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CLAMP



CLAMP「ANGELIC LAYER 4」/角川書店/2001/05/01

アニメの放映も始まって暫く経つ。

果たして読者を「何処へ」連れて行こうとしているのか、この漫画。
ただの格闘コミックにしては「格闘」の魅力が弱い気がするし、キャラ立ちの
良さから考えると「格闘モノを軸にした少女漫画」みたいな方向に行くのが
良いのかも。CCさくらとか見たいにさ。
さくらよりはキャラの立ち上がり具合がイイし。

アニメの方は早速オリジナル路線を走り初めて居る感じ。「舞踏要素」云々の
格闘描写が、だんだん辛くなってくるのはアニメ故仕方のない事か。漫画だと
「ここぞ」って言うところだけ描けばイイけど、アニメはその辺が辛いだろう。
あとタダでさえうるさいテレ東アニメでは、ロボットとは云え殴る蹴るは
どうしてもヌルくなりがちなのかも。

後まー「あの声はどうよ!?いや榎本は好きだ!でもな!」とか友人に怒りを
ぶつけてしまう程あの声には馴染めなかったワタシも、今単行本読んでみたら
みさきちの台詞が榎本声で聞こえてて。その辺は良いのか。あとやっぱ
デフォルメ表現が無いのは(制作サイドの意図はどうあれ)、辛い。単行本
読んでて何がキモチイイって、あのSD表現(主にたまよちゃん)な訳で。
あれが無い時点でこの時点でもう別物っちゃあ別物なんだが。さて――


と、あー、いや、コミックの方の話でしたな。

4巻は対白姫戦で飯縄落としっぽい勝ち方で勝利、関東大会優勝の後、
全国大会で”領域(レイヤー)の貴公子”三原王二郎の「ウィザード」
(バリア装備)との戦いに入る。忍者モノを思わせるステージ、だけど
飯縄落としは使ってしまったしねえ。うーむ。

どっちにしても「どうやって戦う!?どうやって切り抜ける!?」みたいな
緊張感というか緊迫感というか、そういうのが一時期に比べて落ちてる感じは
否めない。何というか、格闘の論理的面白みが出てない感じ。斯う来たらこう
返す、こう捻ったらこう効果が出る、的、読んでいて「おお成る程!こうくるか!」
みたいな部分がもっと欲しい。夢枕獏先生に監修を頼むべきであろう。
・・・これ以上の盛り上がりカードが組めないまま、ラスボス
(と思われる)母親(?)との対戦で早々にシメか?

キャラマンガとして非常に愛している部類の作品なので、何というか、
否定的には読みたくないんだけど、矢っ張り主題はプラレスなのであろう。
――なら、「それ」が心に響いてこない限りは。

でも好きは好きなんだよ。

p104見て思わずコンビニにマシュマロ買いに走った
@@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@
(01/05/15)

CLAMP「ANGELIC LAYER 3」/角川書店/2000/12/01 技術の進歩によりレイヤー(バトル用のリング)にアンジュレーション(高低差)が、 というのは納得出来る展開。納得できてしまうのは、僕の脳にバーチャ時代の蓄積が あるからか。 何というか、ちゃんとロボ格闘漫画として面白い。p74、ボロボロになったヒカルに 迫るブランシェ、思わず「立って!」と叫ぶみさきち。それに反応するヒカル。 この辺の緊迫感は凄い。見開きの効果を十分に使って、流線だらけの激しい画面の後に 斉藤楓のほわんとしたコマを配置する事で、よりそのスピード感を演出してみせる。 「あの攻撃のあとまだファイティングポーズがとれるなんて」というお約束過ぎる台詞 さえ、ちゃんと飲み込める迫力だ。頭を使った勝利、も理屈ずくで気持ち良い。 前半スピードと手数の多さで見せた勝負から一転、後半は「動いたら負ける」という レベル(VFシリーズを極めた人達がよく言うバーチャジャンケン状態)で緊張感を 高めてみせる(これは然しバランス調整の問題だと思うがのう)。 ただまあ凡百の「少年漫画」のレベルを凌駕する、とまでは行かないか?とも。 格闘描写が一定レベルで安定している感じなので、こっちのベクトルではもうあまり 先が無い気がする。やっぱこの漫画はキャラでしょう。キャラ萌え熱にどこまで油を 注げるか。まだその辺、伝家の宝刀を抜いてない感じなのだ。うう、いっそ萌え 上がらせてくれい。アニメにもなるしな。 絵柄、この路線は好き。少女漫画家特有の、入り抜きの少ない線を多重に引く事で 線に情感を込める、という技と、その一本一本の線が持つ太さ(ペンの質か紙の サイズか)が相まって、独特の感触が出ている。ダバ絵も相変わらずだし。 伏線(主にみさきちの母親)の執拗な張りっぷりが次巻に対する期待を引っ張る。 殆ど「ハーイ!まりちゃん」の世界というか。母娘もの。次巻も楽しみだ。 @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (01/02/28)
CLAMP「カードキャプターさくら 12」/講談社/2000/07/31 一冊まるまる最終回。 作中に登場してきたカップルの、それぞれの姿を描いていくなかで、さくらは 小狼との「関係」を再確認していく。予定調和に向けて、まさに調和させた それだけの一巻。いやそれはそれでいいのだ。過度な期待も無い分、不満もない。 兎に角これだけのページを与えてちゃんと終わらせた(んだと思う。描き下ろし じゃないよね)編集側の意識が美しいかな、と。 ただまあ初手からこの世界ってのはどうも恋愛感情に乏しいというか、一歩置く 様なところがあって(何よりまず逆上しない/自己中になれないキャラ達の恋愛劇 なんてのは見ててもどうしようもない)、「そういうの」には向いてない作品 だったのではと思う。・・・ただ以前も書いたことだけど、キャラに感情移入が 出来ず、またキャラ萌えも出来なかった私としては「ちゃんと」読めたかどうか 正直解らない。少女達はこの作品にどれだけ熱狂したのか。自分の知らない所で ちゃんと受けていたのか。その辺は当の少女達がいずれ語り出すのを待つしかない。 基本的には11巻の時書いた感想に付け加えることは無し。 時代を作った作品では有った。 @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (00/08/20)
CLAMP「カードキャプターさくら 11」/講談社/2000 そう言えば買ってたんだっけ、という。アニメ版が終わってすぐ出たから 何か重なってて読まないままだった。読んでみてあまりのアニメと同じさに ちょっとがっかりする。アニメはアニメ、マンガはマンガ、でも良いんじゃ。 いや・・・その、語り難いんですよアニメとの比較とか出来なくて。 クロウ・リードの苦悩と解放、てな物語は、まとめ方としては巧いと思う。 「欲しいものがあったんですよ  『この世でいちばん強い魔術師ではない自分』です」(p158-9) 小狼君の男ぶりも上がって、中期に強く感じたジェンダーの混乱みたいな空気は いつの間にか消えている。或いはそれも狙いだったのか。アニメの方の終わらせ方から 一歩(か二歩か三歩かええいままよ!)進んだ展開を今後は期待するものである。 そう言えば小さい狼、って結構暗示的な名前だしな。ダメか?いやまあ「そういう」 同人誌が無慮大数存在しているのは「知って」ますけど。ねえ。 ただ、まあマンガとしては今の所まだちゃんと楽しみきれてない、という感じは強い。 多分少女漫画文法が苦手って事もあるんだろうけど、うーん、兎に角感情移入が 出来ないんだ。キャラに感情移入する、或いはキャラに恋する(つまり「萌える」 って奴です)、ってのはマンガ読みの魅力の大きな要素だと思うんだけど(後は 知識欲を満たすお勉強効果とか物語そのものの構成力とかやたら絵が巧いとか やたら馬鹿だとかもの凄く違和感があるとか)、それがイマイチ感じられない。 斯う言うときは、「少女漫画だからなあ」といって諦める事にしてるワタシ。 以前は有った「違和感」、男子が男子に恋する、女子が女子に恋する、(あと女児が 教師に恋するとか)ってな展開が「おお!」と思わせたものの、何となくそれさえも 過ぎ去ってしまって。 アニメも終わったことだし何となく思い出でも書いてお茶を濁すか。 連載が始まった頃は「また戦う少女ものかー」というんで多少引いてた部分は有った ですよ。まあ取り敢えず買うけどー、みたいな。いや、最初は買う気も無かったん ですが(CLAMP苦手で。レイアースがダメでした。デュカリオン止まり)、 ネット上のいい歳した兄貴達がみんなデフォで読んでて(ああこの”デフォで”って の久々に使ったら懐かし過ぎる)。アニメが始まる直前位に確かにこりゃ面白いかも と思った所であの丹下桜の「はにゃーん」が来た訳で。 アニメは兎に角凄かった。今は慣れてしまったけど、始まった当初はその作画の 程度の良さに涎が出たものだ。当時毎晩残業の嵐で24時過ぎ帰宅がデフォだった 癖に、「さくら」をコマ送りで模写しながら見てた記憶がある。ボロボロの心と 身体にあの冴えた作画がどれだけ癒しになっていたか(・・・変な生き物だな 我ながら)。 そう言えば今月号(2000/06)のアニメージュ誌で、恒例のアニメグランプリが 発表され、CCさくらがグランプリに輝いていた。それ程のものか?とは思うけど でも確かに一時代を築いた作品ではあったのだ。 アニメの方が終わっちゃったんですっかり終わった気になってますけど、漫画は まだ続いてるんですね・・・うーん、取り合えず今後も読み続けることではあろう。 @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (00/05/14)
CLAMP「ANGELIC LAYER 2」/角川書店/2000/03/01 みさきちのキャラ造形がより固まってきてる感じ、ぱんつの色を云われてぐるぐる してるみさきちがギュー。 「うおおお!!!みさきちーーーー!!! 結婚してーーー!!!」(p87) 「もう あとでぎゅーとちゅーのあらしじゃー!!」(p141) とにかくノリ命みたいな漫画で、線の多少の荒さ、或いはダバ絵の多様もむしろ ノリを殺さないための大切な要素とも思える(さくらの様な線でこのノリはちょっと 無理だろう・・・)。いや、勢い良いわ。もーまさに暴走列車状態。ダバ絵は見事に その機能を果たしていると思う。 多少のラブ☆も入りつつ、今後の展開も楽しみなのだ。実際巧いよ @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (00/05/14)
CLAMP「カードキャプターさくら 10」/講談社/1999/12/03 桃矢と雪兎の間の空気はちょっとアレだがまあ読めないことはない。 まーしかしラブラブであることよ。頭クラクラする。これ読んでからしばらく アニメの「さくら」が冷静に見られなかった位。お見事。 今までのハッピーな「好き」じゃない、痛みをともなったそれ。うーん、 これこそ醍醐味でしょう。 とーやが「力」を失って、代わりに李君の存在が大きくなっていく流れなんかも 切なく描けていて実にイイ。 絵は前巻と比べてもかなり良くなっている。ヒキが多いと映えるんだよな。 構成が美しい。でもアップもマシ。まあ元々巧いんだけどさ。対比の問題で。 さくらが雪兎に想いを伝えて玉砕(結局そう言うことだろう)した挙げ句 結果報告を聞かされる李君の心情や如何。p90あたりの花びら無限生産モード で展開されるうち明け話はなかなかグっと来るモノがあった。うーん、 やっぱこれでしょう。 浴衣を縫ってあげるってのも、もの凄く古典的な技で、近年あんまり見ないもの なのでは。これはもう李君どうしようもありませんな。でも 「だから・・・言わない」って言ってしまう男ぶりがもう。畜生、奴ぁ男たぜ。 ただ・・・家族の間での思いやりとか、そういうのって恥ずかしくて なかなか口に出せない環境で育ったのもあって、木之本家の互いへの想いの 厚さはちょっと怖い。今巻特に。いやどっちかっつーと碇ゲンドウと碇シンジ位 互いに意志疎通を図ろうとしない家族だったからな。今もって。 怖いと言えばともよさまも怖いけどなあ。最近。アニメ見てても怖くなる ときがある。ギリギリなんすよ。とーや×ゆきにしても。古いのかなあ。脳が。 所詮虚構なんだからさー・・・うーん。まあそんなとこで。 @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (99/12/21)
CLAMP「カードキャプターさくら 9」/講談社/1999/07/22 ともよちゃんの邪悪さ大爆発の9巻。李くんもなー。うー。 「お話なぁに?」ってさくらもなー。うー。 ともよちゃんは取り敢えず服飾造形のセンスが多少変わったような気が。 あの中世絵画みたいな造形(p114)とか結構謎。 絵的にはちょっと顔が平板に過ぎる気がする。鼻が低くて、頬が丸い。 子供なんだからそれはそれでいいんだけど、アニメとの乖離が・・・。 さて今巻では、木之元の親父そのものの存在がクローズアップされた。 本人曰く「血縁は いない  どこで生まれたのかもわからない」。 そういう素性。さくらや桃矢はエリオル君と父親に「似たもの」を感じている。 つまりクロウと同じ属性の人(或いは「人ならざるもの」)の様な語られ方を しているのがポイントか。結局「血筋」なのか・・・過去話も有り? で、やっぱし山場は巻末のとーやの台詞でしょうか。 「力がなくなったら おれにはさくらが危ない目にあっても  もうわからねぇだろう だからあいつを守ってやって欲しい」(p177) ・・・うーん。いい兄貴だ。泣ける。 ・・・あ、BSの方も新シリーズ始まりましたね。坂本真綾&菅野ようこ 次世代アニソン黄金コンビのOPがもう。・・・・作画酷かったけどな・・・ @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (99/09/07)
CLAMP「ANGELIC LAYER 1」/角川書店/1999/07/01 ・・・何かプラレス三四郎みたいな。 ってまたそう言うことを言うから。 結構面白い。やっぱキャラ立ちの良さが光る。 主人公・鈴原みさき(中学一年生)は東京に出てきた早々 「エンジェリック・レイヤー」という人形を使った格闘ゲームに 惹きつけられてしまう。自分同様にちっこいキャラが大きいのに 勝つのを見て、興奮するみさき。そこに現れた 眼鏡に白衣のどう見ても怪しい兄ちゃんに拐かされて いや違う、教えて貰って、「天使」と呼ばれるその人形を 買い込むのであった。電車賃まで使って。 この導入もそつがない。巧い。ただまぁ欲を言えばもう少し 「何でみさきがエンジェリックレイヤーにこれほど惹かれるのか」 を読者が実感できるくらいの「きれー」さとか、勝利の快感とか、 そう言う説得力ががあればなお良し。 で、新入生としてエリオル学園中等部に入学して、友達も出来て、 あだ名(みさきち)も貰って・・・例の「眼鏡で白衣」のいっちゃんさん (実はエンジェリックレイヤーの創作者)に鍛えられ、また バトルを行う中で、自分の格闘センスを磨いていくのだった。 掲載誌とか読んでると、所謂「目が良い」タイプの格闘家として これからどんどん強くなってくみたい。チビで初心者で軽量タイプ、 スピード重視で何より卓越した格闘センス。やっぱ斯うしてみてると 少年雑誌に連載されている/格闘マンガである、とする路線は 押さえている感じ・・・実際p157-161の「負ける悔しさ」の下りは こっちまでちょっと心震えたぞ。あの涙がッ。うーん。 とまあそういう話なんだけど。 やっぱキャラ萌えの角度から語るのもありでしょう。 みさきの造形、最初見たときはあんまし華のないキャラだなーと 思ったんですけどね。あの黒目とか慣れると結構子供子供してて可愛い。 犬ころみたいなあの髪とか、天然の頭とか。やたら動揺する心臓も結構好き。 「女の子は女の子のお嫁さんにはなれんよー」 何よりあの「関西圏の」喋りの可愛らしさ。関西圏に出自をもつ CLAMPならではの、純粋大阪弁じゃない関西弁。いなかのこ、の喋り。 あとキャラ立ての道具としての口癖「なー」。さくらの「ほえー」に あたるであろうそれが結構ツボで。こういうのって 意図的に作ってもなかなか巧く使えないよね・・・ それからヒカル。いやみさきの人形の・・・「天使」の名前なんだけど、 レイアースの光から取ってるのね。このこの造形も結構。 あと・・・マンガの中に(大地演出用語で言うところの)ダバ絵が 大量に有って、それが当たり前の文法として機能しているのも 何とはなしに時代を感じるのだったよ。 これ以降物語をキャラ主体にふるのか、あくまでも「エンジェリック・レイヤー」 を中心に「俺より強いヤツに会いにいく」物語に持っていくのか、まだちょっと 見えないんだけど、軟派な私としてはやっぱキャラ主体にラブコメに転がして 呉れてもいいんじゃないかとか思う訳で。無理か。 取り敢えず面白げなんで次巻も期待。 @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (99/07/12)
CLAMP「「すき。だからすき」1」/角川書店/1999/06/17 「ANGELIC LAYER」と一緒に売ってたので、何となく買ってしまう。 猫井絵って初めて見たような・・・ ・・・何か足下が暗くなるような不安感のある。まぁ掲載紙が 「ミステリーDX」なんだしそう言うものなのかも知れないけど。 取り敢えずわかったようなわからないような展開。 ひなたの「無邪気」系のキャラ造形は、他のCLAMPのそれと 多分被る部分が有るんだよ。だから絵柄を・・・ まー何だかんだ言ってもマンガは先ず絵ありき、だからなぁ>自分。 麻生先生の謎、が取り敢えずミステリーなのか。うーん。 @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (99/07/12)
CLAMP「カードキャプターさくら 8」/講談社/1999/03/11 うひー!!良い!良いっスよ! やっぱラブ☆がなきゃね。 p31、の一枚がもうたまらなく良い。 李君には、幸せになって欲しいね・・・ 今巻はどれが押しかっつーと・・・やぱし 風邪ひきさくらさんでせう。にゃ。 この辺、もう完全に丹下桜キャラな感じ。 健気さ大爆発。くはー!! 一時「工業製品めいた可愛らしさ」 「感情が記号的すぎる」という様な理由でイマイチ はまり込めなかった私ですが・・・慣れてみると その記号的完成度の高さもかえって心地良い。 いや、完成度に+αの「感情」がちゃんと 描き込まれているのが解るんだ・・・・ ここぞ、と言うときのさくらさん(なぜさん付けなのか>自分)の 顔カットは、もう愛無くしては出来ないでしょう。 どれもこれもホント、良い顔してる・・・って 最早只のキャラ萌えオヤジと化してますが。 ・・・・ところでp141、お兄ちゃん、お父さん、ケロちゃん・・・ 「なんで四つあるの?」って李君の分は!? ・・・・「そう言う」展開じゃなかったのか!?あー! あ−・・・頑張れ>李君。 @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (99/04/07)
CLAMP「カードキャプターさくら 5」/講談社/1998/04/04 面白い。ここ数巻では一番面白いかも。 キャラが立ってきた−と言うか、展開に余裕が出てきた感がある。 物語先導でなく、キャラの魅力で話を引っ張れているというか。 p56の「楽しみですわー」なんか、明らかにキャラ漫画だよな・・・ 最初は「お、インターミッションか?」とか思ったのだけど この巻全体にわたってそうなのを見ると これ以降もこんな感じなのだろうか。 或いは読者としての「慣れ」か?TV見てるし。 李君・さくら・知世姫の間で「会話」がようよう成り立ってきているのを感じる。 で、やっぱり少女漫画の基本はラブコメでしょう、と。 「・・・・さくらちゃんはふんわりなさってますから大変ですわよ。」(p175) 李君の「かああああ」の相手がさくらになった瞬間のその「間」の巧さが流石だ。 問題は知世が李君を応援しているげに見えるが、その実・・・という。 p164-5の知代姫の表情は実に微妙だ。追い詰め方からすると、結構ムカっと 来ているのかも。あの母にしてこの娘有りというか。 こりゃ一波乱有ってもおかしくはない。 とーや兄貴も結構ムカっ腹を立ててて、おおシスコン、というか。 何にしてもさくらの王子様と李君のお姫様のキスシーンは犯罪的に良いのだった。 ていうかあの時「闇」が来なかったらキスしてるぞ屹度。さくらのことだから。 山崎も脇キャラなのにどんどんキャラが立ってきてて凄いぞなんか。 また、今巻は「新たに出現する謎また謎」みたいな展開で、その辺も結構巧い。 雪兎さんの謎、とか。何故声が碇シンジなのか、とか。 所でケロちゃんの「その服は知代やな!?」は、 案外当たっているのかも知れない・・・ 小中高と通して演劇なんてただの一度もやったことのない @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (980420)
CLAMP「カードキャプターさくら 4」/講談社/1997/12/05 うわ。これも随分寝かせてしまった。アニメ放映も決まって、然し実際どーなんだか、 のこのシリーズであるが。因みにキャスティングはケロちゃんのみ予想通り。 作者が各キャラにひとかたならぬ思い入れを持って描いている、というのは良く解る。 画面から、あーもーかわいーとか云う声が聞こえてきそうな感じ。 だが、それを一概に良いとは言えない。特にさくらちゃんのキャラは 「作者にとっては」確立しているのだろうけど、読者側までそれが伝わってこない。 感情移入できな・・・いや、まぁ少女まんが(然も低学年向け)にオヤジの魂の 行き場はもともと無いわけだが。 云ってしまえば、さくらちゃんお「はにゃーん」とか「ほええええ」が今一つ ピンとこない、のだ。もう少し読み込めば或いは・・・とも思うけど(対象年齢の 子供達は何度も何度も読むからな・・・) 然しまぁ絵の巧さというのは・・・巧い、ですよね、やっぱり。いしかわ先生もそう 仰るであろう。この線の精緻さというのは・・・一度生原稿を見てみたいものだ。 いや、アレでそ、やっぱりスクール水着で脇の下。 あッ何ですかその目は。私が何をしたって云うんです。いやですわさくらちゃん。 まぁ、然し、惰性・・・やっぱちょっと駄目です。 @@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (980324)
CLAMP「カードキャプターさくら 3」/講談社/1997/8/6 いやー、相変わらず花びら以下なんだかふわふわしたものが 画面中に充満した漫画だよねぇ。あらためて観ると凄いわ。 でもなー・・・ 3巻に至って、未だにさくらのキャラが掴めない・・・ もう少し「影」の部分も欲しい、と思うのはこの漫画の場合 的外れだとは思うのだけど、でも矢張り何かのエレメントが足りない気がする。 綺麗可愛いってだけの画面には直ぐ慣れるですよ。結局漫画は「中身」かしら。 キャラが立てば物語も二の次なんだろうけど・・・正直「ちょっとね」な私です。 でも兄貴は良くできてる。キャラ造形が。 思い入れの差かな? 山崎君も。なんか男の子ばっかりキャラ立ってる様な気がするですが これも少女漫画ならでは? 次巻も出れば買うには買いますが、でももう惰性かも。うーん・・ @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (97/09/23)
CLAMP「カードキャプターさくら 2」/講談社/1997/4/4 寺田先生やばすぎ。 いやいいんですが。 でもしかし・・・ううむ・・ 撫子さんの話が結構良かったなぁ・・・こういう語り方、巧いです。 後は何より、ちゃんと子供の運動会に来る(美形の)親ってのがいい。 とーや兄貴も雪兎さんも親父も(勿論知世ちゃんに至っては・・・)みんな 桜の事を凄く大事にしてる、ってのが良く出てて良いです。 こういうのはなかなか描ききれないもの・・。 変なライバル(・・・)李小狼君も登場して、少し展開が加速・・するのかしら。 で、アニメ化決定、なんですが果たして・・・ 「レイアース」は視聴率的に今一つふるわなかったし(あれだけの 作画をしていながら!)、うーん。「さくら」は然し最初からTVアニメ化を 計算して作られているような所も有るし、行けるかも。 是非とも「花」のカードの回は花びら作画枚数1万枚とかで挑戦して欲しい・・ CGは不許可だッ。 ・・それ(「花」の回)でなくても花びらが常に舞い散る、 線の細い少女漫画少女漫画した丁寧さが売り。 結構浸れました・・。 @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (97/07/20)
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