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あずまきよひこ


Azuma Kiyohiko

あずまきよひこ「よつばと!8」/角川書店/2008/08/27

彼らの街にも秋が来てる。

背景がすごいことになってきてるなあ、というのは
初期から思ってたけど、今回の台風のあたりは
なんか本気で背筋ゾワーっときた。

祭りとか公園とか、もうここに住んでみたい、と
思わせる「舞台」の雰囲気。
ここまで描き込んで初めて「体感」できる世界がある、
という。

あとはもう女の子達がかわいい、ただそれだけ……
きれい事はいいんだ、女の子達がかわいいじゃないか!
それはもう!みうらの睫毛とか!
風香に照れる男子とかもうわかりすぎる!
しまうーがクレープ買ってくるときに
口のはしになんかついてるのが気になる。
一個食べたのかなー。
あとジャンボもいい味出し過ぎ。
逃げも隠れもしねえ!!
とらの存在(ようつば情報)にショックを受けて
寝転がってる様が。

世の中きれい事ばっかりじゃ無いよ、とか
ナンセンスなことを言うまい。
かーちゃんも含めて美しい女子たちと、のんきな
おっさん共の、楽しい日常。
@@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@
(2008/09/07)

あずまきよひこ「よつばと!5」/角川書店/2006/05/15 夏が(ようやく)終わる。 なつやすみなー。 なんかね。いいね。いい漫画。 噂のやんだも登場。想像してたより若くてビックリだ。 「風香る  風香」 「うみ」での風香の体型が雑誌掲載時より太めに修正されている点など ファンサイトではきっちり言及されていて、まあそういうのを読みつつ まったりと「見知らぬ街の見知らぬ人々の日常」をそっと体験させて もらう楽しみ。 初読時はちゃんとゲラゲラ笑いながら読んじゃうんだけど、 繰り返し繰り返し読んでると(さすがに)げらげら笑いは無くなって、 でもまったりと何度でも読み返せる。お得です。 何となく「この中でつきあうとしたらどれ!?」みたいな話を 「部室」みたいなところでえんえんやりたい気分。 断然みうら派 @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (06/05/20)
あずまきよひこ「よつばと!1」/メディアワークス/2003/09/15 雑誌では「ふーん、こういう漫画なのね」とか思って(あの萌えの束の中から) 読んでいた。友達に「あずまきよひこの新作どうよ?」って聞かれて、うーん、 ちょっと「あずまんが大王」とは違うねえ、おとなしい感じ……とか答えた記憶が 有るけど、さて、通して読んでみてどうだったかというと、 面白かった。 デパートに買い物に行く回とか、その描き込み密度の高さが、ちゃんと効果を生んで いて(密度によって、商品の多いデパートに買い物に行く、っていう体感が得られ てると思う)、好きだ。或いは町を見下ろす絵の巧さ。 鳥よけの目玉風船を恐れるよつばに笑う。 せみとりの回の、一応複線として「かーちゃん」が蝉を欲しがっている、という (よつば内での)理由付けを張っているのも上手いなあと思う。 で、巻末の大雨。 やられたなあ、と思う。なんかこの辺で「心鷲掴みでもってかれる」 って奴を久々に体感。 こりゃ面白い。 面白いんだけど、これは……なんというか…… 読者たる僕の目線は、よつばという「子供の権化」を見下ろす位置にある。 そして、よつばの(子供故の)奇矯な行動に、なんかもう胸を突かれている。 これはもう僕(或いは団塊ジュニアの「僕ら」)が、”本来ならば”「お父さん」に なっていて、そろそろ子供を見守る喜びを感じて「いなければならない」年齢に達して いるからではないか?ではないか?か?そういう、年齢に伴って体内に自然発生した 「子供感性受容器官」みたいな所を狙われてるんじゃないか? ……とか思った。嘗て「萌え」っていうのが、実在しない「女の子」というイデアに 対する感情だった(過去形)とするなら、これはさらなる「萌え」の形なのか。 血の繋がらない妹ではなく、血の繋がらない娘。僕らは徹底的に「縁」から「血」 を抜きたがる……という仮説は、まあないとしても。 初刷りの部数がどれだけ出ているかは知らないけど、近所の本屋の平積み具合は尋常 じゃなかった。なんか「山」だった。「あずまんが大王」の2巻を探して夜の町を 走り回った頃に比べたら、なんというか……いや、それだけいい漫画であり 「いい漫画家」なんだ、という評価が定着したって事なんだろうなあ。 ことさらに「この漫画は凄い!凄いことをやっている!」とかそう言う感じも なくて、ただ、普通に良い漫画を、普通に笑って読む様に、読んだ。 オススメ。 @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (03/09/07)
あずまきよひこ「あずまんが大王4」/角川書店/2002/06/25 かわいい女子高生達がボケた言動をする4コママンガシリーズ最終巻。 最終巻で修学旅行もあったりするけど、基本的に日常は続く。 今巻も、読んでる途中は、ちゃんと笑って、ちゃんと萌えて、読んだんだけど、 最終回まで読み終わってしまうと……何か切ないよね。 こうして今再読していても、ただただ切ない気持ちになってしまって。 ああ、もう終わってしまったのだ、これらは全て「過去のオモイデ」なのだ、 もう彼等の物語は読めないのだ、と。そう思うと…… そんな訳で、何かもう、僕の中では終わってしまったマンガなので、切なくて 感想を書けません。でも書く。無理矢理。取りあえず日記から初読時の感想を 引用&編集してみる。 これだけ人気が出て、アニメにもなって。でも、ちゃんと「時間通り」に展開して、 「時間通り」に終わった。その潔さ。そしてあっけなさ。いつまでも続くと思って いた四コマ学園生活だけど…… あっけなさが切なくてイイのだ。この「時間の当然な無慈悲さ」がたまらない。 変わらないものなど無い、変化し続けるからこそ、日常に、4コマに閉じこめ られた一瞬一瞬が、かけがえ無く美しい。当たり前の事だが。 たった3年、たったそれだけ。 ラスト、ゆかりちゃんの「当然」な態度が、逆に沁みる。 何にしても「終わり」は辛い。でも終わらなくてはならない。 終わるからこそ、切なく、美しい。その意味では「卒業してもみんないっしょ」 的な終わり方は多少甘かったかとも思う。 でも実際高校生の時の友達ってダラダラと腐れ縁的に続く様な気もする。 大学時代の、気の合う友人とかともまた違う、共に受験戦争(そんな大した もんじゃ無いが)を生き抜いた「戦友」って奴。全然タイプは違うのに、何と なくその後も一緒に動いたりしがち。 その「戦友」であった友人と今巻の感想を話し合っていて(こういう事が出来る のが、メジャー作という事だ)矢っ張り受験話の長さ、多さは「あの頃」を 強烈に思い出させるよな、という話に。 (以下自分語りに逃込もうと言う算段。興味ない人はここで終わってクダサイ) あの年、夏の終わりから2、3月までの時間の濃密さというのは、後にも先にも (今の所)一度きりのものだった。充実していたのだ。本当に。 この巻を読んでいて、あの頃「戦友」達と過ごした日々、早朝補習、休日補習、 予備校の深夜講の空気を思わず肌に感じた。忘れていたことをどんどん思い出す。 一日の授業が終わったあと、それぞれこれから予備校に向かう前に「部室」に 集まって、暮れていく夕空や町並みを見ながら、いろんな話をした。後輩の買って きたファミ通やサンデーやジャンプをめくりつつ、マンガの話題や、大学受かった 暁にはこのゲームやるぞー、とかそんな事をダラダラと。悩んでる後輩と人生論を やりあったり。「受験戦争」のまさに合間、あの甘美な「休憩所」。 あの日々を語り出すとキリがない。 夏の日も冬の日も、あの部室でひたすら駄喋っていた。 今その日々を思い出すのは、あまりに甘美で辛い。 或いは、個人的な、些末な記憶も蘇る。 憧れていた古文の美人教師が、駆け落ち同然で予備校を辞めた噂。 一瞬だけ家庭教師に来てくれていた人の事。 図書室でたまっていたマン研の連中との、馴れ合いと相克。 予備校の自習室で隠れる様に読んだ小説。 予備校の机に書かれた誰かのラクガキ。 クリスマス間際、22時過ぎに英語の講義を受けていたら、外が吹雪に。 成績別にクラスが別れてから縁遠くなったヤツと、その時ばかりは一緒に 笑いながら帰った。あの瞬間を僕は一生忘れない、と思っていたけど、 今まで忘れていたよ。 毎週休日は試験、試験、試験、試験………… 「大学受験」という目標だけが目の前にあって、ただもう盲進していれば 良かった。あの頃のランナーズハイ的な充実感というのは、あれから10年に なろうとしているけど、まだまざまざと蘇る。 自分の怠惰な人生に於いて、あれだけしっかりした「目標」が与えられた事は それ以後一度も無い。あと少し、あと○日でこの苦しみから解放される、今は その爆発の為にバネをギリギリまで絞っている状態だ、という実感が、必要以上に ハイテンションな日々を送らせてくれた。 (そして「爆発」した結果、僕は最初の一月以降大学には殆ど行かず、暫く  アレな日々を送った後、その年の暮れにパソ通系ヲタク道に逃げ道を見出し、  緩みきった身体を洗ってないTシャツとケミカルジーンズという「正装」に  押し込み、伸び放題の髪を帽子に押し込んで、昼は引き籠もり、夜はゲーセン、  そしてアニカラ、その後はガストで、眠気で動けなくなるまでオタ話を繰り  広げ……という「日常」を送る事になる) いやー、久々に色々思い出したヨー。 もうなんか前世の記憶みたいな気がするなー。ホントにあんな毎日を送ってたん だなあ>拙者。今全然スカスカだけどな。カスカスというか。 ……とまあ、さんざん自分語りをやっといてシメもいい加減になりがちだけど、 そういう「思い出し」をさせるオチだった訳ですよ。 実際今まで「あずまんが大王」を読んでいて、「自分の体験」をここまで思い出す ってことは無かった。自分の体験と重ねて読むって言うよりは、リアルタイムって いうか、何度読んでも現在進行形な感じで、単純にネタとして楽しんでいた気が する。何度読んでも単純に笑えてたけど、あー、もう無理かも。これからはもう 懐かしい、とか切ない、とか、そういうセピアっぽい色味がついてしまうだろう な、という予感。それを意図してのことかどうかは知らないけど…… 何にしても、いつのまにやら時代を作ってしまったシリーズでした。2巻が出た とき、ホントに探し回ったよなー、県外の奴に頼んだりとか……ああ、それも またオモイデだ。 作者の次回作に期待します、と、これは、ホントに。 「ならばその舌ひっこ抜いてくれる」をあの声で聞くまでアニメは続いて欲しい @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (02/06/23)
あずまきよひこ「あずまんがリサイクル」/メディアワークス/2001/06/25 1998年夏、パイオニアLDCから大判で出ていた「あずまんが」(無印)の 差し替え&リサイズ&廉価版。元々の「あずまんが」は、パイオニアLDC作品 (「天地無用!」「大運動会」等)の解説書・広告・パンフなどに使用された あずまきよひこ作品を収録したもの、と。 つまりは個人アニメパロディ(オフィシャルだけど)マンガ作品集。原典を 知らなくても大丈夫、だと思える作品とそうでない作品があるんだけど、まー 大体大丈夫。「あずまんが大王」でハマった人なら……ってそういう人はもう 買ってるよね。 大判の方を某蝋人形の館で読んだのが多分初めてだと思う。いや笑った笑った。 「見事だった!神崎くん!!」「こ これを切ると… せ 世界が…」 女の子が一杯出てきて取り敢えずカワイイ、というのは「大王」と同じ。違いは キャラがオリジナルじゃなくてアニメキャラだって事くらいで。でもそのアニ キャラ達も、どこかあずまんが風味に。P94のほっぺた引っ張り顔なんかはもう 完全にあずまんがだ。他キャラに比べても砂沙美はかなりあずま寄りな感じ。 かといってオリジナルの持ち味が損なわれている訳でもなく。読んでると ちゃんと横山智佐の声が聞こえてくるよ。「せなかがせくしー?」「ちょっと 手かげんー」とか。 あずまんが大王「以前」というよりは、これはこれで一つの完成形か。 …あずま氏の手になるあかりも砂沙美も非常にカワイイ。あのオリジナル版の 表紙のインパクトは今でも忘れられないよ。……当時あのホッカホカな印象の 表紙に引いてしまって(なんかクド過ぎる様に感じた。やりすぎっつーか)買わ なかったのを、後にどれだけ後悔した事か。で、結局まだあのワイド版買って ないんだけど。買わなきゃなー。うう。 しかし出たの98年だっけか。もっともっと昔の事の様に思えてならない。収録作品 全てに対して隔世の感がある。プリサミとか大運動会とか、まーエルハもそうか、 あの辺の作品って僕の中では90年代のパソ通文化の匂いと密接に絡んでいて、今 読むとそれはもう走馬燈のよーに色々蘇ってきて懐かしいやら気持ち悪いやら。 毎日限界まで伸びたゴムを更に引っ張る様にして生きていた(切れまくってた)。 2時過ぎとかに部屋に帰ってきて、それでも「大運動会」見てたよ。そんでホントに 涙流して泣いたりしてた。そんなことを思い出したりしたよ。 ……なんか気持ち悪くなってきた。つーか今もあんまり状況変わってないじゃん… ……まーとにかく「大王」で笑えるなら充分楽しめる一冊だと思われます。 原典知らないからなー、って人も怖くないから読んで見れ。 @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (01/10/26)
あずまきよひこ「あずまんが大王3」/角川書店/2001/09/25 かわいい女子高生達がボケた会話をする4コママンガシリーズ第3巻。 何というか、万全の一冊。滅茶苦茶笑えるし。 電撃大王を立ち読みするときも、出来るだけこのマンガは読まないように (単行本で楽しみたいから、って小学生みたいな理由)してきたんだけど、 でも結局結構読んじゃってた……とはいえそれはそれで、何度読んでも 面白い作品は面白いのだと実感。赤いものも入っているが… しかし大阪(人名)だろう。大阪に違いあるまい。もう大阪好き好きモードに 入ってますが。大阪(人名)はこのマンガの「ノリ」を体現しているキャラクター だと思う。ペースメーカーというか。キャラの立ち具合から行くと、大阪の造形の 具合は他を抜いて高い気がするんじゃよ(アンチとしての、ともの悪キャラ立ちも 見逃せないが、それは置く)。他のキャラは、状況に応じて「あ、こいつこんな 顔もするのか」「こんな所もあったのか」っていう新しい面が見えてくるん だけど、大阪は最初っからずーっとアレでしょ。毎回トップのイラストでも、 (p21は兎も角)p101やp137の大阪のあの表情とか見てると、あーこいつこういう 表情しそう、するよな、あー!みたいな。何かもーたまらん。単純に「萌え」 ってのでもなくて、なんて言うか、そのキャラの完成度に対する感動というか、 そういう感じ。好きは好きなんだけど、パーツで構成された「萌え」ではなくて、 こう、何というか……ってこんな所で何を息を切らして信仰告白してるのか。 大阪の他に神は無し。 だってさー「ほんならやー」とか言われてみーや。勝ち目無し。 「でもタコとかも住んでるねん」とかさー。全く持って全敗です。 P157で椅子に婆座りしてるときに上履き脱いでる所とか、体力無い所とか、 身体カタイ所とか、兎に角もー至る所「大阪らしさ」満載。 然し見てると大阪って敵が居なさそうでいいなーと思う。ただそれだけに 彼女の心に踏み込むのは結構変かも……ってだから何を俺は虚構相手に 妄想してんだヨ! ……という位好きさ。 で、好きなネタ、は大阪周りは全部なんだけど、それは「ただ大阪が喋ってる だけでイイ!」というレベルの話なので、置いといて。榊ちゃん関連での 「お父さん」ギャグの暴走は、この子普段何考えてるんだろうとか思えて 楽しい。マッハ100で飛ぶし。悩み事を聞くのが趣味、のお父さんの言動・ 体色等々は(今のところ)全て榊の内宇宙の存在で有るわけで。サンタの頃は まだお父さんは違和感をもって感じられていたけど、最強伝説(「大丈夫 はね返した」とか)の辺りでは完全に(榊の中で)当然の存在と化している。 でもこのネタも一番笑ったのは大阪の苛烈な状況設定なんだけど。 「忠吉さんは撃たれました」 この作品らしいなー、と個人的に思ったネタは、p52「これは…」で、これは もう「笑い」としてのオチは何処にも無くて、ただペンギンちよちゃんを 「かわいー!」って見てるだけ、というネタなんだけど、それが前後の流れの 中でちゃんと「オチ」として効いている。ただかわいい、っていうのがオチに なってる恐ろしさ。絵的には正直このペンギンちよが「どういう事かーってくらい」 かわいいかって言われると、どうかとも思うんだけど、それ(かわいい)を 言葉で重ねていくことで、にゃもやともの視点を共有することが出来る仕掛け、 だと思う。 ……あーでもやっぱ大阪だよー。脳内大阪勢力拡大中 @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (01/09/25)
あずまきよひこ「あずまんが大王2」/角川書店/2000/11/15 話題の本。どれくらい売れているのか知らないけど「ある種の人々」の間では 最早”常識”のレベルで語られている様な作品。その待望の第2巻なのだった。 相変わらず再読性(こんな言葉あるのか?)は高い。何度でも読める。 頭から読んで、読み終わったらまた頭から読む様な。「萌え」漫画としての キャラ立ち具合も含め、一定のレベルを維持したネタはもう文句無し。 つーかここまで流布してしまうと、これを原典として語れるレベル(喩話で引用 できるレベル)になってしまってる気もして、もうどうこう言えない感じではある。 まあ今のうちに。 どーも1巻の時に比べると「色気」が出てきて邪魔な感じ。絵が語りだしてる。 以前の、キャラクターをキャラクターとして表している「記号」的な描写から 半歩踏み出しているというか。はみ出しているというか。 ネタ主体で評価されてた気がするんで、その辺はどうなのかと。 いや好きですけどねあの執拗な胸描写。好きなんですけど。 ただシンプルに好きだった子が、急にオシャレになったりしてちょっと嫌な 気持ちになるような・・・って何たとえてんだよ>拙者。 ネタのいじり方は相変わらず独自の世界を突っ走っていて、なんかより加速された 感じもする。初夢ネタは既に各方面で引用されてしまって恐るべしという感じ。 しかしまー以前からそういう気配はあったけど、どんどん投げっぱなしになっていく。 オチのフォローが無い事が多い。4コマ故とは言え、時々不安になったりもするぞ。 純粋ギャグでもないしなあ。その辺が。 どのネタが好き、というのが切り出しにくいんだけど (強いて言えば全部好き、みたいな)、よみのキャラを妙に掘り下げてる 遊園地の下りとか好きだ。表面の行動だけじゃなくて、キャラクターの 内面的な所にまで踏み込んだのはこれが最初なんじゃないのか。 完璧超人ちよちゃんの日常もイカス。 ・・・でもやっぱりおおさか。気がつくと計算用紙にぎっしりおおさかの 模写をしてしまう位おおさか好き。ていうか絵に引かれてんじゃん>自分。 いやあのキャラの立ち具合。いいね。このマンガの権化だとも言える。あの娘が この作品のペースメーカーになっている様な気がするのだけれど。 新キャラ(でもないけど)神楽さんの妙な外しっぷりも好きだ・・・ あ、やっぱネタじゃなくてキャラ萌えで語っちゃうな。うーん。 それにしても。第2版の平積みを見たときの安堵感を何と表現したものか。 発売日を知ってはいた。楽しみにしていたのだ。ところが 発売当日本屋に行ってみたら見あたらない。遅れてるのかと思って 翌日探してみたら全然見つからない。その後の2週間、北に南に それまで行ったこともなかった様な本屋にまで足を運んで探しまくったので あった。こんな事やったの久々で。Web通販も軒並み品切れだったし・・・ その間に世の中では持てる者と持たざる者の間にハッキリとした身分格差が 生まれたとか生まれなかったとか。 でも、こういう(会話の通底器になるような)本があるのは、やっぱり嬉しい。 にゃもの「えろえろよー!!」に関する考察(妄想)は至る所で熱く 語りまくってしまったので省略。 @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (00/12/01)
あずまきよひこ「あずまんが大王 1」/メディアワークス/2000/02/25 可愛い女の子がギャグをかますとそれだけでクラっときてしまう、というのは もう人類(の約半分)普遍の弱点だと思うわけで、その意味これはあまりに直球。 純粋4コマ界では多分周辺に位置すると思うんだけど、こういうのもアリだよな、 と強く頷くものである。可愛けりゃそれで良し。それ以上何を望むというのかッ! ほのぼの4コマギャグがこれ程までに愛しい。勿論絵やネタ単体の力も有るんだろう けど、むしろ「キャラの立ち具合」にこそこの作者の神髄は在る。久々に「萌え」の 魂に火がついたというか。うをを榊さん萌え〜!みたいな。え、ああ、そりゃまあ 榊さんでしょ。ねえ。大阪とちよちゃんのコンビも捨て難いけどねえ。などと こういう「キャラ萌え」話が出来る程にキャラを立たせるのが巧い訳で。 同人時代の作品も何とか単行本化されないものか。美奈子ネタだけでも。 マンガもゲームも、何をおいてもまずはキャラの描き分け。成程なあ、と 思うのだった。ホントこの人はそう言うのに長けている。 ・・・好きなキャラは兎も角好きなネタはほぼ大阪関連であることが判明。実は おおさか萌えか?の @@@@@@@@@@@@@@@@ [JUN] @@@@@@@@@@@@@@@@ (00/03/14)

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