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こやま基夫


Koyama Motoo

こやま基夫「エポキシ」/ソフトバンク/1999/03/28

ZDNetJapanのWebCOMiCS(http://www.zdnet.co.jp/manga)で
'98/04〜'99/01にかけて掲載されたもの。
今現在でも上のURLでこの単行本の全ページを読むことが可能。

で、そういうタダで読める作品の単行本でも、結局買っちゃうんだよね
・・・という。
まだまだWebでのマンガ展開形式(特に複数ページ)は試行錯誤中だと思うよ。
(クリックマンガは論外。あんなん竹本泉以外に誰が描けるんだ。
竹本泉専用フォーマットか。)

まあマンガは矢っ張り「紙」じゃなきゃねえ、とか思うのだよ。
電子ブックも、ねえ・・・結局はインターフェースが問題・・。
「ページをめくる感覚」の移植ってのは、実際難しそうだ・・・

で。
作品そのものはこやまギャグ炸裂でなかなか良い出来。
こういう暴走系ギャグをもっともっとやってほしいんだがなぁ・・・

少年の家に住み込むちょっと(いやかなり)変な女の子、ってのは
「かわいい魔女ジニー」じゃなかった、アバタモ☆エクボ、以来の伝統というか。
エポキシ樹脂製だけど。1/1スケール、しかも動く!そんでコスプレすると
コスプレに応じた機能を発揮!ってもう何でもあり。
まぁ、深く考えずに遊んじゃいましょう、という感じか。
背景に展開される古典的「オタク」世界が何となく懐かしい。

CSチャンネルネタなんかは、作者の生活が伺い知れて楽しいのだった。
@@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@
(99/03/19)

こやま基夫「なりゆきダンジョン 2」/学研/1998/03/06 うーん。 割と惰性入ってるのは否定しない。 うむ・・・ 結構むづかしいぞ。 「このローレシア大陸には独立した異質な文明が数多く存在するが・・・  それとて数は限られている  それぞれの文明を導くのは大変だろうけど  この神様ゲームにも意味があり  結果が大切なんだということを  忘れてほしくないね」 「神様ゲーム」ってのはつまり某羊喰うゲームみたいなものか。 意味があり、結果が大切、と。 結果? どういう結果が求められているのか?そのへんが見えない。 ただ生き残れば良いというのでも無いらしいが・・・ 然し設定の作りは巧い。 初回はファンタジー、今度は西部劇〜という展開を無理矢理繋げる上で 「独立した異質な文明の生き残りゲーム」という舞台がそこそこはまっている。 まぁ設定に緻密さがないのはいつものことで。いや悪い意味じゃなく・・ 悪い意味にしか取れない?いや、好きなんですけどね。でもSF者で設定フェチ としてはどーしても安易に見えてしまって・・・・ うむむ。感想が出てこない。このシリーズはいつもそうだけど・・・ アクションシーンばっかりだからなぁ基本的に。アクションシーンの連続が延々 何年も続くという。同じ雑誌で連載されてた「マップス」もそうだったけど。 魔導ガン”スカラベ”を武器に街をわたらうガンマン・コルトバの位置づけの 微妙さが面白い。敵か!?味方か!?的。敵味方入り乱れての乱戦の中で、 次々と展開されていく物語・・・という感じ。 ・・・まぁそういう漫画なんでしょうね。 ドパッチ族の娘、リトル・グースの造形に愛を感じる(特にそばかす) @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (98/03/22)
こやま基夫「なりゆきダンジョン 1」/学研/1997/9/6 「そやな。虫だけに無視するに限るわ」 3点。 わはは。いいなぁこの力技な展開。ていうかいつも力技か。 おもろいキャラはおもろいし、可愛いキャラは可愛いし、 相変わらずお気楽極楽なりゆき任せな展開。 前半の、船の上での戦いのシーンは「コナン」を彷彿とさせてくれて・・ っていうかまんまそれで可笑しかった。わざとやってるんだろうなぁあの辺は。 こう砲台が出てくる時点で「ああアレね」と予想したとおりにアレをやってくれたり。 ネガトロンの神託がパンチテープなのとか、もう滅びかかった「お約束」を 敢えてやってるようで、それが面白い。 ロゴスの牙の剣もいいなぁ。こないだまでの彼奴の重苦しいノリが有っただけに、 あの姿には笑った。あんなんも「アリ」かい。 然し相手はコドモだからねぇ。ましてや「アベルの知り合い」。 モカは苦労するかも。・・・所でモカって人間だったのか。 獣人って程じゃないけど・・・なんか人と獣人が一緒に(P34)・・とか 言われてて、妙に気になる。ドワーフだっけ。え?違う? ・・でもやっぱ暗いんだよな・・・世界が・・何かこう こやま作品は往々にしてそうだけど。 墨の使い方か? アバタモ☆エクボみたく真からギャグ、的のが読みたいなぁ・・・ いや「ダンジョン」、面白いのは面白いんだ。 方言みたいな会話が「だんだん言ってる意味わかってきたな」(P150)ていう 下りなんかは、ちゃんとギャグになる手順を踏んでて くすぐってくれる。実に巧い。笑かしのセンスがあるよね。 ・・・キャラの魅力とギャグのタイミングの魅力は、どちらも本当に素晴らしい。 でも、なんかその魅力というか技を使う方向が違う様な・・・ 思いこみかなぁ。 取り敢えずトキメキアの声は こおろぎさとみではなくかないみかを希望すると言うことで @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (97/08/16)
こやま基夫「おざなりダンジョン 17」/学研/1997/1/6 長年続いた「おざなりダンジョン」もこの17巻で最終回を迎える。 これも然し実に学研らしい・・・というかNORAらしいシリーズだった・・ ・・とかいう感想を書こう書こうと思っている内に次のシリーズの 単行本が出てしまった。まぁいいや。 でも実際NORA漫画。一旦長期戦に入ったら何年もそれが続いてしまう。 (私にとっては)読み終わって暫くすると、ラストの辺りがどうだったか 思い出せなくなるタイプの漫画だ。ラストの戦いが余りに壮大すぎて訳解らん的。 マップスとか・・・ 今は亡きローレシア大陸へ時を越えて飛び、原初のグレートソウルによる 真龍の絶滅を食い止めようとするロゴスだが、その絶滅の真実は・・・ この漫画のどこが面白くてずっと読んでるんだろ? うーん。 ・・・結局私にとってこの漫画の魅力は、モカの「人格」に尽きるですよ。 この漫画の登場人物の皆がそうで有るように、モカの魅力に惹かれて この物語に参加しているという感じ。 直感で「これが正しい道だ」と思う方向へ力の限り進む、あの「真っ直ぐな」 性格。殆ど動物的とも言える(失礼)直感に対する素直さは、私の知る限り 他に例を見ない。不思議なキャラだ。・・・あっ、悟空か。 「よっしゃ!」というあの勢い。 およそ昨今の主人公らしからぬ、基本的に3コマ以上悩むことのない (巻末では珍しく悩んでるけど)健全なアタマ。 それなりの過去もあるけど、滅多に思い出さないし。 こう、迷いのない絶対の芯棒みたいなのが有って・・・ p45のエスプリのセリフ 「この少女はいつも 今正しいと思う事をしてきた  結果を恐れずになすべき事を」 に語り尽くされているが、正にその一点にモカの魅力はある。 母親的「絶対の正しさ」というか・・・ モカの言動は論理的じゃないかもしれないけど、その場において正しい判断だ、 ってのは本能的にわかる。これ異常ない位に「健全」なのだ。 ・・・・そう言えばもう一人いたな。こういう奴。 アニマ・アニムス。絶対人格。 「揺らがない信念」を持つキャラを書かせたら、この作者は巧い・・・ うう・・p88で涙目のブルマンを見ちゃったら、何も言えないんだ・・ あの3人を見ていると、何か斯う肝っ玉姉ちゃんかとその弟達、 みたいな感じ。良いよねぇ。 誰が見ても「正しい」と思える「正義の主人公」。 少年漫画はこうであって欲しい。なんて。 @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (97/08/16)
こやま基夫「おざなりダンジョン16」学研/1996/7/6 本編はまだ「中継ぎ」。しかしNORAの長編は、コレといい「マップス」といい ラストの大戦闘に時間がかかりすぎて、前どんな展開だったか忘れてしまう・・・ 以前は結構コミカルな漫画だったよーな・・・ でも、「マップス」に比べると、こっちの方がまだ構成も伏線もしっかりしてて、 長編としてのうま味が有るか。ラストが楽しみ。 モカの性格も救いだ。あくまでも彼女の常識(伝統的思考)の範疇で善悪を判断 してるのが、主人公としての器でもある・・・ 「大人の都合でなんでも決めたらあかーん  子供には子供の都合ーっ」 彼女らしいセリフで、好きだ。各キャラのセリフ回しもいちいち「らしく」て巧い。 セリフだけでもどのキャラか解るぜ。 しかしバンダナ?の無いモカは今一つ決まらない・・やっぱり部品って大事ですね。 グレートソウル。 真竜達にとってどういう存在だったのか・・ ソウルの犯した大罪とは・・・ それを見たモカは果たしてどう・・・・ NORA読んでないので、次巻が楽しみです。 で、コミカルなラストのおまけ漫画が救い・・・しかも流行の食中毒ネタ・・ 奥さん可愛い・・・・いやあの夫婦はいいな・・・ ああ・・・あんな奥さんが居たら塔の主も悪くない・・ @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (96/07/25)
こやま基夫「おざなりダンジョン」1〜15巻(続巻中)学研/1989-1996 いやー遂に読み切ったぜ15巻。 今まで適当に読んではいたんですが、先にいろんな方から薦められて、取り合えず 1〜3巻買って読んでみたら面白くて、気が付いたら一五巻まで買っていたという ・・・・・・。 一カ月くらいかかっちゃったけど。 その間に出来た模写ノート数冊。 もうメイン10キャラくらいはソラで描けるぞ。ここまで来たの久々だわ。 漫画の模写なんか本当に久々にやった・・・ 高校の頃以来かも。ううむ。 でも自分の絵柄にはなんら影響を与えないちゅーこの・・・ 好きなキャラはブルマン。 なんか良いとこの子みたいでいいねぇ。礼儀を知ってるし。 多分いいとこの子なんだろう。 キリマンも好き。描きやすいし。 パターンなキャラとは言え・・ モカもいいけど。 メイドの服着たの見てクラクラ来ました。 しかしこの作品、何と言っても会話のセンスがいいよね。間、がいい。 効果を解ってコマ割ってるし・・・いいよねぇ。感心する。 特にコミカルな描写! で、最新巻の一五巻。 何が良かったってモカの 「そいつの名前はカインや!  弱っぴー軟弱なやっちゃっ  あんまいぢめると泣きよるでっ」 とゆーセリフ。 やっぱモカって・・・ あとブルマンの鼻血。 わはは。モカだと大丈夫でも、やっぱ・・・ しかし猫だぜ? いいか。 作品はいよいよクライマックスといった展開。 竜族の皇帝は死に、時代は大きく変わろうとしている。 全てはロゴスの手の上で・・・ いい漫画である。 技術も有るし。基本的に狂いが無くて。ちょっと古いところも好き。 作者がうるさくないのも好感が持てる。 カラーがCG化してるのがちょっと不満(如何にも、過ぎて)ですが 今までちゃんと読んでなかったのが申し訳ない。いやー。 模写はもういいか。 あーでも手がうずうずする。描きたい・・・ 気が付くとメモ帳とかにモカ描いてる・・・末期的だぜ。 なんかなー。 ではまた。 @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (96/02/12)
こやま基夫「電子妖精アバタモ☆エクボ」全三巻 随分前の話だけど、某氏が引っ越すというので、イラナイ本を 貰いに出掛けた事が有りまして。 その時にこの一巻を貰って帰ったのでした。 ファミ通で1993/9/24号まで連載されていたカラー漫画、らしいです。 らしい、というのは、今でこそ毎週欠かさずファミ通を買っているワタシですが、 当時は立ち読みの徒だったので・・・ゲーム機持ってなかったしさ。 1巻、読んでドハマリ。 こやま基夫の元気少女キャラに恐ろしく弱いと言うことは「おざなり」で既に破滅した 経験があるので予測はしていたのだけど。こりゃもうストレートど真ん中にキました。 エクボの言動一つ一つの「指先まで気を配った」可愛さ!あの胸元でグーにした手! 赤い髪!涙目!記号的に弱いなぁ>俺。 こやまギャグも、今の「おざなり」ではなかなか拝めないほのぼのしたソレで 爆笑だし。いやー、いいわこれ。レベル高い。 あの飄々としたギャグの風味は、なかなかに得難いものです。 特に一巻の中盤から2巻にかけては「おいおい」的濃いギャグが・・・オカシくて。 という事で、その週のうちに新刊本屋で2、3巻を購入。 その出来の良さに転げ回る。 やっぱり「完成度」っていうか、感覚的に見てきっちりした作りの漫画は 読んでて気持ちいい・・ ソレよりも何よりもやっぱりエクボの可愛さに尽きるけどさ。 特に各話のタイトル部分の遊びというか、エクボの一枚絵が、毎回毎回殺人的に イイ。初期は特に良いぜ。中盤からどうしてもゲーム意識だったり続き物だったりで 絵が寒くなるけど・・ 困った顔の似合うキャラ。涙目で「え〜」って言う顔が似合う。 喜んでる顔も良いけど。 ご主人様含め殆どのキャラの無軌道な言動もイイ。 いやー、みんなキャラ立ってるわ。それぞれにオカシイ。 親父とかさ。親父こそはこの漫画のもう一つのカラー・・・1巻P633コマ目は 今読んでもオカシイ・・・2巻の風呂屋の話の親父も傑作。ビルダ〜って。 好きだなぁ。 色塗りもいいねぇ。カラーコミックスの醍醐味。色感覚がいい・・・ でもやっぱ筆よ筆。 最近のこの作者のCG趣味は悪くはないけど・・・でも・・・ まだCGは紙に筆、の完璧な再現までには至ってないと言うことか知らん。 と言うわけでまたぞろ模写。 下手だけどさ。模写したくなる絵って有るわけですよ。とくにこの作者のソレは。 嘗て「おざなり」でノート一冊埋めたというか気が付いたら埋まったという経験も あるし。しかしやっぱりエクボばっか描いてるな・・・ やっぱりこの作者のデッサン感覚って凄い。立体感あるもの。エクボ(モカもね)は 身体のラインが見えるから、特にそう感じる。腕の太さとか身体の厚みとか・・ 凄く色っぽい・・・ で、結局もう2カ月以上書庫(と言いながらその実ブラックホール)行きを免れて 手元の本棚に並んでいるのでした。今更だけど感想書いておきたくて。 機会があったらCG描きたいものです。 勿論オススメ度高し。 こやま基夫「電子妖精アバタモ☆エクボ 1」/アスキー/1992/6/22 こやま基夫「電子妖精アバタモ☆エクボ 2」/アスキー/1993/7/22 こやま基夫「電子妖精アバタモ☆エクボ 3」/アスキー/1994/5/22 @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@
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