽいし(特に胸は巧い) 六本松さんのあの造形なんかはもー。段抜きの全身なんか実に美しい。 六本松ちゃん(軽い方)のあのどことなくキッチュな(懐かしい表現)造形 も実にオイシイ感じだ。あの頭んとこのパクパクしてるのとかたまらん。 個人的には一本目のペンションの下りが一番好き。OURS読んでて吹いた。 こーゆーベタベタなネタ(オーナーの過去とか)が好きだ・・・・ 単にメイド服に弱いという弱点を突かれただけかも知れませんが。 うーん。然しアニメなー。テレビ大阪じゃやってくんないみたいなん。 住吉の喋り(喋るのか!?)とかこおろぎさとみのめんちとか。あとハイアットの 吐血も気になるなあ。あしたのジョーみたく光ったりするのか? あと最近メンチが可愛すぎます。そろそろあの疲れ切った目が見てみたい。 ※メモ:「よかトピア」は「アジア太平洋博」。「カバプー」は ユニバーシアード福岡関連を検索。 @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (99/10/14)
六道神士「エクセル・サーガ 4」/少年画報社/1999/01/15 今巻の注目は矢張りMISSION6-7でしょうかね。 エクセルの過去?みたいな話。彼女のあの精神構造の秘密が少し覗けたような。 例えばスクール水着を「機能的」と言って平気な辺りとか。そう言った 無垢(無知)なところがまた彼女の魅力ではあるのだが・・・ イルパラッツォ様と蒲腐博士、そしてエクセルの間には、どうも 古い古い関係が有るらしい。過去生? あのp181からのエクセルの「安心感」描写は何を意味するのか・・ ていうかあの表情とか凄い良いなぁとか思うわけですよ。 エクセルの性格が見事に出た様な表情。 ホントこの人巧いわ。絵が。当たり前だけど。 とまぁそういうSFチックな設定を後ろに匂わせつつ、本巻も果てしない 六道ギャグが爆走する。 矢っ張りあの高校生と見まごうばかりの岩田・渡辺のバカバカしさは ただ者ではない。「エメリウム」は兎も角として、「レンズマン」には 度肝を抜かれた。ラストのギターとハモニカによる爽やかな盛り上がりは 何度読み返してみても私を大爆笑の渦に叩き込む。 あとはやっぱメンチ周りの勢い余ったギャグとか。 御神馬呼んだ時のあの勢い込んだカメラワークは最高だ。 ヌルくなったメンチの犬犬した描写も何か好き。 いや・・・でも、ホントなんつーか、「絵」が語りますねぇ、この漫画。 巧さと瑞々しさが破綻のないレベルで噛み合っている。 変に線が整理されていないところも好きだし。 何よりエクセルとハイアットの愛らしさ/美しさと来ては、ここ数年来の 「少年漫画」の中ではピカ一なのではないかしら。 単に記号として巧い、とかだけじゃなくて、矢っ張りそこに作者の 「愛」を感じる様な。 歯医者の話の変装したエクセルがまた妙に可愛くて。 この回みててつくづく思ったけど、エクセルっていじめたくなるタイプ。 イルパラッツォ様が毎回水に落としてしまう気持ちも分かるよ。 兎に角可愛い。あの慌てぶりが最大の魅力か。 六道館の、あの地平線まで続く行列を見るにつけ、この作家の人気を思い知った @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (99/01/13)

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